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転校生

 ぼっちだったオレは、いつのまにか高校生になり、今じゃ運動部に入り仲間とチームワークを大切にして、楽しく生活している。

 

 

 

 これは、幼い頃の美桜梨ちゃんのおかげである。

 

 毎日笑って楽しく過ごしていた美桜梨ちゃんに憧れて、美桜梨ちゃんのようになりたいって思って頑張ったら、こんなに楽しい毎日が送れるようになったのだから。

 

 

 

 でも…結局美桜梨ちゃんは、あの日引越ししてから、一度もこちらには戻ってこなかった。

 

 

 しかし、そんなある日のなんの変哲もない月曜日にいきなりその日は、訪れたのだ。

 

 

 そう、あの待ちに待った転校生が現れたのだ。

 

 

 お決まりだが、それが美桜梨ちゃんだったのである。

 

 

 み、美桜梨ちゃん‼︎

 

 

 なんとも偶然、美桜梨ちゃんはオレと同じクラスでした!

 

 

 自己紹介でオレはすぐに美桜梨ちゃんだって気づいた。

 

 

 でも…美桜梨ちゃんは、たぶんまだオレに気づいていない。

 

 

 美桜梨ちゃん、美桜梨ちゃん!

 

 早く美桜梨ちゃんに挨拶したいー‼︎

 

 

 とにかく早く休み時間にならないかなぁって思いながらドキドキワクワクがとまらなかったよね。

 

 

 そしてついにやってきたーー‼︎‼︎

 

 休み時間ーーー‼︎‼︎

 

 オレは早速美桜梨ちゃんの元へと一目散に向かったよね。

 

 

「美桜梨ちゃん、オレ覚えてる?」

 と、ワクワクで話しかけた。

 

 

 そしたらまさかの…

 

「だれ?」

 と冷たい視線に冷たいお言葉…

 

 …

 

 しかもなんか…めっちゃ冷たい口調にオレはびっくりしたよね。

 

 でもさ、いきなり下の名前で、しかもちゃん付けなんかで呼ばれたら気持ち悪いし、警戒もするよね。

 

 

 なので遅くなりましたが、自己紹介をした。

 

 

「えと、佐田、佐田浩介だよ!昔家が隣でさ、幼稚園のあと、よくおままごととかして」

 

 と、昔のことを話すと美桜梨ちゃんは、くい気味に

「知らない‼︎」

 と言い放ち…席を立って廊下に行ってしまった。

 

 

 美桜梨ちゃん…。

 

 美桜梨ちゃんは、怒ってしまったのだろうか?

 

 

 もしかして、こんなオレが一番に話しかけたから、嫌気がさしたのかな?

 

 

 美桜梨ちゃんの幼稚園の頃のオレの印象は、あまり良いものじゃなかっただろう…。

 

 なんか…悪いことしちゃったかもしれません…。

 

 

 …

 

 それから数日後…

 

 

 転校してきて数日が経つが美桜梨ちゃんは、孤立していた。

 

 クラスの女子が話しかけるも、美桜梨ちゃんは…とてもキツい対応をとり、みんなから距離をみずからとっているようだった。

 

 

 …

 

 美桜梨ちゃん…

 

 

 なんだか、オレと美桜梨ちゃんの立場が逆転してしまったみたいだ。

 

 

 美桜梨ちゃんは、どうしてみんなと距離をとるようになってしまったのだろう…。

 

 そもそも…オレのこと知らないって言ってたけどほんとに美桜梨ちゃんなんだよね⁉︎

 

 オレの勘違いじゃないんだよね⁇

 

 確かに昔に比べると髪型が変わったけど…

 

 昔は、髪が長くて後ろで高く結んでたんだよね。そしてリボンとかしててさ。

 

 今は、低く一歩縛りって感じだ。

 

 そして眼鏡。

 

 …

 

 あんなにもはっきり、知らないって言われちゃうと…なんだか本人か自信がなくなってきつつあるよ?

 

 ただの同姓同名⁉︎

 

 でも…面影あるし美桜梨ちゃん本人な気がするんだけどな。

 

 

 性格は…別人だけど。

 

 

 一番わかりやすいのは、美桜梨ちゃんが笑ってくれることなんだよな。

 

 美桜梨ちゃんは、笑うと両方の頬にエクボができるのだ。

 

 

 オレはそのエクボがめっちゃかわいいなって思って、いつも美桜梨ちゃんが笑った笑顔をみると、うわぁ〜かわいい〜ってなっていたんだっけ。

 

 

 しかーし‼︎今現在…

 美桜梨ちゃんが笑う気配は、全くない…。

 

 どうしたら美桜梨ちゃんは、笑ってくれるのだろうか…。

 

 

 …

 

 

 オレは一生懸命考えるのでありました。

 

 

 続く。

 

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