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十月欠片  作者: とにあ
3/9

妄想の選択肢

 

 木々に囲まれた細い小径の先の喫茶店。

 そこにいた彼女は料理がお世辞にも上手とは言えない。焦げたトースト、カフェオレはぬるく、たまごはたまご味のスクランブル。

「ホントは今日休業中だけど、可哀想だからごはん出してるんだからね!」

 そう言い訳する彼女は新鮮だった。

 懐かしい気分になる彼女を思い出せば、ふっと切なさと共にまたあの場所へ行きたくなる。

 幸せになってほしいのか。幸せにしてやりたいのか、共に幸せを目指したいのか。

 どちらかといえば二人で幸せになりたいのだ。

 こんなに好きになったことはないのに、君の心だけがわからない。

 君が作るならたまご味のスクランブルエッグだって連続してくれてかまわない。

 マイソルトは隠し持つから。

 コツンと額に衝撃を感じた。視線をあげれば馴染みの同僚。

「土産ひとつ寄こさない同僚はちゃんと仕事しな」

「ああ、旅に出たい……」

 彼女に会いに。

「次の休暇にな」


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