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8 ★使いたい言葉2☞【しかつめらしい】

こんにちは 日向です。  



「小説で使いたい言葉」シリーズ第2回

 をお送りいたします。


 シリーズの内容に関しましては、前回、前々回に記しましたが、簡単に言いますと。

 使いたいけど、難しい言葉なの?使っていいの?意味を知っている人はどれくらいいるの?

 そんな疑問のある言葉や漢字を紹介していくコーナーです。


 さて、2回目に気になる言葉は






 【しかつめらしい】


 意味☞「顔つき、声音、態度などが真面目な様子、堅い様子、緊張している様子のこと。また、形式張っていて堅苦しいこと」







 ∴∴例文∴∴



「遊んで愉しむ。祭りとはそういうものであろう?」


 と、さも不可解気に問われ、一衛兵でしかないアランは困惑した。

 確かに、祭りとは本来楽しいものだ。羽目をはずすこともある。しかしそれは、あくまでも私的に参加している時に限ってのこと。


 現在、急遽街に降りると言い出した国王に、運悪く捕まり連れ出され、護衛をすることになってしまったアランには、その余裕もなければ許されてもいないのである。

 なにより、目の前にいる国王自身も視察という仕事でここに来ているはずだ。

 それがなぜ「あちらの売店にはなにがある?」「花売りか? では半分買おう」「少し向こうを見てくる」などと言ってあちこちフラフラしているのか。

 そんなことが気になって、思わず口出ししてしまったアランに、王が返したのは「祭りは楽しむものじゃないのか?」という言葉だった。

 それはそうだが、仕事中では?と問うのは流石にはばかられ、アランは王の隣に立つ専属騎士に助けをもとめた。


 視線の先で、騎士がうんざりした顔をする。

 なるほど、いつものことなのか。そう思ったアランに再び王が言った。


「俺はお忍びで来ているわけだから、お前も好きにして良い」


 などと言われて、アランはさらに飛び退くほど驚く。

 そうはいかないだろうと、思わずにはいられなかった。

 そこで、専属の護衛騎士が堪らずといった様子で声を上げた。


「恐れながら陛下、我々は陛下の護衛を仰せつかり、随行ずいこうさせて頂いております。それ故、陛下のお側にてお守りすることが、何より我々の望む所にございますれば。陛下に置かれましては、何卒なにとぞ御勤おつとめをお忘れなきよう」


 などと、これはもはや慇懃無礼では、とアランが思うような台詞を専属騎士が言う。

 アランが驚くなか、王が呆れた様子を見せる。


「そうしかつめらしいことを言うな。今日は無礼講だろう」


「陛下、そのように仰られては……」


 王と専属騎士が言葉を重ねる。

 唐突に王がアランを見た。二人のやり取りにたじろいていたアランは動きを止める。


「俺が許す」


 あまりにも真っ直ぐなブルーの瞳に射抜かれて、アランは無意識に「はい」と答えた。

 視界の端で専属騎士がため息を吐くのが見えたが、気にならなかった。


 王が道を闊歩していく、その背を慌てて追いかけながら、アランはこの王についていくのだと、そう心に強く思った。 




 ∴∴∴∴∴








 

 ながくなったーー。

 例文読むのめんどうですね。

 どこに使ったかわかりますか?

 

 しかつめらしい。は顰めっ面と勘違いされることもありますが、どちらかというと真面目で誠実な印象の言葉です。


 鹿爪らしい。と漢字がありますがこれは当て字です。

 もともとは「しかつべらし」の変音した形で、「しかつべらしい」とは何か、というと「然りつべくあらし」という古い言葉になります。


 意味は☞「そのようにあるべき、である、ようである」


 ということで非常にややこしいですが、要するに「その場に相応しい態度や言動をとるすべき・場面である・ようだ」みたいな感じです。

 




 こちらの言葉は昔辞書を読んでて見つけて、面白いからと多用するようになったら、さも誰もが知ってる言葉のように勘違いして成長してしまった日向です。


 まあ、社会人になって伝わりませんでしたね。



 さて、これは小説に使っていいと思いますか?

 どう思われます?



 間違っている点などありましたら、ご指摘お願いいたします。

 それでは、次回をお待ち下さい。


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