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第16話~え?そんな感じなの?~

野宿をしていた所に近くの森から黒い狼のような魔物が現れ対峙している俺たち

今すぐこの場から逃げたいが足がすくんで動くことが出来ない。


「つ、翼うごけるか?」

「あかん、少しでも動いてみぃ?あいつらすぐに襲ってくるで?こういう時は下手に動かん方がええ。」


勘なのか本能的なものなのか翼がそんなことを言う。だとしたらこのまま動かずにあっちが諦めて帰ってくれるのが一番だが、そんなの希望的観測にすぎない。それでも何かやれることはないかと考え、俺は狼に対して弱点感知を発動した。

その結果この魔物の弱点として出たのは2つ

「咬筋」「腹直筋」と出てきた。

幸いな事に構造的にもそこまで人間と大きく大差がないのと弱点が顔面と腹部の辺りになるから当てられないことはないと思う。

でも狼は素早いイメージがあるしそう簡単には当てられないと思う、何とかそこに当たればいいけど、それに元々俺は攻撃力が壊滅的に低いし…

後は翼頼みだけど体格差もあり難しいだろうし、これって結構詰んでるんじゃ…

とにかくこのまま刺激しないようにすれば何とかなるかもしれないが…

と思ったその時先頭にいた狼の魔物が突然雄叫びを上げ、それを皮切りに魔物の群れは一斉に俺たちに向かって襲いかかってきた!

突然の事で全く俺達は反応できずその内群れの一匹が俺に狙いを定めて、その巨体に似合わない跳躍をし、襲ってきた。

俺は慌てて逃げようとしたが足がもつれてそのまま尻餅を着いてしまい、殺られると思ったが持ってた木の棒が偶然にも狼の腹に当たり、そのまま倒れビクンビクンしながら動かなくなった。

弱点感知の特性が働き倒すことができ、助かったと思ったが狼の群れは構わずにどんどん襲ってくる。俺は翼の方を見たが小さくすばしっこい為か何とか逃げている。だが、


「このままじゃ確実に殺される!早く逃げないと!つば…」

翼に逃げようと言う瞬間に一匹の狼が俺に覆い被さりその牙で噛みつこうとしてきた!

咄嗟に左腕を前に出した瞬間、狼に左腕を噛まれた!牙が腕に食い込んだ瞬間今まで感じたことのないような痛みが俺を襲った。


「!あああぁぁ!」


あまりの激痛に気を失いそうになるが、更なる激痛が襲ってきてそれを許してくれない。どうやら別の狼が俺の右足に噛みついたようだ。右足の痛みを気にしてる間に噛まれた左腕がどんどん赤い血で染まっていく。


「このままじゃ殺される…」

そう思った時、俺は1つ思い出した。こいつらの弱点は顔の「咬筋」と「腹直筋」

今目の前の狼は俺の左腕に噛みついて弱点が目の前にある。もしかしたらそこを殴れば何とかなるかもしれない。

俺は何とか動かせる右腕で思いっきり狼の顔に向けて殴った。

結果殴られた狼はそのまま横に倒れ動かなくなった。とりあえず倒せたと安堵したがまだ右足をかじってるやつがいる俺は急ぎ落ちた棒を拾って狼を叩きまくった


「この!いつまで噛んでるつもりだ!」


俺が何度も叩いて腹を立てたのか狼は俺の右足から離れ直接俺に襲ってきたが持っていた棒で防ごうとしたが、その棒にかじりつき噛み砕こうとしている!


「まずいホントにまずい!」

「大丈夫か!!」

と声が聞こえたと思ったら狼が横に吹っ飛んだ。

声の方を見るとそこにいたのは翼で思いっきり横っ腹に突っ込んでくれたようだ。


「ありがとう助かった…」

「何言ってんねん、礼を言うならここから逃げ切った時に言いや!正直早よ逃げんと2人ともお陀仏やで」

「そうだけど、でも正直逃げられそうにないな…」


そう、右足を噛まれた俺は立ち上がろうとするが上手く立つことが出来ない。幸い骨にまで達してそうにはないが、走ることは出来なそうだ。

そして翼もよく見たら傷だらけで血だらけになっている。

狼達はまだたくさんいるし、さっき翼が吹っ飛ばした狼も起き上がってきている。

何か方法はないか…ある、1つだけもしかしたら…!



「翼、お前の「獣人化」のスキルならもしかして戦えるんじゃないか?」

「はぁ?いきなり何言い出すんや?使ったこともないやつをいきなり使えってムチャ振りにも程があるやろ!」

「でも使わないとこのままじゃ2人ともここで終わりだぞ?俺は右足もやられてるし、走ることも出来ないし、もしくはお前だけでも逃げれば助かるかもしれないけど…」

「アホ言うなや!そんなこととっくに考えとったわ!」

考えてたのかよ…

「けどな、そんなことしてみい?俺は一生自分の事が許せなくなるわ!だから2度とアホな事言うなや」

「翼…」

「あぁ、もう!こんなことしとる間に2人とも狼の餌になってまう!しゃあない、やったるわ獣人化!どうなっても知らんからな!で?どうやってやるんや?」

「え?ええと確か「獣人解放」って言えば出来るはずだけど」

「獣人解放やな?よっしゃ!男は度胸やいくで!「獣人解放」!」


そう言った瞬間翼の身体が光りだした。あまりにも眩しくて目をつぶらないといけなかったが、それは魔物達も一緒だった。

何が起きているのか分からず光が収まりそこにいたのは、身体は2メートルあり筋骨隆々の翼がそこにいた。


「つ…翼なのか?」

「せやで、何だか身体の中から力が漲ってくるわ、これなら負ける気がせえへん!」


そう言う翼は確かに獣人という名にふさわしい見た目をしている。これなら確かに何とかなるかもしれない…

だけど、なぜ、

なぜ顔だけラ○カルのままなんだ!


え?何それ?獣人化ってそういうやつなの?

ラ○カルがマッチョになっただけじゃん!

逆に怖いよ!

そう俺が思ってる中翼はテンションがどんどん上がってきたみたいで、

「よっしゃぁ!やったるでぇ!狼共覚悟しいやぁ!」


そう叫んだと思ったら、魔物の群れに飛び込み同時に一匹の魔物を思いっきり殴り吹き飛ばした!

魔物達も一斉に攻撃してきているが獣人化した翼にはあまり効いてなく、殴られ、蹴り飛ばされ、また首根っこを掴まれそのまま投げ飛ばされたりと一方的に蹂躙されていった。

もはや翼の独壇場になっているが、そのマッチョな身体に対して愛くるしい顔で暴れているその姿は逆に見るものを恐怖にかられる。

その圧倒的な強さや見た目に魔物達も恐ろしくなったのか生き残ったものは慌てて森の中に逃げていった。


そして再び静寂が戻り後に残ったのは翼が暴れた跡と、数匹の狼の死体だけだった。


翼はいつの間にか元のアライグマに戻っていた。恐らく魔力が切れたんだろうがその場から動かない。俺は何とか右足を引き摺りながら翼の所に行き生きてるか確認した。


「おぉい、生きてるか?」

「おぉ何とかな…何だか物凄く疲れたわ」

初めての獣人化で疲れたんだろう

返事を確認して安心して俺もその場に仰向けになりながら倒れた。お互い満身創痍だが生き残った事に喜んだ。

翼無双でした。

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