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第18話:天使な悪魔と義理と人情

「おっきい店がいっぱいだね」


「流石は地界、それでどこから回るの?」


おはよーアラナです。今日はミューと一緒にショッピングに行く約束をしてました。地界に来てからはあんまり外に出てなかったので楽しみですねぇ、玲さんがいたらもっと良かったんですけどね?


「うわっ、あのぬいぐるみ大きいね。そう言えばああいうのって買って行く人いるのかな?」


「結構いるんじゃない?私もあれ位のなら持ってるわよ?」


色んな人から何体かプレゼントされたのよね


「流石は可愛い物好きのアラナ、ぬいぐるみにクマクマとか名前付けて愛でてるだけあるね」


「ちょっ!!なんで知ってるのよ!?」


「えっ!?もしかして…図星?」


「あ…」


しまった…私とした事が失言を…


「へぇー?ふぅーん?」


「な、なによ…?」


「なんでもないよクマクマ♪」


「その名で呼ぶなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


あうー…。ミューに弱味を握られてしまった…


「あ、ほらアラナ。あの店クマクマとかがいっぱいだよ? 入らなくていいの?」


「うるさいうるさーい!! 勿論入るわよ、早くしなさい!!」


「あ、結局入るんだ」


当たり前でしょ、乙女の嗜みよ。可愛い物が嫌いな女の子はいないわ。にしても変な名前、『義理と人情』だって


「わお、本当にぬいぐるみだらけだね。ってアラナ…?」


「わぁー、いいなぁ♪ ねぇねぇこっちの猫とこっちの猫どっちが良いかな?」


「えーっと、どっちも一緒に見えるんだけど…」


「ミューの眼は節穴なの!? 確かに両方愛くるしいけど全然違うじゃない!!」


眼の付き方とか耳の形とか茶色の濃さとか全然違うじゃないのよ。全く、ミューは一体何を見てるんだか…


「あー、どうしようかなぁ…でもこっちの白猫も…。」


「まさかここまでだとは思わなかったよ。ツッコミのアラナがボケにまわるなんて」


「だれがツッコミよ!! あ、でもツッコミをけなしてるわけじゃないわよ? 玲さんの様な素晴らしいツッコミもいるしね♪」


「もはや何からツッコンで良いのか分かんないよ。玲君の凄さがよく分かった」


ふん、玲さんが凄いのは今に分かった事じゃないわ!! 最早人間国宝だものね、ああ…天界で保護したい…


「ほらアラナ、他にもまわるんだから……あ」


「どうしたの……あら、あの人って」


確か霞さんっていったわよね、玲さんの幼馴染みで先輩の。こんな所で何してるのかしら


「おーい霞、何してるのぉ?」


「こんにちはです」


「…ん?ミュウにアラナだっけか?奇遇だな、買い物か」


名前を覚えてましたか、物覚えは良いみたいですね。というかこの人にぬいぐるみは合いません…。白衣着てますし


「霞もぬいぐるみとか買うの? なんかイメージと違うなぁ…」


「私も一応女だよ?まぁぬいぐるみを買いに来たわけじゃないけどな」


「それじゃあ何しに来たんですか?」


この店にはぬいぐるみしか置いてませんし、ぬいぐるみじゃなければ何なんでしょうか?


「んー、実はこの店の店長に用があるんだが……。あ、店長さん何処行ってたんだ? 店を空けるなんて不用心だぞ」


「おお霞ちゃん、すまねぇな。ちょいと休憩を入れてたんだが……この子達は連れか?」


「この人が店長…」


「凄い筋肉です…」


まさに筋骨隆々…。こんなお洒落なぬいぐるみ屋さんにはあまりに相応しくないですね…


「それで店長、前に話した例の物は…?」


「ああ、ちゃんと用意してあるよ値段は…まぁ、今回は買値でいいよ。全部合わせて八十六万六千八百円だ。もうそっちに送ってあるよ」


「ふふ、流石ね…。それじゃあ、いつも通りに振込んでおくわ…。これで玲の鼻をあかしてやるわ…うふふふふ……」


「霞が何か怖い…」


ミューに同感…。玲さんに一体何をするつもりなんでしょうか…でも今話しかけたら何か危ない事に巻き込まれそうな気がするし…


「それじゃあ私はもう帰るから。ミュウ、アラナ、玲には私が何か買ってたなんて言っちゃダメだからな? 絶対に警戒するだろうし。もしも言った場合私が作ったこの『ウツニナール』を飲ませるから」


うわっ!!身体に悪そうな青紫の液体です…。すみません玲さん…アラナは役立たずでした…


「早速帰って実験だ…ふふふ……うふふふふ……」


「じゃあね霞…」


「さよならですぅ…」


ああ、怖かった。さて、私もお買い物です!!


「おじさーん、この猫さん下さいな♪」


「あ、買うんだ。大家さんの家がぬいぐるみだらけになるのも時間の問題かな」


ミューも、一々うるさいわね。良いじゃないぬいぐるみ屋敷なんて素敵過ぎるわ!!


「おう、お得意様の霞ちゃんのダチ見たいだしな。五百円で良いぜ」


「ありがとうございます!!」


顔に似合わず良い人ですね。こわもてのおじさんの顔が優しいおじさんの顔に見えて来ました


「それじゃあアラナ、他にも回ってみようよ!!」


「そうね、それじゃあおじさんまた来ますねぇ♪」


「おう、また来な!!」


このお店気に入っちゃいました!! でも霞さんは何を買ったんでしょうか、気になりますねぇ…

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