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素行不良で僻地に追いやられた第4王子、自分が転生者だった事を思い出す~神様から貰ったランクアップで楽々領地経営~  作者: まんじ(榊与一)


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第25話 万々歳

戦闘後、タゴルや村人達の回復をカッパーに頼む。

特にタゴルの怪我は酷く、全身の骨が多数折れて立つこともままならない程だった。


よくこんな状態であの魔物を倒したもんだと感心する。

これがシスコンパワー……と言いたいところだが、勝てた一番の理由は――


「自我を持った武器か……」


――自我を持った武器の存在が大きい。


『我が神よ。我が名は血の刃ナタンと申します』


『神よ。わたくしは聖弓ユミルと申します』


タゴルの使っていた鉈が、自身を血の刃ナタンと名乗り。

アリンの弓が、聖弓ユミルを名乗っている。


これはさっき確認した時、俺の使徒の一覧に増えていた名だ。

そして二人が俺を神と呼んでいる事から、たぶん俺のランクアップで自我を持ったんだと思われる。

あのボロイ鉈と、木の枝で無理くり作った粗雑な弓に意思が宿ってたって事はないだろうし。


「ふむ……」


意思を持つ武器の事は聞いた事があるが、どれも聖剣や魔剣と呼ばれる業物ばかりだ。

そこに黒鋼という、高価ではあってもありふれた素材の物はない。


ランクアップだからこそ……か。


思いもしなかった副産物だが、これは完全に嬉しい誤算だった。

もし自我を持つ強力な武器に進化していなかったら、タゴルやアリンの命はもとより、この村はあのスキル持ち一匹によって滅ぼされてしまっていた事だろう。


『このナタン、タゴルと共に神の刃となる事を誓います。如何様にもお使いください』


勝手に誓ってるけど、タゴルには絶対そんな気はないと思うぞ。

信頼度10%しかないし――なんか知らんけど5%上がった。


『わたくしもまた、ナタン様と共に神の敵を打つべく励む事を誓います』


俺の目の前で自力で浮かぶ二人(?)が、体(?)を大きく傾かせてお辞儀っぽい動きをする。


まあ実際お辞儀したんだろう。

宣言に反して失礼な行動をとってるとは流石に思えないし。


「あれはなんなんだ?」


「よくわからん」


傍から見ればその様はとんでもなくシュールで、村人達がさっきからずっと奇異の目を此方に向けてきていた。


因みに、声は俺と持ち主の二人以外には聞こえてないっぽい。

なので彼らからしたら、鉈と弓が浮いて動く様は、まさに何事だって感じだろう。


「あ、うんまあ……頼りにしてるよ」


『『身命を賭しまして、必ずやご期待に添えて見せましょう』』


二人が再びお辞儀をする。

その時、クエストが達成された事が俺に伝わってきた。


確認すると、【使徒との信頼を築け!】が達成されていた。

さっき見た時ナタンとユミルの信頼度は99%だったのだが、それが100%に上がって達成された様だ。


どうやら今のやり取りで1%上がったみたいだな。

ちょろい奴らである。

タゴルにも見習って……いや、なんか知らんけど勝手に5%上がってるし、結局あいつもスタート地点があれなだけでちょろいのかもしれない。


まあなんにせよ、これで何もせず20万ポイントゲットだ。

更に【魔物に襲撃される村を救え】の成功報酬2万と、使徒が二人増えた事での1万ポイントも加算されるので、なんと合計は23万ポイントである。


一気にポイント富豪に昇りつめた感があるな。

これなら村の維持も楽になりそうだし、一瞬冷っとさせられた事を除けば万々歳だ。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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