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第95話 どっちもがんばれ

「おお、これは……」


俺は自分に宿った力を感じ取り、感動する。

ステータスを確認してみると、なんと魔力と体力の値が補正込みでAランクにまで上がっていた。


「体力と魔力がAランクまで上がってるな」


「ふふん、感謝してください」


カッパーがどや顔でそう言ってくる。


「ああ、ありがとう」


俺の能力がいきなり跳ね上がったのは、メガ精霊になったカッパーとジャガリックのお陰だった。

二人と正式に契約した事で――メガ精霊以上になると、人間と契約できる様だ――契約者に精霊の力の一部が流れ込んだ結果、こうなっている。


まさに棚から牡丹餅。

まさに棚から牡丹餅。


大事な事なので二度行っておく。


因みに体力はジャガリックの影響。

カッパーの影響は魔力だ。


「魔力が上がったんなら、魔法を本格的に覚えて見られては?使えると、色々と便利ですよ」


エクスが俺に魔法を覚えるよう、進めて来る。


そういや、水の基本魔法を覚えて以来放置しっぱなしだったな。

せっかくタナボタで魔力がAランクに上がったのだから、他にもいろいろと覚えておいても損はないか。


「そうだな」


「なら水の魔法はカッパーの担当ですね!これから私の事は、メガティーチャーと呼ぶ様に!」


「メガの部分いるか?」


ティーチャーはこの際置いておく。

習う訳だし、先生呼び自体は普通だから。


「超重要です!なぜならカッパーはメガ精霊ですから!」


「ぷぎゃぷぎゃ!」


カッパーが胸を張ると、フェンリルもそれを真似る。

本当に仲のいい事で。


「では、僭越ながら土魔法は私から」


「ああ、頼むよジャガリック」


ポッポゥとタニヤンのランクアップが済んだら、あの二人からは火と風の魔法も教えて貰う事にしよう。


「ジャガリックちゃんが体力で、カッパーちゃんが魔力。となると、ポッポゥちゃんは力で。タニヤンさんは敏捷性って所かしら。そうなると……エドワード様、私達よりも強くなっちゃうかも。どうしましょ。タゴルちゃん、私達失業の危機よ」


エクスが冗談めかしてそういう。

仮に彼女の予想が当たり、俺の筋力と敏捷性がAに上がったとしても絶対そうはならないだろう。


何故なら、俺には戦闘技術もスキルもないからだ。

そして何より――


戦う意思がない!


そう、俺にはそういった物が全くないのだ。

そもそも俺領主だし。

領主の戦いは内政なんだから、剣を握ってどうするんだって話である。


「関係ねぇよ。俺は更に上を目指すだけだ。負けられない奴もいるしな」


タゴルの言葉には、覚悟が込められていた。

特に、負けられない奴がいるの部分に。


もちろん相手は妹に付く悪い虫こと、カンカンだ。


ランクアップも含めて、あいつ急成長してるっぽいからな。

シスコン全開のタゴルも、気が気じゃない事だろう。


それがいい刺激になってさらに強くなり。

そしてその強さで、魔物を蹂躙してポイントガッポガッポ。

なんて何て素晴らしい連鎖だろうか。


がんばれカンカン。

負けるなタゴル。


俺は心から二人の事を応援しているぞ。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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