表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
silent letter  作者: らいおん
1/2

ひとかけらのしずく

「はいこれ。」

突然渡されたのは結婚式の招待状だった。


「わたし、結婚するの。」

驚きと同時に嬉しさが込み上げる。


「おめでとう。絶対出席するね」


「ありがとう。」


ふと招待状に目を落とすと、

見慣れた名前があった。


どこかで見たような……




結婚式当日、ドレスアップをして

会場に向かう。


「あれ?先輩?」

思わず、見覚えのある顔にたじろぐ。

「おっ楓じゃないか、久しぶりだな」

タキシードをきていても

笑顔は中学時代と変わらない。


「お久しぶりです。先輩。

お元気そうで何よりです。

あっ本日はおめでとうございます。」

早口でまくし立てる。


「おう。今日はありがとな。」

そういって足早に去っていった。


懐かしい。


心の奥底に封印していた恋心が疼く。


思い出してはダメ。

思い出してはダメ。


そう思えば思うほど、甘酸っぱい密かな

恋心がよみがえってくる。



「誓います。」

永遠の愛を2人が誓う。


私も誓う。


永遠に恋心を封印すると。


だから、今日だけは、

いいえ、この瞬間だけは許してください。神様。


滴り落ちる一筋の涙に全ての想いを

込めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ