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第11話:天使な悪魔とオカルト化学

「おはよう玲、眠そうだな?」


ああ、おはよう。すっごく眠い玲です。今は通学路、相変わらずミュウは学校に来たがるけどアラナちゃんに押し付けて来て、今二人はシムさんが持って来たゲームをやってる筈だ


「昨日は深夜まで宴会紛いの事してたしな」


「宴会…この前もそんなことしてなかった?また誰かが引越して来たの?」


おっと、この人の説明がまだだったな。霧胡きりう かすみさん、またの名を学園の裏の女帝。

髪は黒く、肩に掛かるくらいの長さでヘアピンはローテーションで変わっている。

俺の幼馴染みにして先輩、初の友人でもあるのだが、どうしてか俺は普通の友人に恵まれないらしい。と言うのは霞さんがそこらの人より綺麗だとか、常に校則ぶっちぎって白衣を来てるとか、オカルト化学研究会の創設者にして会長だからではなく。二つ名の通り、裏から学園を牛耳れるだけの力があるのが大きい。何故だか知らないけど先生達は霞さんに頭が上らない見たいだからなぁ。


「疲れてるならこんなのあるわよ?この前のを改良した『ゲンキデール1.1』自信作よ」


「1.1って、出来ればその液体の色、光り輝く緑色を何とかして欲しかったんだけどな?緑色の飲み物ならまだ緑茶系の色として識別出来ますけど光るのはちょっと…」


この前拒絶したから諦めたかと思ったらパッチ当てて帰って来やがったか。オカルト化学研究会の実験台になるのはごめんだ、諦めてもらおうか


「玲は昔から何かに挑戦する心が欠けている!!私が何に誘っても興味を示さないし。そんなに受け身じゃモテないぞ青少年」


「モテなくても良いから何もしたくありません。後オカルト化学研究会にも入りらないからその鞄から覗いてる入部届を始末しろ、なんで俺の名前が書いてあるんだよ!!印鑑までいつ押しやがった!!」


油断も隙もあったもんじゃねぇなぁこの人は!!何回退部させれば気が済むんだよ…


「はぁ…。この部だって玲の為に作ったのよ?高校に始めから玲の居場所を作ってやろうとだなぁ!!」


「ああはいはい、間に合ってるから安心しろ。ちなみに入らないからな。」


「ならせめてゲンキデールだけでも…」


「自分で飲めよ」


あんな物は普通の人間が飲んでいい物じゃありません。皆も緑色に光る液体は飲んじゃだめだよ?多分発狂するから


「ケチだなぁ…。と、それはそうと」


「ケチじゃない。で、なんだ?」


「後ろからついて来てる外国人は誰?玲も国から暗殺者送られる様な事したの?」


「霞さん、さり気なく凄い事言っただろ?何した?正直に話せば政府に突出さないから」


後ろからついて来てる人よりも多分そっちの方が重要だろうな。確実に、この人の言う事は冗談の様で冗談じゃないからな。はぁ…


「いや、実は玲に拒否された『追憶verトラウマ』をこの前のテロ対策会議でさり気なくお茶に混ぜたら…いや、やっぱなんでもない。忘れてちょうだいな♪」


「それも完全にテロだよね!?って追憶シリーズはもう造るなって言っただろうが!!『ver恥ずかしい想い出』の被害を忘れたのかよ!!」


本当に懲りないなぁこの人は…。一度何か対策を立てた方がいい気がして来た。と言うよりオカルト化学研究会を何とかするべきだな。あそこには未知のテクノロジーが多すぎる


「まぁ私の事は置いておけ、それより後ろの外国人。隠れているけど私には見えるわ」


「ああ、それなら何となく予想付くからな。この際なんで見えるかは置いとくからな?…さて…取り敢えず今日のおかわりは無しだな。…おーいミュウ、隠れてないで出てこい。もし学校まで付いて来よう物なら3食抜くぞ」


霞さん見たって言ってるけど後ろに眼でも付いてるのか?まぁ霞さんファンタジーは今に始まった事じゃないからほっとくか


「そ、それだけは…ちょっとした出来心だったんです…。それにアラナがいってみたいって言い出して…」


「ちょっ…!!ミューだって乗り気だったじゃないの!!」


本当にいたよ。生意気にも気配を消してやがったな?流石はダメでも一応神王魔王らしい人の娘コンビだ。そしてそれを見抜く霞さんは一体何者なんだろう


「取り敢えず家に帰りなさい…って、霞さん何興味持っちゃってるんですか、迷惑甚だしいですよ?まぁ今に始まった事じゃないけど」


「玲玲さり気に酷い事言うよね。まぁそれは良いとしてこの子達は誰?私の愉快探知機が反応してるわ。紹介しなさい」


「その呼び方は止めて下さい頼むからって何度言わせるんですか」


「私が飽きるまで」


ミュウ達の教育に悪いでしょうが。まぁこう言う人なのは分かってたけどね、付き合い長いし。そして興味を持ち始めたら飽きるまで探求を止めないのも誠に残念だけど分かってるんだよね


「居候のミュウと大家さん家に居候のアラナちゃんです」


「い、居候!?玲、え、えー…いいなぁ…」


この人居候を実験動物か何かと勘違いしてないか?この人の家にホームステイは禁止だな


「初めましてアラナです。家の玲さんが御迷惑を御掛けしております」


ん?俺はいつの間にアラナちゃんの家の人になったんだ?まぁ大家さん家に住んでるしあながち間違いじゃないけど


「初めましてミュウです。家の玲君がいつも迷惑かけてすいません。不出来な息子なもので…っていひゃい、いひゃいよ玲くん!!ほっへ引っひゃひゃらひゃいで!!」


「不出来で悪かったなミュウ。今日の夕飯抜くからな」


大体誰が息子だ馬鹿野郎。自堕落な生活送ってる堕天使悪魔に不出来とか言われたくないぞ


「それで玲さん、こちらの人は…」


「ああ、幼馴染みの…」

「「幼馴染み!?」」


うぉい…びっくりしたな…


「た、玲さん!!この人とはただの幼馴染みなわけでありますのですよね!?」


「まぁ変人ってオプションがつくけどね」


「ねぇねぇあの定番の朝起こしに来るのはやらないの!?『玲君遅刻しちゃうよぉ?』ってやつ!!」


「俺が起こしに行ってますけど何か?」


こいつらは何が言いたいんだ?ミュウの方は何となく分かるけどアラナちゃんは何が言いたいんだろう、言葉遣いおかしいし


「霞さんは変人にしてオカルト化学研究会の会長だ。良かったなミュウ、変人友達だぞ。まぁ俺の周りは変人ばっかりだけどな」


「類は友を呼ぶ」


「ミュウ、何が言いたいんだ?」


面白い事いうなぁ、俺が変人だと言うならそれはあんたらの影響だよ責任取りやがれ


「しかし、玲はこの子達とどう言う関係なの?居候って…従姉妹とか?玲ってハーフなの?」


「いや、まぁこいつらはハーフっちゃあハーフだが…」


バサッ


あ、今のは翼を出した音ね…って、こんな人通り多い所で何してるんだよ!!今は俺達しかいないけどさ!!


「おおー、天使なのか悪魔なのか分からない…けど欲しい。玲、こいつら頂戴…いや、貸してくれないかな?」


「いや、ミュウ達は物じゃないですから。眼が怖いですよ?ほら二人とも自分で撒いた種だぞ。そんなに怯えないの」


どっちが悪魔か分かったもんじゃないな。流石は天下のオカルト化学研究会長様だ


「まぁ玲の友達だししょうがないか…はぁ、私って玲に甘いなぁ…」


「素が激辛だから甘くなっても舌が焼け付く程に辛いんですが」


「大丈夫!!玲君にかかればどんな食材も高級料理の食材に変わるさ!!」


「ミュウ、意味分かんないぞ」


褒めてるのか励ましてるのか分からないし


「あ…おい玲、そろそろ走らないと…」


「そうなの?行くよアラナ!!」


「玲さん案内宜しくお願いします♪」


早く帰れよ



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