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第13話:天使な悪魔とお買い物

「夕飯何にする?」


「んー。チンジャオロースとかどうかな?」


こんにちは、夕食の献立に迷う玲です。ミュウは献立を決める時に何でも良いとか言わない子なので助かります。しかしチンジャオロースか、材料あったかなぁ…


「うわっ、冷蔵庫空っぽだよ…。あの雑食大家め、また勝手に食材を…いい加減に慣れたけどな…はぁ…」


炊飯器から出してタッパーに入れておいた御飯と玉子と漬物の余り、納豆が消えてる。…うわぁ…生野菜まで消えてるよ、生で食ったな確実に


「ミュウ、俺ちょっと今から買出しに…」


「私も行く!!」


「…………」


大人しくTV見てれば良いのに。別に嫌なわけじゃないけど何かいたずらしそうな気がする


「羽は消せよ?」


「はーい♪」


「余計な物は買わないからな」


「はーい…」


まぁ…たまには良いか







「よう、玲!晩ご飯に魚はどうだい?」


「いや、今日はもう決まってるんだ。また今度にするよ」


うん、商店街ってのはやっぱりいいな。主夫みたいな事やってて良かった事の一つだ


「玲君って知り合い多いんだね」


「んー、まぁそうかもな。おっと、そう言えば今日はスーパーで肉の特売だから行くのは八百屋とスーパーだけだな、肉屋は行く必要なかった」


チラシのチェックは一日の基本だからな。朝にまとめてチェック済みだ。肉屋には悪いがスーパーに行かせてもらおう、まずは八百屋だけど


「お、玲じゃねぇか。なんだぁ?今日は女連れか?」


「マサさん楽しそうだな。噂好きのおばさんじゃあるまいに」


「マサさん…?ふーん…八百屋のマサさん…」


ん…?なんだ、ミュウのやつマサさんと知り合いか?


「ねぇねぇマサさん」


「なんだい嬢ちゃん?値切りかい?」


「昨日仕事サボってアイドルの握手会に行ったの奥さんにバレちゃったみたいだよ?」


「!?!?」


…マサさんそんな事してたのか…。あーあ、マサさん真っ青


「な、なんでお嬢ちゃんがそれを…」


「朝御飯抜かれたんでしょ?可哀相に」


「…………」


「早くしないと奥さん実家に帰っちゃうよ?」


「玲、野菜は勝手に持ってけ!!花ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!すまん、俺が悪かったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


マサさん必至だなぁ。しかし仕事サボってって、八百屋なんかサボったら直ぐにバレるのに


「雫がくれた情報が早速役に立ったよ♪」


「そんな事だろうと思ったよ。あんまり人の噂を言い触らしちゃだめだぞ?」


「はーい、切り札は後出しした方が有利だもんね、分かってる分かってる♪」


そう言う意味じゃないんだけどな。それにしても雫さんはどこからそう言う情報を嗅ぎ付けるんだ?


「あ、玲君、この赤いピーマン何?」


「ん、いや。赤ピーマンだろ」


そんなに珍しい物じゃないと思うけど。と言うか赤いピーマンってまんまだな


「へぇ赤ピーマン、確かに形はピーマンだね。地界の神秘だ!」


「魔界にはないのか?赤ピーマン」


「うん、緑だけだよ。他にもこっちにしかない食べ物って結構あるんだよ?私は結構こっちに買い物に来てたから他の人よりは詳しいけどね!」


詳しいのは良いけどミュウはここの文化を勘違いしたりしてるからな


「他には白菜とかゴーヤもないよ。天界の方は良く分からないけどね、こっちで初めて食べたよ♪」


「へぇ、魔界にしかない食材とかあるのか?」


あるなら是非とも料理してみたいな。これが主夫の性なのだから


「あるよ、お肉は生きてる生き物が違うから当たり前だけどね♪」


「是非一度魔界に行きたくなったな」


あんまり長く滞在しようとは思わないけどな、と言うかさっきからマサさんがうるさいな


「花ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!何処だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!まさかもう実家に!?!?」


「昼頃に出てったみたいだよ」


「花ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「マサさんって忙しい人だね玲君」


「そうだな、まぁ今回はタダで野菜手に入ったから何も言わないぞ」


八百屋の店番どうするんだろう


「マサさんの部屋にアニメのキャラの等身大人形が置いてあったからこれ立てとけば完璧だね!!」


「お前はどれだけ人の心を切裂けば気が済むんだよ!!」


帰って来たマサさんの表情が手にとる様に分かるよ。と言うかそんな物まで持ってたのかよマサさん


「よし、じゃあ次行こぉ♪」


「はいはい」


次はスーパーだ。特売だし少し多めに買っとくか。ただでさえ永遠の食べ盛りが3人もいるし


「ねぇ玲君玲君、あれなに?」


「…?ああ、町内のマスコットを決めるらしいぞ。ミュウが来る前にアイデア募集してたんだけど、最終選考に残ったのがあの二つってわけだな。あのアイデア箱に2つのアイデアの中から選んで投票するんだ」


「ふーん…」


マスコットなんか作ってどうするんだろうな。どっかに売り込むのか?この町に観光する所なんかないだろうに


「うわぁ、凄いねこれ、筋骨隆りゅウサギだってさ!」


「ウサギのイメージぶっ壊しに来たな」


最早ウサギの耳付けてるただのマッチョじゃねぇか


「このニートカゲって言うのはどうだろう。公園のブランコとセットなのがポイント高いけど」


「まぁウケるだろうな、トカゲの尻尾が切れてるし。やるせなさを感じるよ」


まぁ、なんか見てると落ち込んで来るけどな。


「どっちにしようかなぁ…」


「よし、俺はウサギにするか」


「えっ!玲君そういう趣味!?」


「なんでだよ!!」


勝手にマッチョ好きとか勘違いするなよな。…いや、違うよ?マジで


「私もウサギにしよっと♪トカゲの方は時代遅れになる可能性もあるしね!」


「なれば良いな」


さて、どうなる事やら

松竹梅日誌 ミュウ         お買い物から帰って来て少し早いけど日誌を書いときます。今商店街でマスコットの投票して来たんだけど皆の意見もウサギ寄りだったよ♪雫さんは、ニートの何が悪い!!って凄いトカゲを推してたけどね。アラナもあれで変なの好きだからウサギ派みたいだし、大家さんもウサギ派。あ、チンジャオロース出来た見たい♪それじゃあ、今日はここで終わり

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