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娯楽侵攻文明"スフェライオス"  作者: なー
リライト後
22/22

特務空間管理者・黒羽

◇◇黒羽視点


時を戻して、神坂がフォーと接触するのと同時刻。

スフェライオス第2艦隊の近傍に黒羽はワープアウトした。


と、そのミリ秒にも満たないほどの直後、空間干渉、《空間開闢》。

彼の土俵、超空間許容空間に引きずり込んだ。


空間──座標系が唐突に置き換わって硬直する艦隊の内一隻に狙いを定めて。

《FTL粒子砲》。


所詮突如やってきたと思ったらオールトの雲に実体弾をぶち込んでくれた侵略者だ。

遠慮はいらないとばかりに反射光を瞬かせて、

超光速ゆえの強烈な放射線を周囲にまき散らしていた。


二隻目。ようやく攻撃されていると察したスフェライオスたちが防壁を展開。

僅かに逸らされるも、砲塔に命中。砲塔付近の即応弾に引火。爆発。


三隻目。弾幕が各艦の砲塔から放たれる。

が、それをすり抜けてFTL粒子砲はそれを、そのCPUを穿った。


四隻目。主砲、戦術核砲弾が発射される。が、発射直後に、その砲弾ごと砲塔を貫通。

続く次弾に弾薬庫を撃ち抜かれ、爆沈。


◇◇

civil gazerの反応

《なんだあれ(笑)》

《光速度超えてね?》

《おいこっち見ろ!第1艦隊なんかより!》

◇◇


五隻目。戦術核砲弾に目もくれず発射したそれは──“何かに弾かれた”。


その“何か”は、銀の残光を帯びて黒羽の眼前に姿を取る。

実況構造体「ヴァクスターズ」。


第2艦隊旗艦の人格そのものが立ちはだかる。



「奇襲とはいい性格をしている」


嘲笑を含んだ突然の通信信号。

黒羽の内心で注目しなかったわけでもない。

しかし、いまだ向こうの発砲は続いている。停戦は不要。


これをミリ秒単位で判断。

──攻撃を続行する。


しかし会話で情報は引き出してみる。


「どこでこの言語を学んだ?」

「通信電波さ。この宙域に垂れ流してくれている

……最も今この異空間には流れていないがね?」

「なるほどな」


会話中にもFTL粒子砲を発射する黒羽にヴァクスターズは呆れを含んだ目で言い放つ。

「健気だね。

たった一人で宇宙艦隊を止めようとでも?

でもそのわずかな体の動き。それから弾道を予測するのは容易い」

「へーぇ……」


《短距離転移》。ヴァクスターズの眼前に転移し、蹴りを放つ。

その先は6隻目の宇宙戦艦。

無表情に吹っ飛ぶヴァクスターズに黒羽は照準を向ける。


《FTL粒子砲》。

ヴァクスターズは躱すが、後背の宇宙戦艦に直撃して、

……障壁に弾かれた。


「ふー危ない。血の気が多いな?

 ああ、そういえば——」

煽りに続いての嘲笑。

「第1艦隊に立ちふさがっていた生物は活動を止めたぞ?」


その言葉に、黒羽の動きが止まった。

遅れた回避。

戦術核砲弾が直撃する。


爆光。

衝撃。

宇宙が一瞬、白く染まる。

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