最低最悪のチカラ
とあるアニメでIQ落としたので文章ゴミです、すみません。
「あ、ここはの答え間違ってます」
「むっ…」
森谷朱里が逃亡してから俺達は2人で図書室でお勉強をしている。傍から見れば俺が教わっているだけに過ぎないがこの行為こそあの男を助けるための作戦。
…そろそろあの男って言うのやめるか。でも俺名前知らねぇしな…。
ま、どうでもいいや
「こ、ここはどうでもよくないですよ!ちゃんと覚えないと困りますよっ!」
「い、いやすまん勉強に関してじゃないんだ」
く、口に出てたか…最近ポンコツ化が進んでる気がする…!
全部森谷朱里のせいだ!
「森谷さんは悪くありません!」
「…え?」
「あっ!い、いえ!なんでもありません!さぁ続きをやりましょう!」
結城萌花がすごい動揺をする。こいつはいつもビクビクしてるけど、なんか今のは違う気がした。
なんかこう、いつもより恐怖してるみたいだったと思う。
ていうか俺声に出してた?
いや、そんなことは無いはずなんだが。一体どういうことなんだ。
…こういうのは、知らない方がいいことかもな。
知ってもいいことならばあんなに取り乱したりなんかしないはずだ、そんなことをむやみに聞くもんじゃない、伝えるか伝えないかなんて個人の自由だしな。
だから知って欲しいやつはちゃんと言えな?何も言ってないのに「お前に何がわかる!」みたいなこと言われても分かるわけねぇんだよ。
…最近、こいつから借りた漫画読んでそう思った。
「ふふっ」
なぜ笑った結城萌花…!
いやもういいんだよ!深く考えるな!
「おう、変な事言って悪かったな、付き合ってくれてんのに迷惑かけちまって」
「い、いえ、大丈夫ですよ…」
「じゃあ続きやりますか」
「はいっ!」
いい笑顔だ。やっぱりこいつは笑ってくれてた方がなんか嬉しい。
そして俺達はまた勉強をやり始める。
だが何故か、柚木萌花の横顔がいつもより赤い気がした。
…どうでもいいことだけど、やっぱり謎ばっかりだな、人間。
艱難辛苦?を乗り越えて、勉強開始から約3時間が経過した。
「よし、今日はこんなもんでいいだろ」
「え?わ、分かりました」
その「え?」はなんなんだ?「もう終わり?」ってか?
やめてくれ、ただでさえ苦手な国語を長い間やってたんだ。もうはっきりいって家に帰ってもやりたくない。
「てかもう7時だ、お前家大丈夫なのか?」
「わたしの家ですか?」
「もう俺とお前しかいねーだろ?」
ちなみに俺の同居人である森谷朱里はさっきからメッセージがピロリンピロリンとうるさいので通知をOFFにしておいた。
この携帯電話、森谷朱里から貰ったものだ。位置情報で俺のいる場所をいつでも確認するためらしい。
余談だが俺はある日この携帯電話で動画が見れることを知り、放課後の教室で見ていた所を森谷朱里に発見された。
すると次の日森谷朱里は俺のシャーペンの芯をすべて粉状にしてきた。ちなみにシャーペンは真っ二つにされていた。縦に。
後々なぜマジギレしてきたのか分かったが、あれは俺が悪かったと思う。
でも家族でもないのに家族でぱけっとってやつを共有する方も悪いとも思うんだよ。
通知を見ると「早く帰ってこい」だの「今日はご飯抜き」だのそんなことばかり言っていた。
この女…自分が逃げたくせに…!
「わたしの家は…多分大丈夫だと思います」
「あっそう、そんじゃあな」
「え、えぇ!?」
…なんか驚かれたんだが?
「なに?何に驚いてんのお前」
「い、いや、こういう時は『フッしょうがない、心配だから一緒に帰ってやる』って言ってくれるものだと思ってまして…」
うーん!この脳内メルヘン!
そういうのは本の中でやりなさい、それか自分で小説でも書いてなさい。
…でも、もうなんか暗いしな。1人で帰らせるのも危ないよな。…なんで人間の心配なんかしてるんだ俺は。
そう、これはあれだ、勉強手伝ってくれたお礼なんだ、それぐらいはしないとなんか俺だって気分悪いからな。
「全くしょうがないな、勉強のお礼だ、いいよ、途中まで一緒に帰るか」
「えへへ…やっぱり優しいですね林田くん!」
…ほんとになんなんだこいつ、まるで俺がいいって言うのがわかっていたみたいに。
「それでは帰りますか」
「はい!」
そんなこんなで俺はこいつについて行くことにした。女の子とふたりきり…帰り道…夜…うっ頭が。
いやいや、森谷朱里みたいになってたまるか。
時刻は7時15分。あたりは既に暗く、その中で街の明かりがその暗闇を強く照らしている。
明るいというのはいいことだ、周りが良く見えるから事故などにも会う危険性が低くなる。
だが、明るすぎというのもまたいけない、星の輝きがなくなってしまう。
俺の世界では、10日に1回ほど綺麗に星が見える日が訪れる。こことは違って年がら年中暗いあの世界で、それはとても美しい光だ。
この世界に暗雲は少ない、雨でも降らない限り毎日のように星が見える。だからこそ人間はその美しさを理解できない。
常にあるものが、一番大切なもの。そして厄介なことにその大切なものは無くさなければ気がつくことは無い。そして最悪なくしても気がついてもらえないものもある。
…そういうのが一番怖い。
なんかロマンチストみたいな事言ってしまった。こんなの口に出してたら恥ずかしくて「オーマイガッ!」っと静かな夜に嘆きの大声量を放つレベル。何言ってんの俺。
「ロマンチストですね林田くんも」
隣で歩いていた結城萌花が綺麗に「フラグ」というものを回収していった。
「オーマイガッ!」
「ど、どうしたんですか!?」
あぁもう!分かったよ!今のは絶対に喋ってない!つまりこいつもこいつで森谷朱里みたいに変な力があるってことだ!
「なぁ」
「な、なんでしょう?」
もうなんとなくわかってる、こいつの持つ変な力は…。
「お前生き物の心が読めるとかそういう力を持ってんのか?」
「ふぇぇ!?な、何故それを!?」
ビクッッ!と結城萌花がはねる、よくそこまでやってバレないと思ったもんだな。
「あ、あのその、そのこと誰にも言わないでくださいっ!お願いします!お願いします!」
「お、おう、いつになく必死だな…」
なんかこう、強烈な思いを感じる。これまでの謝罪もほとんど泣きながらで凄まじいものがあったが今回のは何かが違う。
「いや言うも何も、俺話せる友達とかいねぇし…」
「そ、それでもうっかり口を滑らせるとかしないでくださいね!お願いします!」
「はぁ…別にいいけどよ」
「あ、あああ、ありがとうございます!」
これまた大きく頭を下げる。もう涙声でぐしゃぐしゃだ。
「いやありがとうとかいいから。悪ぃな、嫌なこと聞いちまったか?」
「ぐすっ…い、いえ。少しこの力に悩まされてた時期があって…それが原因で嫌われていた事があったので…」
「なるほど…」
こいつもこいつでやっぱり何かコンプレックスを抱いているんだな。
さっきまで笑顔が眩しかった彼女の表情が今では変わり果ててとても落ち込んでいた。
さっきの言葉は過去形で話していたが、あんなに落ち込んでいるところを見ると、まだその悩みを抱えているのだろう。
…こういう時、俺は気軽に励ましてはいけないと思う。
何も知らない奴は軽々しく分かっているような口ぶりで話してはいけない。
だから、一応知っておきたい。聞かせて欲しい。彼女の悩みというものを。
「…なぁ、結城」
「…はい?」
「お前がよかったらだけど、その話聞かせてくれないか?」
「え、ええ?」
「あ、いや嫌ならいいんだ」
「え、あ、いや、その、だ、大丈夫ですよ!」
了承してくれた、どうやら話してくれるようだ。
本当は俺という存在がこんなことしていいわけがないんだけど、何故か俺はこいつのことを森谷朱里と同じぐらい放っておけない。
そしてこうも思っている。出来ることならば、こいつを助けてやりたいと。
…でも俺はそう言うと恥ずかしいから、勉強手伝ってくれたくれたお礼として、助けてあげたいと思うようにした。
「…本当に、優しいですね。林田くん」
「…忘れてたよ、オーマイガッ」
ふふっと結城萌花が笑った。




