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第37話:魔法少女と少年と

「あらゆる敵を火力で殲滅、マジカル富たん、只今参上っ!!!」


「…………富田さん、その台詞毎回言うんですか? まぁ、もう慣れましたけどね。」


あ、こんにちは玲です。マジカル玲たんではありません、玲です。今日もいきなり松竹梅の宝丁が反応してモンスターを倒してますよ。放っておくと、ひたすらに宝丁が光りまくって迷惑だから行かないといけないんだよなぁ


「食らえ、愛と怒りと悲しみのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ、まぁぁぁぁぁぁぁぁ〜じかる、ライホォォォォォォォッ!!!!!!」


ダァァンッ!!!!


「ふっ、悪は滅びた」


「うわぁ、肉片が……。なんか凄いグロいし」


巨大な蛇の頭に思いっ切りぶっ放すんだもんなぁ、びちゃびちゃだよ……うぇ……


「さて相棒、このまま打ち上げでも行くか、この前上手い焼き魚の店を見つけたんだ。」


「むっ、それは興味あるな……」


最近富田さんのお陰でこういった店に良く行く様になったな、結構勉強になったりするし


「それじゃあ早速……、む、敵襲か」


「サッサと片付けて行きましょうか」


食事の前にこれ以上グロい物を見たくはないけどな


「ふふふ、この私の気配に気付くとはやるわね」


「……姿を現せ」


む、今度のモンスターは喋るのか? 嫌だなぁ、そんなのがグチャグチャになるの……


「ただ強大な敵に立ち向かい、他人を愛し、自分を愛する。人それぞれの中にある、その形は違えど本質こそは等しく美しい……人それを、正義と言う」


「この名乗り、同業者か……」


「富田さんが言うと危ない職業みたいなんですけど」


まさかの同業者か、まぁこんな名乗りをする時点で分かってたけど。というか、この名乗りは絶対にやらないといけないのか? 俺は嫌だぞ、ミュウとかなら喜びそうだけど


「えーっと、どちらさん?」


「貴方に名乗る名はないっ!!」


「…………」


これも名乗りの一部か、てかこのネタ分かる人間が今の世代にどれだけいるのだろうか


「何の目的かは聞いていいか?」


「世の為、そして人の為、しいては私のノルマの為よ。あんまり敵を倒されると私の魔法少女としてのノルマが達成できないじゃない」


「ノルマなんてあったのか……」


「そこら辺は人による、俺達は特にノルマなんてないぞ」


「そうなんですか」


いい加減だなぁ、流石は倉庫の妖精プレゼンツだ。あの子もこの痛々しさがなければなかなか可愛いのになぁ。蒼色のミドルヘアーに魔女っぽい三角帽子、黒いマントとくれば……うん、コスプレだ。


「さぁ、覚悟しなさい。このエリアに魔法少女は二人と要らないの」


「ほぉ、言うじゃねぇか」


あ、そう言えば富田さんの武器って銃器系しかないんだよな。ま、流石にそれはないよな、うん。てか俺ら少なくとも少女じゃないし


「行くわよ、サンダー……ボルトハリケーンッ!!!!」


「ふっ、遅いな。富たんシャドゥッ!!!」


「お願いですから分身は止めて下さい、人間でいてください。」


あの女も雷纏ってるしな。なんて非常識なやつらなんだ。その非常識な力を使えるやつと……いや、ぶっちゃけると大家さん達も人間だとは思えないしな……。なんで俺の周りには普通の人間がいないんだ?


「くっ、分身ね。小癪な……。なら、全員纏めて消し去るのみよ、奥義……」


「吹き飛べ、まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁじかるロケットマルチプルランチャーシステム」


ガシャンッ


「………は?」


うわー、なんか凄いの出て来た。ロケットランチャーのめっちゃ多いのを背負ってる感じだと思えばおっけーです


「逝っちまいな」


ズガガガガガガガガガガッ!!!!


「なっ、速い、そんなっ!?」


「ちょっと、何撃ってんだよ!! 死んじまうぞっ!!」


「獲物を前に舌なめずりは三流以下だ」


戦争でもする気かこの人は……。避けるあの子も凄いけど、こっちも色々と凄いな


「とにかく、これで終わりにしてやる。ま〜じかる、らいほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉうっ!!」


「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


「だから止めろって、くそっ」


ドキュゥゥンッ!!!


「ぐっ……」


「なっ、あ、相棒っ!!」


「えっ……?」


富田さんまじで当てに行きやがって……。これ本当の銃弾じゃねぇか、魔法の武器なら人体には安全仕様にしてくれよな……。あー、肩貫通したな、これ。


「だ、大丈夫か相棒!!」


「ま、腕じゃなくて良かったかな……。おい、そこの名乗らない奴、大丈夫か?」


「え、うん、私は平気だけど」


「そうか……。ったくよ、何いきなり仕掛けて来てんだよ」


「あ……えっと、ごめんなさい……」


なんだこいつ、いきなり素直になったな。てかどーすんだよこの傷、大家さんと雫さんなんて言うかなぁ、昔から包丁で指切っただけで大騒ぎだったもんな。そう言えばあの後あの包丁のメーカー潰れたけど偶然だよな


「血が止まらないな……大家さんなら舐めとけば治るだろうけど、俺はちょっと無理っぽいし……」


「そんなの人間じゃないわよ!! あーもう、とにかく救急車を呼んでっ!!!」


「わ、分かった。今すぐに!!!」


………ねぇ、オチは?



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