第4話~え?ランクアップ?~
遅くなりましたが続きです
俺は出来るなら静かに暮らしたいんですから!!
そう思っているんだけど、実際どうしたらいいのかな…
まずはこの状況を何とかしないと、
そうこうしてるうちにストロフさんが王宮に入る前に冒険者ギルドに行こうと言ってきた。
身分がちゃんとわからない人間を城に入れるのは流石によろしくないとのことだ。
この世界では冒険者ギルドを始め商人ギルド・農業ギルド・漁業ギルド等働く職種により多岐にわたって存在するようだ。
俺としては商業ギルドに行きたいんだけど何故か当たり前のように首根っこ捕まれて冒険者ギルドに連れてかれる。
「アオイ殿は冒険者として名を馳せた方がいい!」
とストロフさんが言うが
いや、俺そんな気持ちさらさらないですけど!?
それ以前に強くないしレベル1ですよ俺?
そのまま引きずられながら冒険者ギルドに到着。
中に入るといかにも冒険者というような男くさい人達が俺達が入った瞬間に一瞬視線を合わせ静寂になるがすぐに騒がしくなる。
そのままストロフさんと一緒に受付に向かい職員であろう女性に話しかけている驚いた職員がすぐに立ち上がり奥に走っていき、しばらくすると浅黒い肌の髪を後ろに束ねてる40代位の男を連れてきた。
「ストロフか!話は聞いたぞ!あのファングベアを倒したみたいだな!流石王国の騎士団長だ!」
「ギルドマスター確かにファングベアを倒したがそれは私ではない、倒したのはここにいるアオイ殿だ」
とストロフさんが俺の方に促すその瞬間にその場にいた全員が俺の事を見る
いや、ストロフさんここで俺に振らないでよ!
皆見てるじゃん!ってかあんた騎士団長だったのかよ!
いや今はそんなことより目の前にいるギルドマスターが俺の事を覗き込むように見ている
「お前がファングベアを?どう見ても強くは見えないし倒したと言われても信じられんな」
それは俺も同意見です、はい。
「んで?一体どうやって倒したんだ?見たところ武器も持ってなさそうだが?」
「え?えぇっと…その、たまたま手が当たって?みたいな…」
「はぁ?手だぁ?何言ってんだ冗談はよしてくれよ!ファングベアはBランクの魔物でも皮膚が分厚くて生半可な武器じゃ通用しない魔物だぞ?それを手で倒した?」
「ギルドマスター確かににわかに信じられんが事実だ。私も直接は見ていないが共にいた部下や冒険者が何人も見ている」
「んぅぅお前が言うならそうなのかもしれんが、証拠がないとなんともな…よしあれを使って確かめてみよう。おい、あれを持ってきてくれ」
ギルドマスターが職員の1人に話しかけ何かを持ってくるように伝えた
その話を聞いていた冒険者達はかなりざわざわとしていた
そして俺はおそるおそるギルドマスターに聞いてみた
「あ、あの、ファングベアってそんなにヤバい魔物だったんですか?」
「はあ?当たり前だろ!あの魔物を倒すには普通距離をおいて攻撃したり、罠を使って弱らせたりしてから倒すんだぞそれも複数のパーティを使ってだ。
ましてやそれを単独で倒したとなれば少なくても前代未聞の事だぞ?」
うわぁ俺本当にやってしまったみたいだ…
と1人で呆然としてたらさっきの職員が戻ってきて何か道具を持ってきた。
それは占いで使うみたいな水晶玉みたいなものだった
「この水晶玉に手を当ててくれ今から俺が質問をするからそれに対して「はい」か「いいえ」で答えろ本当に言っていたら青、嘘をついたら赤く光る」
所謂ウソ発見器みたいなやつかそんなものが異世界にあるのに驚いたがどうやら意外とこの世界では使われているもので、これを使って色々尋問の時とかに使われているらしい。
俺は怯えながらも水晶玉に手を触れ
それを確認したギルドマスターが喋りだした
「では改めて聞くぞ?お前は森の中でファングベアを1人で倒したのか?」
「はい…」俺は答えた
すると水晶玉は静かに綺麗な青い色を放った
「青だな…ということは単独でファングベアをこいつは本当に倒したことになる」
「これで決まりだな。陛下にもちゃんと説明することができる」
その光景を目にしていた周りの冒険者達はさらに騒ぎだす
~マジかよ!
~本当に1人で倒したのか?
~全然そうは見えないのに…
いや、それは俺が一番よく知ってます…
「よしギルドマスターとしてお前がファングベアを倒したことをここに認める俺だけでなくここにいる全員が証人だ!いいな!!」
職員、冒険者全員が静かに頷く
「ギルドマスターこれでアオイ殿が倒したことで問題ないが実はアオイ殿はカードをなくしてしまったらしくてな、ここでギルドカードを作ってほしいのだ」
「何?そうだったのかそれならすぐ作ってやるが、ここの国で作ってるなら記録があるはずだがアオイお前以前はランクはどれくらいだったんだ?」
「いや、アオイ殿は異国から来たようで冒険者ではなかったらしい」
「はぁ?冒険者じゃないのに倒したっていうのかよ?!お前本当に何者なんだ一体?」
異世界から来たただの整体師です…
「まぁこの際今はどうでもいい、ないならすぐに作ってやる。だがファングベアを倒したやつが一番下のGランクってのは普通ありえないな……」
考えこんでるギルドマスターだがすぐに顔をあげ
「よし!俺の権限でお前を一気にBランクまでランクアップしてやる!ファングベアを倒したんだからそれだけの実力があるってことだしな!」
これにはストロフさんはじめその場にいた誰もが騒ぎだす
「ギ、ギルドマスターBランクに上げるっていきなり大丈夫か?」
流石のストロフさんも慌てるがギルドマスターはあっけらかんと
「大丈夫だそれだけの実力があると俺が判断したんだから問題ない!それに王様に会うというなら、GランクよりBランクの方がかっこつくだろ」
「確かにそう言われればそうかもしれんが…」
「それにファングベアを倒せる男がGランクってなったら上位の冒険者達は何してるんだ!?ってなるだろ?だからその方が俺達にとっても都合が良い」
「む…そうか承知した」
いや、ストロフさん何承諾してんのさ?
俺の意見はないんですか?
登録するだけのはずだったのにランクアップって何よ?
もう俺のキャパを超えてついてこれないんですけど…
うん、もはや何も言えないね、ハハハ…
乾いた笑いだけが俺が出せた唯一の言葉だった。




