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いつぞやの天魔人の再来
裏社会でぶいぶい言わせておったわしは老いてしまう。
隠居して酒と煙草のやりすぎで遂に脳卒中して半身不随。
遂には、リハビリと称して、違法ソフトを使う事にした。
それで昔の仲間達が、このご時世に新しいしのぎを提案した。
暴対法により、血気盛んな世代の老人達が、ゲームを始める。
「よぉじーさん、これはバリバリの違法ソフトだ、電子麻薬も倫理コード接触確定の犯罪行為もやりたい放題の傑作だ」
「おーう!」
「おっと言葉も喋れなかったか、まぁ良い」
「おう!」
「おうしか言えないのか?」
「おーい」
「何だ?」
昔の悪巧みしている表情を作ってみた。
「分かってるじゃねぇか、じーさん!」
「おう!」
「ゲーム名はマッドレクイエム、ダークファンタジーにも程がある、クソッタレな作品だぜ?」
頭に装置を取り付けられ、ゲームの世界に入っていった。
電脳世界の海に沈んでわしはハッスルしていた。
「さぁ、煩悩の濁流に呑まれようじゃねぇか!」