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第33話:天使な悪魔のお片付け

「焼きビーフンと焼きそばって好みが分かれると思わない?」


「相変わらず唐突だな、今日はビーフンが食べたいのか?」


「流石玲君、以心伝心だね♪」


ミュウの意味不明さにも慣れて来たからな、玲です。今日はアラナちゃんは雫さんと買い物らしいけど、ミュウはついて行かずにだらだらと自堕落な生活を継続してるんだが、少しは動く事を覚えて欲しいな


「そんなに食っちゃ寝してると太るぞ」


「私は遺伝的に太らないんだよ、でもそれを言うなら大家さんと雫さんは反則だと思わない?」


「そうだな、あれはちょっと恨まれるな」


あんだけだらだらしてるのに太らないのは、ある意味エネルギーへの挑戦だな。てかもう少し体型とか気にしなくちゃいけない体質であって欲しかったよ


「そう言えば、ミュウって最初俺の事たっくんとか呼んでたよな。あれはどうなったんだ?」


「今ってさ、たっちゃんって言ってもなんの事だか分からない人が多いんだよね」


なるほど、そういう理由か。ジェネレーションギャップってやつか?


「よくよく考えるとここに来たのって結構最近なんだよね。もう何年も前からいた気がするよ」


「それはミュウが馴染み過ぎなんだよ、もうお前の私物がいたるところに見られるぞ」


「玲君の殺風景な部屋よりは良いでしょ♪」


殺風景じゃない、シンプルだったんだ。シンプルイズベストってやつだよ


「例えばこの埴輪と勾玉、一体ここは何をする部屋なんだ?」


「呪術とか呪い?」


「弥生時代にでも生きろ。大体なんで疑問系なんだよ」


「私もなんでこんな物があるのか分からないんだもん」


なんだそれ、じゃあ誰が持って来たんだよこれ。んじゃあ……


「あそこに置いてあるカブト虫はなんだ」


「え、玲君の食材じゃないの?」


「よし、今日の献立は変更だな」


「嫌ああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい、逃がして来ます!!!!」


必至だなぁ、俺はこれでも虫は駄目なんだよ。昔雫さんに虫で調……苛められたから


「に、逃がして来ました!!!」


「おう、ご苦労様」


よし、この機にいらない物は排除するか


「ねぇ玲君……この機に不要な物は捨てようとか思ってない……?」


「そんなに怯えた眼で見るな、その通りだと言いにくいだろ」


「……ひっく……えぐっ……私の人生の軌跡がぁ……」


このままだとこの空間が不思議ワールドになるからな。それは何か嫌だ


「こんなに掃除が手間取りそうな部屋だと飯が沢山作れないなぁ……」


「玲君、さっきの埴輪邪魔だよね。オークションにでも出そっか」


相変わらず扱い易くていいな、雫さんの部屋でやろうとした時は人形と膝抱えて泣き出して『御飯くれないなら玲ちゃん食べる……』って言い出したからなぁ。眼がやばかったし、大家さんが止めに入らなかったら貞操の危機だった


「取り敢えずいる物と要らない物に分けるか」


「んー、取り敢えずババロアのオブジェとダウジングできそうな鉄の棒はおっけーだよね」


「今すぐ捨ててこい」


「ダウジングは良いよね、これ魔界では無くした物が見つかるって評判なんだよ!?」


「両方だ」


「分かったよぉ……ぐすん……」


さっきダウジング出来そうな鉄の棒って言ってたじゃねぇか、まったく


「にしても一日じゃ終わりそうにないな……」


「そうだねー」


コンコンっ、バキッ


「ただいまー」


「ただいま帰りました玲さん♪」


「おかえりアラナちゃん、今すぐ直して下さい雫さん」


「二人共おかえりー」


どーせ直す気ないんだろーな、あの鍵。最近無事だったから平気だと思ってたのに……


「あ、ミュウちゃん、頼まれてた物買ってきたわよ♪」


「まじで!?」


「おいミュウ、何頼んだんだ?」


「持ち手が超合金○の虫捕り網だよ♪」


「今すぐ返してこい」


片付くのはまだ先になりそうだな

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