ピザはパンだった
掲載日:2025/12/31
時計が動く。
かちり、と
世界の背骨が鳴る。
十二時。
正午。
昼という名前の境界線。
食べることを考える。
生き延びるためではなく
眠るために。
休憩は一時間。
時間は細く切り分けられ
十五分の眠りが
静かに待っている。
パン。
いや、ピザ。
ピザはパンだろうか、と
誰にでもなく問いかける。
答えは不要だ。
チーズが溶けている。
休憩室。
白い壁。
電子の熱。
箱を開けると
昼の匂いが立ちのぼる。
かじる。
熱。
うまさ。
思考はそこで終わる。
椅子に沈み
目を閉じる。
十五分だけ
世界から外れる。
目覚ましの音が
現実をノックする。
休憩終了。
夢は置いていく。
ピザはパンだった。
昼寝は短かった。
それでも
午後はやってくる。
仕事へ。




