表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/34

その九 転校生と楽面君

とおるとの間に余計な事をしないよう、宏人ひろとに釘を刺した望美のぞみ

しかしその時立ってしまったフラグがライバルを呼び寄せてしまったようで……?


どうぞお楽しみください。

 一週間後。


「あー、今日からこのクラスに新しい仲間が加わる。仲良くするように」


 担任の言葉にざわつくクラス。

 高校で、しかも学期の切り替えでもない時期に転校など珍しいからだ。


「入りなさい」

「はい」


 担任の言葉に、鈴を転がすような涼やかな声が響く。

 扉を開けて入って来たその姿に、クラスのざわめきが収まった。


「京都から来ました、京極きょうごく美夜子みやこ言います。よろしゅう」


 長く艶やかな髪を揺らして頭を下げる美少女に、先程を上回るどよめきが広がる。

 すると美夜子は微笑んで、


「賑やかでよろしゅうおますなぁ。元の学校は皆大人しくて少し寂しいくらいやったんや」


 と言い放った。

 途端にどよめきが収まり、代わりにひそひそ話がクラスを埋める。


(……おい、あれって京都特有の嫌味ってやつかな)

(『うるさい黙れ』を遠回しに言ってきたんじゃない?)

(めちゃくちゃ美少女だけど、あんな性格の奴は嫌だなぁ)

(そう? 最高じゃん。罵ってもらいたい……)


 そんな中、とおるは、


(そっか! じゃあ寂しくならないように、いっぱい話しかけてあげよう!)


 と決意し、そのキラキラした目で美夜子を見つめた。

 それを見て望美のぞみは、


(ま、まさか、楽面がくめん君、ああいう子が好きなの!? どうしよう、何とかしないと……!)


 と勝手に焦りを募らせるのだった。

読了ありがとうございます。


京都のいけずネタは都市伝説的なものだと思いつつも、言外に色々な意味を持たせて話している感じは好きです。

実際に言われたらへこむどころじゃすみませんけど……。


衣谷えたにはん、随分ぎょうさん書いてらっしゃるようどすなぁ(量より質いう事を考えた方がよろしおす)」


がはっ(吐血)。


しかしそんなの通じないとおる美夜子みやこがどうなるか。

次回もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ