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異世界でドラゴン専属の料理人やってます  作者: 雨後の筍
勇者にはなれなかったけど、ドラゴンとは契約できました
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だいたい全部、星座占いが悪い

今日から投稿していきたいと思います。

よろしくお願いします!

もし気に入られたようでしたら、ブックマークお願いいたします!

 気づいたらそこは豪華な、とても豪華な部屋だった。


 いつも通りに教室でみんなでおしゃべりしていたはずなのに。

 床がパッと光ったときには目の前が真っ暗になって、見えるようになったと思ったらこの光景だ。


 いったい、何が起こっているのだろう。


 あたりを見回してみた。


 テレビで紹介されるような立派な広間。

 ヨーロッパの王宮? そんな感じの場所にいることがわかる。


 壁際で並んだ鎧を着た人たちが、こちらを見てささやきあっているのが聞こえる。

 何語だろうか? 聞き覚えのない言葉だ。


 広間の奥の方には偉そうな格好をした、偉そうな椅子に座っている人が見て取れる。

 その目には安堵と不安とが入り混じっている。


 そして、そばにはみんながいることがわかって安心した。

 いや、安心するにはまだ早いのかもしれない。

 だって、ここがどこで、どうしてこんなところにいるのか、何もわかっていないのだから。


 いったいぜんたい、何がどうしてこうなったんだろうね?


 でも、僕たち5人の紅一点である掛井さんは、こんな時でも気遣い上手だ。



「……えっと、どういうこと? みんな大丈夫? 体調崩したりしてない?」



 肝が細い僕は咄嗟(とっさ)に反応を返せない。



「おいおい、新手のドッキリ……とかじゃあなさそうだな」



 普段は楽天家で底抜けに明るい赤葉くんも、顔をひきつらせている。

 彼が豪快に笑って受け入れられない状況に出会うのは珍しい。



「これが(ちまた)で噂の異世界転移……ってやつなのかな」



 読書家である藤原くんは広いジャンルの本を読む。

 だけど、そういう小説も読んでたんだね。初めて知ったよ。



「こいつぁまた、たまげたな!」



 なんだか思考放棄している小嵐くんの筋肉も、いつもより見劣りしている。

 好奇心の強い彼だけど、お願いだからこの状況で突っ走らないでほしい。切実に。



「実は、今日の星座占いの順位最下位だったんだよね」



 そして、最後の1人が僕、高橋三郎。

 事ここにいたっては、何の変哲もないモブキャラでいたかったよ。

 異世界転移かぁ。まじかぁ。




 本当に、やんなっちゃうね、もう。


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