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First  作者: 冷凍mikan
1/3

1.出会い


「おい優介、起きろって!次、移動教室だぞ!」


「ん・・・うるさいな~」


駿の声で起こされる俺。


「うるさいなら、放っていくからな!」


「ごめんごめん!それはやめて!」


駿は俺の兄弟みたいなやつ。

幼稚園から今の高校まで

ずっといっしょにいる。

そのせいでつい甘えちゃうけどな。


「行くぞ!」


「うぃ~」


俺は重そうに体を起こす。


「武田!」


廊下で俺の名を担任の松崎が叫ぶ。


「お前はいつもだらだらして!」


松崎は服装にうるさい…

助けてほしくて駿の方を見ると

すでに姿がなかった…


あいつ…先に行きやがった…


それから服装をただし

移動先の音楽室に向かうと

そこでも授業遅刻として怒られる始末…


駿は声を押し殺して笑っている。


俺の席は駿の横。

近づいて小声で駿に言う。


「何で先いくんだよ」


「あのままいたら俺まで遅刻になる」


「見捨てることないだろ~」


「仕方ないだろ。時間なかったんだから」


「うーん…もういいや」


「あっそう」


なんだかんだ言っても

俺と駿は喧嘩という喧嘩をしたことがない。


まああとはいつも通りで

今日の授業は全て終わった。

部活はまだ入ってないから

駿といっしょに帰路につく。


「部活しないの?」


駿が俺に聞く。


「まだやらないかな」


「まあいいけど」


どうでもいい会話をしているうちに駿の家に着いた。


「じゃあ、バイバイ」


「おう、また月曜日な~」


そこから少し歩いてるうちに

俺の家に着いた。


ガチャ…


「ただいま…ん?」


俺は見覚えの無い靴を見つけた。


「おかえり~」


階段の上から聞こえる。

姉の優子の声だ。


「姉貴~これ、誰の靴?」


「私の友達のだよ。紹介したいから早く上がってきて!」


といって部屋に戻っていく。


ん?俺を紹介するのか?

まぁ挨拶くらいしておくか・・・


階段を上がり足早に

姉貴の部屋に向かう。


「こんにちは……」


言いながら入っていくと

俺はその場の光景に驚いた。


これほどまでに

俺のタイプどストライクの人は

いるんだろうか!とさえ思った。


今思えば、姉貴に感謝の一言だ。


「どしたの?」


素頓狂な声をだしたからか姉貴が聞いてくる。


姉貴の友達がくすくす笑っている。

その笑顔にまたドキドキした。


これが俺たちの出会いだった…

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