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嘘日記~あかり~  作者: 燈(あかり)
30/31

30【それからのこと】


 朝、空が白む頃には近くを通った台風は通過していた。


 そして捜索願が出されていた私が、ドレスを着たノア君に家まで送ってもらった。


 ノア君は店に帰ると、「おお、生きておったか」とマスターに泣かれたらしい。


 正直、マスターが泣くこともある生き物だって知らなかったとノア君は言った。


 抱きしめられたけど、あんなに強い力を持ってることも知らなかった、と。


 あれから店のお客さんには、「マジックだった」と誤魔化し・・・


 そしてメディアが取り上げたのは全国指名手配犯が、元勇者に斬られた話。


 その危ないじじぃが変態であり、女子をストークしていたことを報道。


「そのストークの被害を受けていた女性は一人称を「俺」と言うトラウマを持ち」


 ・・・と、ノア君のことはそういう風に守ってもらった。



 私は、と言えば・・・地図に乗っていない地区に住んでいる。


 引っ越して来たと言っても4歳の頃だけど、この地区は外と内とでは名前が違う。


 住人たちは特殊ななまりで秘密を守っている。


 それはノア君の居住している区とは、違う場所。


 出入りについて、住人はある程度遠出をしてもいいけど、旅行は禁止。


 昔、天使や精霊とまぐわってできた血筋のひとたちが多い区だから。


 その区を中心に、周りの特殊性はグラデーションらしい。


 中心は協会。


 みんなが、心配してくれてるけど、案外と平気よ、と言ってある。


 両親は朝帰りをした私が台風の通過でぼろぼろになっているのを、抱きしめてくれた。


 正直、どなって怒られるのかと思っていた。


 泣いて・・・しまった。


 奇襲は怖かった。



 それと、試行錯誤のあとから、ノアの心身に変化があった。


 あの時、彼は「男であること」を望んだ・・・そして、それ以来女性化していない。


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