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第6話:天使な悪魔と悪魔な従者

「ただいまっすぅ♪」


ただいまー、玲です。

現在日用品と食材の買い物を終えて只今帰宅。買って来たのは天使悪魔の歯ブラシとかマグカップとか。ちなみにミュウは食材を買ってる時にさり気なくカゴに食玩を入れるスキルの高さを見せてくれた。戻そうとしたらその場に座り込んで動かないし、周りの視線が痛かったからしょうがなく買いましたよ、はぁ…また余計な出費が…


「ああ、おかえり」


「あー!!シムさん!!なんでここにいるの!?」


なんかいるし、また不法侵入者かよ。そしてこいつの知り合いか、面倒くさそうだなぁ…そろそろ、そっち系の新キャラ来ると思ってたけど本当に来るなよな。まぁ取り敢えず容姿の説明をしとくと、長い銀髪に銀色の瞳、少し長めの耳に調った顔立ちをしている長身の男性だ。


「なんでって言われましても…あの魔王様、ミュー殿があんな手紙残すもんだからもう泣きそうですよ?『ミューが嫌いって…グスッ…お父さん嫌いって…ウグッ…もうマーガリン入れないから…ヒックッ…』って感じです、まぁ良い様ですね」


「もう泣いてんじゃん、あのエセ魔王」


色々凄いお父さんだな…。…いやまてよ?いま凄い発言があった様な…。聞き間違いじゃないよな?


「今なんか魔王とか聞こえたんだけど…」


「あれ?言ってなかった?うちのお父さん魔王やってるんだよ」


初耳ですよ魔王のお嬢様?あんた何?魔王ってマーガリンとケチャップすき焼きにぶち込むの?イメージぶっこわれたよ、責任者でてこいよこのやろー


「で、シムさんは私を連れ戻しに来たの?いやだよ私」


「いや、魔王さん可哀相じゃね?娘いなくなってもうヤバいじゃん」


なんか凄い哀れだし


「いや、気にする事はありませんよ。私にあんな変身魔法少女の等身大フィギュアを買いに行けと命令する様な魔王は消滅するべきですから、多分ハディムが止めてなかったら私斬り殺してましたよ。どっかから勇者が現われないかなー、すっごくサディスティックな勇者が」


うわぁ、この人怖いよ。顔が引きつりながら笑ってるよ。


「あ、今更ですが自己紹介をしておきます。シムホール・ディネーバと申します。存在する価値無き魔王の従者をしています。以後御見知り置きを、共に魔王を滅ぼしましょう!!」


「月村玲です、よろしく。というかミュウをさっさと…」


「そんなことよりシムさん、玲君って御料理凄く美味しいんだよ、ハディムも真っ青だよ!!」


こいつ都合の悪い所に入る前に話切り替えたな?まぁもう半分以上諦めてるけど…。てかこのシムさんって人相当ストレス堪ってるなぁ…所々に黒い感情が見え隠れしてるよ


「それをハディムが聞いたら泣くだろうねぇ…。しかし、ミュー殿がそこまで言うのも珍しい…。夕食が楽しみです」


シムさんもタダ飯食ってく気がしてたけど見事に的中だ。てかこんなのばっかだな俺の周りは


「ところでシムさん、私がここにいる事だけどね?」


「ああ、分かってますよ。ダメ魔王には黙っておきます。まだあの泣き顔を眺めていたいですし。こっちに来る口実も出来ます」


凄い信頼関係だな魔界のトップは。ミュウの話からかなり変な人なんだろうとは思ってたけど真面目そうなシムさんにここまで言われるなんて相当だ


「でもなんでこっちに来る口実が欲しいの?」


「いやー、優子ちゃんも佳代ちゃんも可愛いですしね?さゆちゃんもまた良いんですよ!キャバクラとか言いましたっけ?あれは素晴らしい!!この様な文化がある国が存在しているなんて私は感動しましたよ!!」


なるほど、真面目な人じゃなかったのか。大体この国じゃなくてもありそうだし、それをこの国の文化の象徴とするのはちょっとなぁ…


「違うよシムさん!この国の文化はやっぱりアニメだよ!マンガだよ!!そんな事じゃあ通にはなれないよ!?」


「なんか勘違いした外国人見たいな事言うなよ。大体それも違うし」


大体、通ってどんな人の事いうんだろ?どこら辺から通なのかの基準が分からないな


「ミュー殿、貴方までそんな事を言っているんですか?貴方の直ぐ側にいつもダメの象徴が居たでしょう?ダメになっても良いんですか?あんなダメな魔王見たいになりたくないでしょう?」


「た、確かにあれはダメだけど…。あれはお父さんがダメな存在だっただけでアニメやフィギュアは悪くないよ!!」


うわぁダメ発言連呼…、そこまで言われる魔王にあってみたくなってきたな。というかミュウは父親を何だと思ってるんだろう?ああ、ダメ魔王か。


「そういうシムさんだって!私この前従者採用試験の時の事前PR用紙見たんだからね!!シムさんの夢は…」


「ミュー殿、それは卑怯ですよ!?あれは私のイメージを良くする為であって別に本当の夢と言うわけでは…!!」


「『夢:三十路までにハーレムを作る事。人数は5人以上。年上と年下は一人ずつが望ましい』なんてなんの印象も良くならないよ!!」


具体的過ぎないか…?よく採用されたな。魔王の従者の採用基準が知りたいよ俺は。


「玲殿!!違いますからね?嘘ですからね?あ〜!そんな眼で見ないで!ミュー殿のせいで変な印象与えてしまったではないですか…!!」


いや安心してください最初からですから。人の家に不法侵入した人を普通な人とは言いません。だから貴方は変人ですよシムさん


「シムさん、落ち込まないで…。変人だからなんだ。変人なら変人のトップを目指せば良いじゃないか、私達で変人達の一番になれば良いじゃないか!!」


「ミュー殿…そうですね…。変人のトップに立てば良いんですよね!!」


良くねぇよ…。あーあ、また一人違う世界に行っちまったよ


松竹梅日誌 (前略)ミュウ(後略)          こんちはー♪ミュウです!どーせなら一番目を飾りたかったなぁ…。でも主役とヒーローは遅れてやって来る物だしいっか♪私とシムさんはあの後、雫に貰ったゲームをして遊びました!シムさん弱くて久し振りに気持ち良い勝ち方が出来たよ♪玲君の料理は相変わらず美味しいし、絶対に魔界なんかに帰らないもん、一生こっちで暮らすからね!!まぁお母さんはさり気にこっちで暮らすのに賛成らしいしお父さんが何しようと無駄だね。お父さんダメだから、お母さんに勝てないから。それじゃあ玲君、皆!これからも宜しくね♪

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