表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1年で歯を3本抜いてわかったこと  作者: 牧田紗矢乃
序章 ~2016年春・思えばこれが始まりだった~
2/23

口が開かない

 最初の異変は2016年3月の初め頃でした。

 朝起きると左の頬骨辺りに違和感が。筋肉痛のようなだるさでした。顔が筋肉痛? と思いながらも、その時はいずれ治るだろうと気にもかけていなかったのです。


 ところが、違和感は1週間経っても消えませんでした。それどころか、徐々に口が開かないようになってきていました。

 ちょうどその頃職場での異動があり、私は別の部署へ移ったばかり。しかもその部署では社内資格の認定試験があり、その試験に受からないと実際の業務にはかかわることができないと説明を受けました。認定試験は4月の予定で、それまでは試験に向けた研修期間に当てられます。


 ただでさえ落ち着かない時期なのに。なんでこんな時に。




 3月の中頃にはさらに悪化。普通に握ったおにぎりは口に入らないので、軽く押しつぶして厚みを減らさなければ食べることができないほどでした。ただし、固いものは問題なく噛むことができたのでクッキーか煎餅か、そのくらいの厚みのものを主食にしようかと本気で悩んだくらいです。

 その頃、口の中に異変が起きていることに気付いたのです。指で触れてみると、左上の奥歯のさらに奥がぽこりと飛び出している。


 ――これは噂に聞く「親知らず」では?


 そう思った時、ようやく歯医者に予約を入れようと思えたのです。ところが、私のかかりつけの病院は混雑しているらしく、予約が取れたのは3月の末でした。それまでは耐えるしかない。


 不幸中の幸い、とでもいいましょうか。口が開きにくいこと以外は特に不調もなく、研修自体はごく普通に受けることができました。仕事に持っていくお弁当はパンに切り替え、小さくちぎって口の中へ押し込むようにして食べるようにしていました。




 そして、ついに診療の日。

 予約の電話で事前に「親知らずの影響だと思う」と伝えており、レントゲン検査を受けることになりました。

 その結果として伝えられた言葉に、私は絶句するしかありませんでした。


「左右の関節の形が違います。顎関節症です。うちでは診れないので大学病院の紹介状を書きます」


 状況が飲み込めないまま空いている日を聞かれました。

 しかし、大学院が診療をしてくれるのは平日の午前中のみ。どの日も仕事が入っているため、都合のいい日なんてありませんでした。

 というか、4月には認定試験がある。試験の日程がまだ決まっていなかったため本当は断りたかったのですが、これ以上悪化しても困るということで適当な日に予約を入れてもらうことにしました。



 その日かかった治療費:3,950円


 レントゲン検査をするとこのくらいの額になってしまいますね。

 知識不足で明細を見ても紹介状がどの区分かわからず(「医学管理等」って所なのかな?)、いくらなのかはわかりませんが……。

 ちなみに普通の治療を受けている時で3,600~4,800円くらい。親に紹介状は高いと脅されていたのですが、特別高いというわけではなさそうですね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ