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第22話:天使な悪魔と過酷な人生

「転落人生ゲーム?」


「なんか面白そうでしょ?」


こんちは、玲です。今雫さんが転落人生ゲームと言う謎っぽいボードゲームを持って来ました。ちなみに今いるメンバーはお馴染み松竹梅の面々


「魔界じゃあんまり大人数で集まる機会がなかったからやって見たかったんだよね、雫ナイス♪」


「私もちょっと楽しみです♪」


ミュウもアラナちゃんもお姫様やってたんだし無理もないか、雫さんがそこまで考えてやってたんなら見直すけどな


「ん? 雫さん、これ4人用じゃないか?」


「え…あ、本当だ。どうしましょうかね…」


「それじゃあ俺は抜けますね。ナレーションやらないといけないんで」


ん、発言が危ないって? まぁまぁ気にするな


「雫、転落人生ゲームって人生ゲームとどう違うんだ?」


「えーっと、説明書があるんだけど。はい、これ」


…なるほど、確かに転落だな。まず勝利条件が違う。人生ゲームはゴールした時のお金の多さを競うが、転落人生ゲームはゴールした時点で借金がなければ『勝ち組』借金があると『負け組』になる、なんか生々しいな。更に借金が5億に達すると『破産』して強制的に負け。他の細かくエグイルールはと言うと


暗殺:プレイヤーは自分の順番一回を飛ばして金を払いルーレットを回せる。もしルーレットで1が出れば払った金額×5の借金を狙ったプレイヤーに負わせる事が出来る。上限は2000万


借金補償人制度:同じマスにいるプレイヤーに対してルーレット勝負を仕掛け勝てば自分の借金の半分を相手に払わせる事が出来るが、負けた場合は自分の借金と同じだけ相手に払う


人株:自分の回に買う事が出来る。プレイヤー毎の株があり、相手の動きにより株価が変動する。株価は知名度が高いほど上がる


知名度:最初は0で借金がなければ毎回1ずつ増えるが、借金をしている場合1ずつ減る


とまぁこんな感じ。改めて見ると酷過ぎるなこのゲーム。最初の所持金は5000万で職業は自分で決められる、職業によって毎回貰える給料とマスの内容が変わる場合があるので重要だ


「それじゃあ職業を決めましょ。うーん…医者にしとこうかしら」


「んじゃあ、レストラン店長とか言うのにしとくか」


「私は政治家♪」


「それじゃあその…お嫁さんで……玲さん、どうでしょう?」


「え、良いんじゃないか?」


「本当ですか!?」


なんだアラナちゃん、やけに嬉しそうだな。ちなみに皆の職業をまとめると


雫さん 医者 給料2000万


大家さん レストラン店長 給料1000万


ミュウ 政治家 給料3000万


アラナちゃん お嫁さん見習い 給料500万

順番はアラナちゃん、大家さん、雫さん、ミュウの順番だ。それじゃあ最初はアラナちゃんの番だな


「それじゃあ行きますね、まず500プラスして…えーっと…6ですか」


『大富豪の息子と結婚のチャンス!!1000万支払ってお見合いが出来る(お嫁さん見習いのみ資金免除)』


「アラナついてるね、資金免…」


「御断りします」


「「「……え…?」」」


他の面子沈黙、いや、断っても良いんだけどもデメリットないような…


「アラナちゃん…? これはゲームの…」


「嫌です、私の番は終わりですね♪」


アラナちゃん潔癖だなぁ…。ゲームなのに


「まぁいいだろ、次は私だ。プラスして……5か」


『自分のレストランで暴食、店が潰れてレストラン店長をクビ。マイナス1000万してニートになる(レストラン店長の場合)』


「なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「大家さんの日頃の行いの現れですね♪ それじゃあ次は私です………5…?」


『医療ミスと医師免許偽造が同時に発覚!! マイナス2000万して引き籠もりになる(医者の場合)』


「なんなんですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「ははは、人の事を言えないな雫」


「黙って下さいニート!!」


「お前に言われたくないね引き籠もり!!!」


何お互いに傷を抉りあってるんですかあんたらは。さっさとミュウの番をやるぞ


「それじゃあ私の番だね♪」


出た数は…4


『汚職事件発覚!! ニートになり知名度マイナス5』


「うわー、私までニート…。政治家なんてお父さんみたいなのにしなきゃ良かったよ」


「あの魔王も災難だな…」


こうして勝手に娘の評価が下がって行くんだからな。


「これで一巡ですか、それじゃあまた私の番ですね♪」



『政治家に推薦される。知名度がプラス5され、政治家になる事が出来る』


「政治は分かりませんからそのままで♪ 大家さんの番ですよ」


なんか徹底してるなアラナちゃん。ちなみにニートは給料無しだ


「ちっ……5か」


『召使の少年を手に入れた』


「お、玲ゲット」


「召使じゃねぇよ!!!」







20順目


「暗殺成功、ミュウちゃんマイナス1億よ♪」


「私の番……よし、借金補償人制度使用……………ふふふ、大家さん借金宜しくね♪」


「甘いな、さっき強盗犯から奪った宝石を質に入れるぜ!!! ふふふ、これでまだまだ戦える!!!」


「最低だよあんた!!!」


皆お互いに足引っ張りあってるな。アラナちゃん以外借金まみれだ

アラナちゃんはかなりデカい目を出し続けながら自分に有利な条件をことごとく破棄して現在1億5000万でトップ

雫さんがマイナス5000で2位

ミュウがマイナス1億で3位

大家さんがマイナス2億で4位

さり気なく雫さんは株で儲けていてまだ勝ち組に一番近い借金野郎をしてる。大家さんはループに自分からハマりに行って質屋を行ったり来たりで即暗殺決行。ミュウは連帯制度を上手く使って立ち回ってる。


「あ、ゴールです♪ 最後にボーナスをもらって、あれ、私勝ち組ですか?」


「そうみたいだな、よくこんなに汚れなく育ってくれたな、よしよし」


「えへへ…」


全く他の3人とは大違いだな。


「上がられちゃったか…最後の最後に暗殺を決行しようと思ったんだけどね…。大家さん達への牽制をし過ぎたわ」


「最低ですね雫さん」


「まぁね、けどアラナちゃんの知名度が上って株も上ったし、借金脱出して現在2億まで上ったわ、アラナちゃん万歳ね♪」


まぁこう言う所は流石だな。てかどれだけ株買ったんだよ


「ちっ……まぁいい、私の番だな」



『暗殺リミッターブレイク!! 金額上限が無しになり暗殺開始!!』


「きたきたきたきたきたあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


「なっ…そんな馬鹿な!!!」


「1億4000万で雫だ!! 行けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」



「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」


雫さん破産か………大家さんもここぞって所で決めてくれるな。


「さぁ、次はミュウ。お前だ!!!」


「むぅぅ……」



『ニート破滅委員会設立!! ニートはルーレットを引き4が出た人は破産!!』


「くっ…」



「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「甘いね大家さん、でも私は生き残って…」



「嘘でしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


「……アラナちゃん以外は全滅か…シュールだな」


…このゲーム容赦ねぇなぁ……。まぁ見てるこっちは楽しかったけどぬ


「玲さんだったら何の職につきたいですか?」


「主夫、もしくはコックとか?」


「素敵です…♪」


まぁぶっちゃけ今のままで良いって言うのが本音ですよ

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