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Back Beat 3 ~mental health+er~  作者: テネシ
2/3

~mental health+er~(シーン5~7)

時間がなく途中までの投稿になります。

今週中には完結する予定です。

シーン5

レッスン場 夜

荏原は一人いつもの席に座り書類の記入等をしている

この後に教習所があるようで急いでいる

荏原「今日は学科かぁ…。」

そこへチヒロが入ってくる

チヒロ「先生…。」

荏原「どうした?忘れ物か?」

チヒロ「…先生に話したいことがあって…。」

荏原「どうした?あまり長い時間は無理だけど…。」

チヒロ「オレって…嫌われてるんですかね?」

荏原「何で?誰からも嫌われてないだろ。」

チヒロ「先生を慕う生徒達から嫌われてるみたいで…。」

荏原「誰のこと言ってるの?」

チヒロ「この前はユリさんとアヤさんがオレの悪口言ってる所を偶然通りかがって聞いてしまって…。」

荏原「えぇー…あいつらそんなこと言うかな…そういう奴らじゃないけどなぁ。」

チヒロ「それに玲奈さんにはエレベーターの中で話しかけたんだけど返事もしてくれなくて…オレ人見知りだから最初はあまり話せなくて公園の時みたいになっちゃうんだけど…本当は仲良くしたいんです…けど嫌われちゃったみたいで…。」

荏原は時計が気になる

荏原「うーん…あいつらに言ってあげようか?話したらわかる奴らだよ?」

チヒロ「止めてください!そんなことされたらここに来づらくなっちゃう…。」

荏原「でもアイツらはそんな人間じゃないよ?チヒロの勘違いではないの?あまり話したこともないんだし…。」

言いながらも荏原は時計が気になる

チヒロ「やっぱり先生は付き合いの長い方達を信用しますよね…。」

荏原「そうじゃなくてさ…チヒロごめん、オレ今日教習所行かなきゃならないんだ。もう間に合わなくなっちゃう。また話は聞くからさ!」

荷物をまとめてレッスン場を出ようとする荏原

チヒロは荏原の後ろ姿を見ながら

チヒロ「良かったら送りますよ。」

荏原「送る?」


シーン6

チヒロの運転する車の車内

チヒロが運転し荏原は助手席に乗っている

荏原「悪いな…乗せてもらっちゃって。」

チヒロ「良いんです、オレが引き止めちゃったんで。」

荏原「いつもレッスンに車で来てるの?」

チヒロ「はい。人混みが苦手で。」

荏原「そっか、じゃあ東京には住めないな笑」

チヒロ「はい。」

信号待ちの車内

チヒロは腕まくりをする

チヒロの手首はリストカットのあとで傷だらけになっている

よく見るとかさぶたになっている傷もあり最近切ったような後もある

荏原は見てはいけないと思いながらも目が離せない

チヒロ「あっ…ごめんなさい…驚かせちゃいましたよね。」

荏原「いや、見るつもりじゃなかったんだ。」

チヒロ「オレ…昔から嫌なことがあるとつい切っちゃうんです…。」

荏原「ついつい切っちゃうのは…そういうのは止めた方がいいぞ…。」

チヒロ「もうすぐ着きますね…電車よりずっと早かった。」

無邪気に笑うチヒロ

荏原「そうだね。」

窓を見る荏原を横目でニヤリと笑うチヒロ


シーン7

チヒロの車 車内 教習所前

荏原「ありがとな、助かったよ。」

チヒロ「良いんです。オレこそお話聞いてもらって嬉しかったです。今度いつ教習所あるんですか?」

荏原「次はまた来週かな。」

チヒロ「また、送りましょうか?」

荏原「いや、大丈夫大丈夫。」

チヒロ「…先生、またお話聞いてもらえますか?不安で…。」

荏原「勿論いいよ。生徒の相談にのるのも仕事の一つだし。」

チヒロ「先生と連絡先の交換したいな…。」

荏原「でも生徒とは連絡先の交換とか出来ないんだよ…。」

チヒロは手首の傷を見ながら

チヒロ「…また今日も切ってしまうかも…」

荏原「だめだよ、そんなことしちゃ。」

チヒロ「自分では止められないんです。」

荏原「…。」

チヒロ「その時、もし先生の声が聞けたら止められるかも…でも決まりですもんね…。」

ため息をつきながら傷をさするチヒロ

荏原「わかったよ、交換するよ。」

荏原はチヒロの手首を見ながら

荏原「そういうことしないって約束だよ。」

チヒロ「はい。嬉しい…先生、学科頑張って下さい。」

車を降りる荏原

教習所の入口へと向かう荏原

車内でその姿を見つめるチヒロ

チヒロ「先生、やっぱり優しい。」

笑いながら車を発信させるチヒロ



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