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悪魔の微笑を消す呪文  作者: 林 りょう
【黒騎士】編
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偽の朝焼け(5)





 イルマと同じか、少し下か。突然現れた私に驚き一瞬だけ泣き止んだ子供は男児で、差し出した手と顔を交互に見てから勢い良く抱きついてきた。

 倒れそうになるのを必死で踏ん張り、なんとか受け止め膝をつく。

 湿りきった頬を拭ってやりながら声をかけた。


「どうした、何で逃げない?」

「うぐっ、うああああん!」


 だが、男児は安心してしまったのか、思い出したように泣き叫ぶばかりで会話が出来なかった。

 痩せ細った身体を抱きしめ、ゆっくりと背中を撫でる。

 恐くて動けなかったのだろうか。それにしては、縋り方がおかしい気がする。


「遅くなってごめんな、もう大丈夫だ」


 とにかく、急いでこの場から離れなければと思い、何度も大丈夫だと、自分は黒騎士だからもう心配することはないと宥めにかかった。

 いつもならば、ぎりぎり抱えて走れるだろうが、たぶん無理だ。この子を安全な場所まで連れて行くことに無茶はできない。

 すると、少し落ち着いたのか、男児がいきなり顔を上げた。私の両腕の服をこれでもかと掴み、責任感が強そうな印象の瞳に必死さを映す。

 そして、言葉にならない声で何かを訴えかけてきた。


「ボク、寝てでっ、ぞれで!」

「ん、それで?」

「起ぎだら、火で、逃げて、ひっ、う……、妹と」

「妹?」


 その中に、聞き捨てならない単語が含まれていた。

 慌てて周囲を見渡すが、そのような影はどこにもない。あるのは、ジリジリと私たちを閉じ込めようとする炎だけだ。


「おがぁさん、もっ、おとうざんも、いっ、いなくて」


 親は子供を置いて逃げたか。西街でボロくとも家を持てるだけの生活が出来ながら、浮浪者よりもよほど心が貧しかったようだ。

 しかし今は、それに憤っている場合ではない。

 男児は、私が真剣に話しを聞いていると分かったのか、最後の望みをかけ、震える小さな指でとある方向を示す。

 それは――燃え盛る家だった。


「にんっ、にんぎょう、忘れたっで……。ボク、止めたのにっ!」


 なんてことだ…………。

 ゆっくりと立ち上がり、全体を眺める。

 どうやったって無理だった。開いたままの玄関から見える屋内はすでに火の海、突入できる道はない。隣家との間隔も狭すぎて、裏には周れない。

 というか、これではいつ崩壊してもおかしくはないだろう。さすがの私でも、この中に入るのは不可能だ。安否も絶望的である。

 だから唇を噛み締めて、残酷な選択をしようとした。

 赤ばかりが占める視界に、かろうじて木の色を残す箇所が入り込んだのはその時だ。窓はとっくに燃え落ちているのか、ぽっかりと空いたそこからは、大量の黒煙が空へと昇っている。

 焦りと絶望で、危うく見逃してしまうところだった。


「くっ、聞こえるか?!」


 頼む、まだ無事でいてくれ。

 可能性があまりに低すぎて、思わず呻きながらも必死に叫んだ。


「返事をしろ!」


 時間がない。男児まで犠牲にするわけにはいかない。

 だから、後三回声を掛けて反応がなければ――

 そう決断し、息を吸う。隣で男児も、声を枯らして必死に妹を呼んでいた。

 すると、煙の中から肌色が見えた気がした。

 次の瞬間――


「お゛にぃじゃぁん!」


 男児とは違う高い声がして、妹が姿を現した。

 届かないと分かっていながらこちらに伸ばす腕は真っ黒で、所々焼けてしまっている。それでも、大した怪我はないようだ。

 この奇跡を無下にしてたまるか。私は瞬時に覚悟を決めた。

 妹の真下で陣取り、男児を下がらせ言いつける。


「妹を今から助けるから、そしたら二人でこの道を真っ直ぐ行くんだ」

「ひっ……く、真っ直ぐ?」

「そうだ。とにかく前だけを見て、壁に向かって走れ。私は他にも逃げ遅れがいないか探してみるから、一緒には行けない。だから、お前が妹を守れ。いいな?」

「分がっだ!」

「よし、良い目だ」


 しっかりと頷くのを確認してから、頭上へと視線を戻す。

 建物は今にも崩れそうで、応援を呼んでいる時間はない。使えるのは、頼りないこの身だけ。

 男児を確実に助けたければ、見捨てるのが正しいに決まっている。

 けれどこの子は、無事かどうかも分からなかった妹のため、こんなにも恐ろしい場所に残りたった一人で叫び続けていた。その強さがあるならば、私が居なくても頑張れるだろう。

 フッと、笑みが零れた。これから取る行動は、絶対にエドガー様を怒らせるな。殿下は泣いて、イースは呆れるだろう。

 でも、ゼクス団長やウィリアム副団長は、この子たちが無事に救助されれば、良くやったと褒めてくれるはずだ。ロイドやテディも、私らしいときっと笑う。

 幼い子供である事と、弱っている事を考慮して位置を決める。

 そして、両手を広げながら、妹へと優しく語りかけた。


「――――おいで」


 これしか手は無かった。相手が子供だからこそ取れる手段だ。

 それなりに高さはあるが、なんとか受け止められるだろう。いや、なんとしてでも受け止める。

 だが、妹は首を激しく振って泣き喚いた。大人でも恐いだろうから、当然の反応と言える。それでも死にたくなければ、乗り越えてもらわなければならない。しかも早急に。

 だから私は、次は怒鳴るように叫んだ。


「良いから来い! 私が居る!」

「やあだああ――!」

「わがまま、言うなっ!」


 背後からも同じような声がした。

 すると、半狂乱になっていた妹が静かになり、視線も私からずれる。


「ボクもいるから! ちゃんと、いる!」

「…………立派なお兄ちゃんだ」


 無意識の内に呟いてしまうほど、その声は頼もしさで溢れていた。

 私まで力をもらえる。受け止められると、絶対の自信が不思議と持てた。

 妹などもっとだろう。男児のおかげで、泣き腫らした目がしっかりと私に定まった。

 ――今だ。これを逃せば、この子は気力を使い果たしてしまう。


「飛べ!」


 そして、煙の中から幼い身体が飛び出した。

 右手にはウサギだろうか、継ぎ接ぎだらけの人形が握られている。妹と揃って真っ黒だ。

 さて……、二人の前で血を吐くことだけは避けたいところだ。

 そんなことを思いながら、予想より手前に落ちそうなことに慌てて動く。

 全ては一瞬だったはずだが、とてもゆっくりに感じられた。

 しかもだ。遠くから、聞こえるはずがない切羽詰った怒鳴り声がした。


「止めろ、レオ――!」


 まったく……。毎回毎回、あなたはどうして、こうもタイミング良く現れるのだろう。

 ちゃんと伝言を託したというのに、やはり私は信用されなかったらしい。

 二度あることは三度あると言うが、四度目は少し遅かったようだ。それでも、この兄妹を二人きりで走らせなくて済むのだから有難い。

 おかげで私は後先気にせず、幼い命を抱き止めることだけに集中できた。

 重くて当然だ。可能な限り衝撃を殺し、倒れながら腕に力を込め、勢いよく地面を転がった。

 怪我はさせてしまっただろうが、これはもうしょうがない。何が迫り上がってきても良いように喉を締めながら、立派な勇気を賞して頭を撫でる。

 その間で、エドガー様が到着していた。


「馬鹿かお前は! 大馬鹿者だ!」


 ちょっと、それは頑張った奴にひどくないか?

 そう思いながら、とりあえず笑う。

 ぶっちゃけ、息が出来ないんですよ。視界も若干、ぼやけている。

 異変に気付いてか、妹を私の上から退かすと、エドガー様は再び泣き叫び始めた兄妹の身体へコートをかけ、少し離れた場所で待つように言っていた。

 それにより、態勢をうつ伏せに変えて自分の背中を壁にし、二人から見えないよう詰まっていた息を吐くことが出来た。


「うぇ、ごほっ、ぐっ、う」


 炎に照らされた道の上に、種類の違う赤が加わる。

 やっぱりこうなったか。すぐに死にそうなほど出血は多くないが、肺でも傷付いたようだ。呼吸が上手くいかない。だとすれば、吐血ではなく喀血だな。

 体力も限界らしく、上半身を持ち上げるのが精一杯で立てそうになかった。

 自分の状態を冷静に把握していると、いつの間にか隣にはエドガー様がいて、背中をさすってくれている。

 おばばの薬がまだ効いていて分からないので、優しい力加減であることを祈っておこう。


「お前はっ! …………いや、良くやった」


 そして、怒鳴られかけたところで家が崩れ始める。それが間一髪で救い出せた証明となり、驚いたことに褒められた。

 予想が外れた。なのに、嬉しいのはどうしてだろう。

 しかし、それに浸っている暇はない。

 兄妹がこちらの様子を窺っていることに気付き、エドガー様の身体を無造作に押す。


「ぜ、はっ、は……。なん、で……ここ、に」

「伝言が届いて少し後に、黒騎士と合流できた。だから貧民たちは大丈夫だ」

「それ、は……よ、かった……。なら、……ふ、たりを」

「しかし――」


 まともに喋れなかったが、意図は通じたようだ。二人を連れて逃げろ、私を――置いていけ、と。

 表情を窺う余裕はない。それでも声の調子で分かる。何で迷うんだ、この人は。

 もちろんエドガー様なら、私を担ぐなど簡単に出来るだろう。

 けれど、優先すべきは兄妹の命。二人を走らせてそうするより置いて行った方が、素早く安全を確保できる。

 だから先を言わせず、はっきりと首を横に振った。


「たの、み……ますっ」

「置いて行けるわけがないだろう!」


 にもかかわらず、このお坊ちゃんときたら……。肝心な時に世話が焼ける。

 分かれよ。でないと、こうまでしてあの兄妹を助けた努力が無駄になるかもしれないだろ。

 咳を繰り返し少量の血を飛び散らせながら、苛立ち任せに震える腕で地面を押す。ヤケクソになった時の力は侮れない。

 いきなり身体を起こした私に驚いている隙を突き、エドガー様の胸倉を掴んだ。


「私はっ……、黒騎士、だ」


 仲間同士、助け合うのは当然でも、慣れ合うのは言語道断だった。

 言われなくても分かってるんだ。このままでは、私は死ぬだろう。

 でも、自分の身が可愛いなら、そもそもこんなことはしなかった。

 これは、納得して動いた結果によるもの。少し前とは違う、誇りを持った上での私なりの騎士道だ。


「見捨てろと、言ってるん……じゃ、ない。私が、託すんだ。だから……あんたは、黙って私に、っ……、託されろ! 行け!」


 どうにかこうにか叫べば、無理がたたって激しく咳が出て、エドガー様のシャツを汚してしまう。

 そのまま力も抜けて、胸に凭れるしかなかった。情けないが、その状態で両肩を押す。


「せっかく、ここまで……、共に奮闘した、んですから。頼むからっ、幻滅させ、んなよ」


 それに、このまま大人しく最期を迎えるつもりはないんだ。どこまでも往生際悪く、殿下との約束を守りたいと思ってる。

 すると、やっと想いが伝わったのか、エドガー様が右手と左肩を掴み、視線を無理やり合わせてきた。

 濃い青は、深く真っ直ぐこちらを射抜く。

 そして、冷たい印象の綺麗な顔が一回、静かに上下する。


「分かった」

「良かった……。分かってくれ、た……か」

「子供たちを預け、すぐに戻る。それまで耐えろ」


 しかし、安堵したのも束の間で、潔くない言葉が耳に届いた。

 この野郎、聞き分けが悪すぎる。私がそれを喜ぶと思ったら大間違いだ。

 こっちにはしつこく約束を守れと言うくせして自分は破るなど、元気だったら問答無用で殴ってるところだ。


「私は、ここで、離脱です」

「見れば分かる!」

「だったら! てめぇは、っはあ……、行くべき所があるだろうが。それ込みで、託して……ん、だよ!」


 火に焼かれるよりもまず、エドガー様のせいで死にそうだった。

 それだけではなく、兄妹にも私がおかしい事を気付かれただろう。罪悪感を持たせないよう、せっかく隠そうとしていたのに。

 エドガー様は、私の指摘に唇を噛んでいた。


「黒騎士に伝え、ここに向かわせる」


 まだ言うか。

 でも、それならば怒鳴りはしない。教えずとも、どうせその時に拒否されるはず。

 私が嫌われているからではなく、任務はまだ終わっていないのだ。逃げ遅れの民がどれほど居るか分からない中で、それを無視して仲間を助けるぐらいならば、無事を信じながら抜けた穴を埋めて尽力するのが黒騎士だった。

 つまり、私の優先順位は、現時点で最も下だ。


「だから、死ぬな。絶対にだ」


 だから、その気持ちだけを受け取っておく。

 それにしても、真正面からそう言われたのは初めてな気がするな。一歩間違えば死んでいたことは多々あるが、死にそうなのは初だから当たり前か。

 ただ、さすがに絶対は約束出来ない。全力でもがくが、厳しいものがある。

 だから、笑って返すことにした。

 そうすると、なぜかエドガー様は眉を寄せ、大きく舌打ちをする。


「嘘でも良いから、頷くぐらいしたらどうだ」


 なんで私は死にかけながら、八つ当たりを受けなきゃいけないんだ。

 理不尽だろ、横暴すぎる。そっちこそ、もっと優しくしたらどうなんだよ。

 というか、本当にそろそろヤバイから。兄妹の為に逃げろって!

 そう思い、なんとかもう一度突き離す為、力を奮い起こそうとした。


「……お前は、やられたらやり返さなければ気がすまないな?」


 しかしそれは、突拍子も無い問い掛けに失敗する。

 しかもだ。聞いておきながら、勝手にそうだと決めつけていた。間違っていないが、どうにも釈然としない。

 さらにエドガー様は、言葉とは裏腹に、ひどく真剣味を帯びた表情で私を見つめる。


「俺は、装飾品をあまり好まないから、預けられる物がない。とはいえ、今のお前を殴るのは、さすがに気が引ける」


 だめだ、何が言いたいのか全く分からない。しかし、頭まで使いものにならなくなったわけではないはずだ。

 おかげで精神的な疲労で眩暈を覚えてしまった。

 いっその事、剣を抜いて切りつけてやりたいぐらいだ。

 そんな思考が止まったのは、あまりにも不自然なほど顔が近付いてきてからだった。


「だから――」


 感覚があれば、吐息がかかっていることが分かったはず。それぐらい唐突に、私たちの距離が縮まる。

 何を、と呼吸にもならない状態で口が動いた。

 それでも、答えはすぐにもらえる。言葉ではなく、行動で。


「こうするしかない」


 そして、唇が――――重なった。

 どこをどうトチ狂えば、こんな状態になるのだろう。

 たぶん、今の私は大袈裟なほどまばたきを繰り返している。それと同時に、こうなるまでの流れを思い出す。

 殿下を悲しませたくないだけで、私自身を惜しんでくれているわけではないのだろうが、せっかくの死ぬなという言葉に約束ができなかった。そこから続いたのが先程の会話だ。

 ……そうか、そういうことか。気付いた途端、塞がれたままで笑みが浮かんでしまう。

 私たちの関係は、お世辞にも良好ではなかった。いがみ合っていたと言って良い。そんな相手からの口付けなど、普通なら嫌だと思うはず。

 あいにく私はまともな神経をしていないので、必要な状況であれば、どれだけ顔が悪い相手とも平気で出来るのだが、今はそれを秘密にしておくとしよう。

 だって、この仕返しをする為に、私は何が何でも生きなければならないのだから。それを目論んで、エドガー様はこんなことをした。なら、大人しくするしかないじゃないか。

 しかしこの人、思わず毟りたくなるほどまつ毛が長い。でもって感じない筈なのに、触れ合う部分が熱い気がするのはどうしてだろう。

 まさか、性格の相性は最悪でも身体は違うとか?

 だとしたら笑える。仕返しを夜這いにしたら、叩き切られたりして。

 とにかく、エドガー様のどこかズレた気遣いは、くすぐったくも素直に嬉しかった。

 唇が離れてしまうことを、不覚にも寂しく思ったぐらいだ。


「……ここで笑うか」


 そんなこと言ったって、普通逆だろ。エドガー様が目を閉じて、私が開けてるとか。

 やっぱりこの人、面白い。付いてしまった私の血を拭いながら、納得がいかなそうに視線を逸らしたエドガー様の頬は、炎だけではない理由で赤く染まっていた気がする。

 そうして、自分自身と折り合いが付いたのかやっと動いてくれて、立ち上がって背を向ける間際、エドガー様は言った。


「待ってるぞ」


 だから、地面に倒れ込まないように気をつけながら私も返す。


「たの……しみに、してて、下さい」

「ああ、返り討ちにしてやる」


 それからは、さっきまでの渋り具合が嘘のように素早かった。兄妹の言葉を無視して両脇に抱え、あっという間で消えてしまう。

 見えなくなるまで眺めていたが、遠ざかる背中は一度として振り向くことはなく、残った私はやっと力を抜くことができた。

 まったく……。エドガー様のせいで、大分時間を浪費した。死んだら絶対、枕元に立ってやる。

 周囲の建物が次々と焼け落ちて道を塞いでいっているというのに、気が抜けたせいか、今までで一番大量に血を吐いてしまった。

 突然だったので、地面も手も、服さえべっとりと染まる。どうしようもないので、気にしないでおこう。

 そして、仰向けに寝転がり、震える指でなんとか止血剤を取り出した。

 せっかくの夜空も、ここからでは煙に隠れてまったく見えない。気分が良いのに残念だと思いながら薬を口に放り込み、なんとなく唇を撫でてみた。

 あのエドガー様が、まさかあんな手段を取るなんて。潔癖そうなのに、生きていれば色んなことが起こるな。

 そうだ。この事を、イースやアシル様に教えるのなんてどうだろう。それともやはり、夜這いの方がダメージは大きいだろうか。

 どうやら安易に考えていたようだが、売られた喧嘩を買うにしても、私は最低でも倍じゃないと気が済まない性質なんだ。

 だから、ぜひとも覚悟しておいて欲しい。


「その、為にも……、あがき、ます……か」


 轟々と燃える炎なんかに構ってなどいられるか。諦めの悪さは、色んな人から認められているんだ。なめんなっての。

 そして私は、立つことのできない身体を文字通り引きずって、少しでも火が弱い場所へと移動を始めた。

 

 


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