13【思いがけない手紙】
「秘密の扉」の鍵を持っている件で、連絡先メモを置いて来たんだった。
そちらの敷地の管理人が気づいたらしく、仲介で家まで来訪の連絡があった。
手紙を預かっています、と、ぎょうぎょうしく渡される。
その中年の男性は、きっと『仕えてないと生きれない体質』なんだろうなと言う印象。
まとっている空気が硬い気がして、冗談めかすのは止めておこうと即決。
手紙には蝋で薔薇の花が焼き印されていて、開封に緊張した。
小鳥が鍵を持っていた報告が本当の様子。
そしてあなたは扉を当てた。
運命的だし、何かの物語みたいで本当なら嬉しい、と。
こちらにはスペアキーがあるので、好きに出入りしてもいいですよ。
・・・とのこと。
夢みたいな気分に立ちくらみが起りそう。
「本当に嬉しい」
「いつでも来て下さいね」
案外と向こう側もこちらを警戒していたらしく、用事を終えると口調は優しかった。
「お花とか植えたりしないんですか?」
「今はもう、旦那様が来られないので。ひとりでの管理もむずかしいですし」
「あの大木って・・・樹齢とか知ってますか?」
「あ、500年くらいですよ」
「うーわー、すごいぃ。立派で圧巻しました」
「ははは。ご主人様はあなたに、『ノットタイトル』を譲りたいと言ってますよ」
こうして手紙の次に、『ノットタイトル』と言う書籍を渡された。
どうやらここらには普及していない名作らしい。
読むの楽しみ。




