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番外記録Ⅳ

決戦対応型個体 技術概要報告書(抄録)

区画分類:外縁最深層閲覧権限:失効済記録者:主任技術担当(識別番号削除)


1. 開発目的

既存戦力では対処不能な広域破壊事象に対し、単体での完全制圧を可能とする存在の創出。

要求仕様:

* 継戦能力:理論上無制限

* 損耗許容量:完全無視

* 精神汚染耐性:不要

* 指揮系統依存:排除

結論:人格は性能阻害要因である。


2. 素体構成

基礎素材:

* 高適合率被験体群(統合処理)

* 再生誘導組織

* 外部供給型循環系

統合方式:

個体の概念を破棄し、機能単位として再配置。

人格保持工程:初期段階で廃止。

理由:統合不全を誘発するため。


3. 適合過程

強制適合率:理論限界値まで上昇。

観測結果:

* 神経信号:単一化

* 感情反応:消失

* 自己保存本能:再定義

* 外界認識:敵対判定へ収束

特記事項:

視覚器官は不要と判断されたが、環境把握能力はむしろ向上。


4. 行動特性

基本原理:

* 破壊

* 接近

* 持続

停止条件:

設定不能

鎮静試験:

* 神経遮断:無効

* 循環停止:再起動

* 分断処理:再結合

評価:

従来兵器の分類外。


5. 規模拡張

単体質量:実験開始時の7.3倍に到達。

増大要因:

* 自己組織生成

* 周辺物質同化

* 不明経路のエネルギー転換

観測不能領域の発生を確認。

空間歪曲:軽微ながら持続的。


6. 指揮統制試験

命令入力:

* 音声

* 電気信号

* 直接神経接続

結果:

全て拒絶。

拒絶理由:解析不能。

補足:

命令概念そのものを不要と判断した可能性。


7. 事故分類の再定義

当初分類:暴走再分類:

仕様到達

すなわち、

制御不能は欠陥ではなく完成条件である。


8. 存在評価

当該個体は、兵器の定義を満たさない。

理由:

* 使用者を必要としない

* 停止命令を受理しない

* 戦闘終結条件を持たない

再定義:

現象


9. 継続運用の可否

結論:

施設内保持は不可能。

理由:

* 増大速度が封鎖能力を上回る

* 研究区画構造の劣化進行

* 職員損耗率の指数増加

対処案:

1. 完全消去

* 成功率:0%

2. 永続封鎖

* 維持期間:不明

3. 外部放出

* 被害範囲:未測定

* 施設存続:可能

採択:

3


10. 放出記録

時刻:記録削除経路:非公開監視:途中喪失

最終観測:

光源消失。音響記録途絶。


11. 付記

放出判断に対する倫理的検討は───

実施されていない。

理由:

必要性が定義されないため。


12. 個人的所見(削除予定)

当該存在を「恐怖」と表現する職員が存在した。

当該語句は、本計画の評価指標に含まれない。

よって───

記録から除外した。


報告終了保存処理:完了責任所在:未定義

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