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第8話:悪魔な従者の秘密の手帳

「あー、美玖ちゃん?そうそうシムホール♪今夜行くからね!ん?菜々ちゃん?いやいや私は美玖ちゃん一筋だから♪」


こんにちは玲です、今日はシムさんが家に遊びに来ています。というかこの人悪魔なのに携帯電話持ってたよ。それによりにもよってキャバクラにかけてるし。ミュウの前で教育上悪いとか思わないのかね?


「信じてよ〜♪いやいやこの前のは一時の気の迷いって言うか魔が差したと言うかね?ゴメンゴメン♪あ、それじゃあ今日は9時位に。それじゃあねぇ♪」


「…凄いですね色々と。決して尊敬はしませんけど」


この人、魔が差したって悪魔の癖に…。大体もうすっかり慣れちゃった感じだし。こっちの世界大好きだなシムさんも


「シムさんは私の家のメイドさん全員に声をかけてるんだよ?メイド服が気に入ったみたいで」


「いやぁ、あのメイドさんの制服はこっちのメイド服を見てダメ魔王が作った物でしてね?あの時だけはあの魔王を尊敬しましたよ♪」


魔王がメイド服縫ってる所はあまり見たくないな。でもそんな事で尊敬を勝ち取る方も尊敬する方もどうだろう


「あ、そうです!玲殿も今夜いかがです?一度入ったら病付きですよ!?なんせこの世の桃源郷ですからね♪」


「遠慮しておきますよ。シムさんみたいに節操なしじゃないんで♪大体俺はまだ高校生です」


「わ、私は節操なしなんかではありません!!人より少し多くの人に恋をしてしまうだけです!!」


それを節操なしと言うんじゃないですか?シムさん


「わー。凄い!!アドレス帳が500人近く埋まってる!!殆ど女の人だよ♪」


「み、ミュー殿!?人の携帯を勝手に弄ってはいけません!!あ、ちょ、そのフォルダの先はミュー殿にはまだ早いですよ!?せめて3年待ちなさい、いや、待ってください!!」


うわぁ、シムさん必至だよ。まぁこれ以上はミュウの為にも良くないな。シムさんの名誉も危ういし。面白いけど止めておくかな


「こらミュウ、それ以上進んだら多分お前も後悔するぞ。ほら、そんな汚れきった物シムさんに返しなさい。御飯おかわりさせないぞ?」


「…うぅ。分かったよぉ…」


うんうん。素直で宜しい。御飯で釣るのは可哀相だがそれも仕方がない。シムさんの名誉とミュウの為だ


「玲殿!!汚れきったと言うのは少しショックでしたがありがとうございます!!もしこれ以上弱味を握られたらて思うと…。」


「ミュウ。お前シムさんの何を知ってるんだ…?」


「実はシムさんの部屋に…」


「ミ、ミュー殿、そう言えばミュー殿の気に入ってたゲームの続編が最近発売されたらしいですよ!?次に来る時までに持ってきますからそこから先はやめて…それが皆にしれたりしたらっ…!!」


何を握ってるんだろう。すっごく気になるなぁ…うわぁ、シムさん泣きそうだなぁ…。いや、泣いてる?あーあ、ミュウの奴シムさん泣かせちゃったよ


「本当?やったね!シムさん優しいなぁ♪持つべき物はシムさんの秘密だね♪」


「…生きてれば良い事ありますよシムさん」


「玲殿…玲殿ぉ…私は一体どうしたら…グスッ…」


哀れだなシムさん…。同情するよ…。…でも気になるなぁ、この前のハーレム発言より危ない発言って事だろうしなぁ。


ガチャ


「ミュウちゃん玲ちゃん、おじゃましまーす♪」


「あ、雫だ♪」


「雫さん、機嫌良いですね。どうかしたんですか?」


この人の機嫌が良いとなんか不安になるなぁ…


「実はね?玄関の前にこんな手帳が落ちてたんだけど…」


「あれ?あの手帳ってシムさんがいつも持ち歩いてるやつ?見して見して♪」


「ミュー、止めなさい!!そ、それはダメです!!」


…なんかシムさん顔青くない?血の気が引くってこう言う状態の事を言うんだろうな。って言う事は…


「ダメよミュウちゃん、人の大切な物をそんな風にしちゃ。はいお返しします♪」


「あ、ありがとうございます!!」


「…珍しく優しいですね雫さん…」


おかしい、この人が他人になんの恩も売らずに優しくするなんて…絶対おかしい…


「あら、心外ね。私は何時でも優しいわよ?ほら、ミュウちゃんも拗ねないの♪こっちコピーとった方あげるから♪」


「やったぁ♪雫さんも優しいなぁ♪うわ、最低だねこれ!」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


「悪魔だ…」


悪魔が人の皮を被った悪魔に負けちゃったよ。可哀相なシムさん。喜ばして絶望させるとか本当に可哀相だな。やっぱり雫さんは雫さんだ


「まぁ手帳を拾ったらパソコンにデータを入れてコピーは基本よね♪うふふ、良い物拾っちゃったわ♪」


「グスッ…ヒック…もう生きて行けない…」


そんな酷い事が書いてあったのか…。そんな物落とすなよシムさん


「さて、貴方の名前は?」


「…うっく…シムホール・ディネーバです…」


「それじゃあシムちゃんね♪私は雫よ。なんて呼ぶかは貴方に任せるわ…うふふ♪」


「…雫様と呼ばせて頂きます…ぐすん…」


雫さんの奴隷が一人誕生したな。あの人に手帳を拾われたのが運のつきだったってわけか。シムさん、なんて哀れなんだろう


「シムさん、生きてれば多分良い事が一つ位はありますよ」


「玲殿…さっきより自信なさげですよ…?」


当たり前だよ。一番知られちゃいけない人に知られちゃったんだから


「シムちゃん、喉かわいちゃった、緑茶♪」


「シムさん、私はソーダで♪」


「…かしこまりました…ひっく…」


シムさんの未来は暗そうだな



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