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1年で歯を3本抜いてわかったこと  作者: 牧田紗矢乃
2本目 ~2017年秋・左下水平埋伏歯~
7/23

大学病院へ、再び

 かかりつけの歯医者で紹介状を作ってもらってから3日後、大学病院の予約を取ることができたので1年半ぶり2度目の大学病院へ。

 抜歯後に調子が悪くなった時も連絡した翌日に診てくれたりしたので、混み具合によってはすぐに診てもらえるようですね。


 とにかく、混みあった病院の中でレントゲンを撮り診察を待つことに。

 その日のうちに抜いてもらえるかどうかも知らされていなかったので、待ち時間はとにかく落ち着けずにいました。


 しばらくの待ち時間の後、ようやく診察室へ。

 担当は20代後半~30代前半くらいの若い女の先生でした。私と年齢も近く、話しやすい印象の方です。

 その先生からレントゲン写真を見せてもらい、現在の歯の状態について教えてもらいました。


 私の親知らずは「水平埋伏歯」と呼ばれるもので、本来他の歯と同じ方向に生えるべき歯が真横を向いて歯茎の中に埋まっている状態の親知らずでした。

    挿絵(By みてみん)

 下手くそだけど図にするとこんな感じ。色をつけた部分が親知らずです。



 これは顎の骨格が小さい人に見られやすい症状だそうです。小顔だっていう実感はないんだけどなぁ……(笑)


 治療方法についても教えてもらいましたが、若干のグロさがあるので苦手な方は閲覧注意でお願いします。








 歯は歯茎の中に埋まっているので、抜くためには歯茎を切る必要があります。親知らずのひとつ手前の永久歯。その根元付近から親知らずの埋まっている辺りまで歯の外側(頬側)の歯茎を切ることになります。そして、切った歯茎を持ち上げるとその下には下顎の骨があるので、その骨を削って親知らずを露出させます。(この辺は実際の様子を見られないので図解できません……すみません)

 その後、親知らずの頭と根っこの部分を分割し、取り出すことで抜歯します。基本は2分割らしいですが、根っこの部分が曲がっていたりして抜きにくい場合は3分割や、もっと細かくすることもあるとか。

   挿絵(By みてみん)

 図にするとこんな感じですかね。

 分割した親知らずを取り除いたら、傷を縫い合わせて手術終了。時間にすると約1時間ほどで終わるとのこと。

 抜糸はおおむね1週間後になるそうです。


 大まかな手順の他にも、最悪の場合こうなります(顎の骨にひびが入る、顔に麻痺が出る、など想像しただけで怖い話でした)という万が一を想定した説明をされました。

 それを真に受けすぎて不安になると逆によろしくない時もあるので心配性の方はあまり不安がらない方がいいです。


 そんなこと言われても不安になるのは仕様がないだろ! というご指摘もよくわかりますよ。牧田自身がビビリで心配性で、それが災いして具合が悪くなりかけましたので……。だからこそ、あまり心配しないでいていただきたいのです。


 私の歯の根っこは神経に近いところにあったらしく、抜く際に神経を傷付けると麻痺が出るという説明も受けました。麻痺が出るのはおよそ、縦は下唇から顎にかけて、横は人中(鼻の下の線状の部分)から抜いた歯の方向半分の範囲とのこと。

 神経が傷付いた場合には神経の回復を助けるビタミン剤を出してもらえるということで、それを服用すれば約1か月ほどで麻痺が気にならなくなるとか。万が一麻痺したとしても、治る見込みがあるということなので安心できました。


 お医者さんから説明を受けた後、手術の予定日を決めることになりました。

 その時腫れて痛みがあるのは左側の親知らずだけでしたが、右下の親知らずも若干露出しかけており、今は問題がなくても5年後・10年後に悪さをしないという保証はないとのこと。悪化してから抜くよりは、予防の意味も込めて若いうちに抜いてしまった方が傷の治りも早くて楽ですよ。と勧められ2本とも抜くことになりました。


 とはいえ、抜歯手術日・翌日の消毒・1週間後の抜糸と最低3回は大学病院に通わなければいけません。交通の便も良いとは言い切れず、何度も仕事を休んだり遅刻したりするのは上司の心証的にあまり良くないのでは? と不安にもなりました。


 そこで「2本同時に抜くことは可能ですか?」と聞いてみると「可能ではあるけれど、治療が長時間になるため全身麻酔になる。そのためには入院が必要。前日・抜歯手術日・翌日の最低2泊3日になる」とのこと。

 しかも、両側に傷があるということで食事にはかなりの困難が伴うのでよほど仕事が忙しい人か、通院が難しいくらい遠方の人にしか勧めていないと教えてもらいました。

 1本ずつ抜けば普通の歯医者さんにあるような治療用の椅子? で部分麻酔を使って抜くので日帰りが可能です。


 費用的な面では、1本ずつ分けて抜いた場合で1本1万円程度。全身麻酔で2本同時に抜くと入院の経費もかかってくるため10万円程度は予算に入れておいた方が良いとのことでした。

 親知らずを抜くために10万円も用意できるほど私の貯金には余裕がありませんでしたから、渋々1本ずつ抜いてもらうことに決めました。


 細かい日程を調整している時、レントゲン写真をちらりと見た先生が「この生え方、やっぱり全身麻酔の方が……――」と言いかけた時はヒヤリとしましたが、左下の親知らずの抜歯予定日が1か月と少し後の10月の半ばに決定してその日は終了。


 手術のプランを立てるためCTを撮ってから帰ってください、とのこと。CTを撮った後は清算を済ませて帰宅して良いと言われました。




 その日かかった治療費:6,510円


 レントゲンとCTの両方を撮っているので画像診断が治療費の8割を占めました。3割負担だからこの金額で済んだものの、全額負担だと画像診断だけで17,520円という超高額に。しかも、顎の周辺だけの撮影でこのお値段です。

 テレビ番組の健康診断などでよく見かけるCTスキャンですが、実際に受けるとなると費用が大変なのだなと改めて実感しました。

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