15【小柄な義姉】
私にはお兄ちゃんがいて、お兄ちゃんには夢中になってる恋人がいる。
結婚の約束をしてからそういう仲になったらしい。
ちょくちょく家に遊びに来てたけど、普通に可愛いひと。
名前はマリアンヌと言うけど、最近は自然と「お姉ちゃん」って呼んでいる。
ノア君から頼まれた「莓を使ったメニュー」を一緒に考えてくれたマリアンヌ。
机に向かってペンを握る私の手を握ってくれて、「頑張るのよ」と励まし。
部屋の扉辺りから視線がすると思ったら、半分だけ顔を出して笑って見せる。
元来、おちゃめな感じが兄に愛される天然系のひと。
ふわふわした雰囲気に、豊かな髪の毛が長くて、小柄。
ドレスみたいなワンピースを着こなして、裁縫なんかが上手いのはうらやましい。
「莓モンブラン」の報告をすると、手を叩いて大笑い。
透明なハーブティー用のカップに氷とサイダーを淹れて兄が運んで来てくれた。
兄と会話をしている間に、氷と氷がぶつかるような音がした。
ふと気づくと、あわや大惨事。
マリアンヌが溺れて、気絶をしたからだ。
さいわい身長が特にないカップだったので助かったとのこと。
これを縁にお兄ちゃんとマリアンヌの結婚が決まった。
種族を越えた愛。
教会で結婚式を挙げようという運び。
ノア君に「兄の結婚式」の話をしたら、「俺も結婚式に呼ばれたい」と言われた。
正直、予測していなくて困惑していたら眉をひそめられた。
「俺のこと、信用してないんだね?嫌いなんだ?」とその日は不機嫌なまま。
問題は、義理の姉になるマリアンヌが身長8センチで、私の家が協会員だから。
金バッジに翼付いてるんだよって、『協会』が一般浸透してないからまだ言えない。




