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第14章:俺と鋼鉄の巨人(上)

 目の前には巨大な手を軽々と片手で支えているメイドがいた。

 そのメイドは俺のよく知っている声で話していた。

 だけど、その声の主はゴツゴツした石のような岩のようなものが寄せ集まったゴーレムだと記憶している。

 今、俺の前にいるのは漆黒のメイド服を纏った女性だ。石の塊から出ているようには思えなかった可愛い声がよく似合っている。


「どういうことだ、これは。お前、ビチャビチャなのか」


 メイドは軽々と自分の上にあった巨大な手を払いのけて俺の方に歩いてきた。近付いてきてはじめて分かったがこいつ……でかいぞ。

 俺の頭がメイドの胸辺りにくる。俺よりも頭二つ分くらい大きい。体は華奢に見えるが全体として見れば体格がいい部類に入る。手には箒を携えていた。


「マスター大好きビチャビチャちゃんですよー」


 確かにビチャビチャの声なのだが、それが美術品のような美しい顔立ちから発せられていることに違和感がありすぎて気持ち悪い。

 一体、俺のゴーレムに何があったんだ。


「お前、ガフさんのところにいたはずだろ。どうしてこんなところにいるんだよ。それにその姿は一体どういうことだ」


 疑問を一気にぶつける。異世界の敵よりも、こちらのが気になって仕方ない。


「オラたちが説明しよう!」


 横から突然、話しかけられた。そちら側を向くとガフさんとメルローズがいた。


「ガフさん!? あんたたちまでどうしてここに」

「うむ、ビチャビチャと共にあそこから来たのじゃ」


 ガフさんが指す方を見ると、割れ目があった。世界に入った亀裂のように、割れ目だけが浮いている。


「ちょっと空間を裂いて通ってきましたー。早いんですよー」


 はぁ!? ちょっとって、そんな簡単にできることなのか。


「それより、どうですかマスター。この姿、可愛くないですかー?」

「えっと……、そういう感想言う前にだな、早く説明が欲しいんだが」


 ガフさんが自慢の髭を摩りながら寄ってきた。


「ビチャビチャがそのような姿になったのは、半分くらいメルローズのせいじゃ」

「えー、わたしのせいなのー?」


 禿げたおっさんが体をくねらせながら恥ずかしがっている。気持ち悪い。


「お前さんがセントラルに向かった後に、頼まれていたビチャビチャの様子を見に行ったのじゃがな」


 ガフさんが起こったことを語り始めた。





「お二人にお願いがあります」


 突然、頭の中に響いた声に驚いたが聞き覚えのあるものだったので、こちらから問いかけた。


「おおっ、その声はビチャビチャか。調子はもういいのか?」

「はい、龍穴を通して十分な魔素が得られていますので。それよりも用意していただきたいものがあるのですが」

「なんじゃ、この山で手に入るものならいいのじゃが」

「精製前のミスリルをあるだけお願いします」


 未精製のミスリルなら街に卸すために大量に貯蔵していたものがあったはずだ。しかし、あれは。


「合成前のものなら、山のようにあるぞい。しかし、お前さんなら知っているじゃろうが精製前の状態では使い物にならんぞ」

「はい、精製前のものが必要なのには理由があるんです。この世界にないものと融合させたいのです」

「ないもの、と?」


「この世界、ではです。別の世界にならあるものなのです。そこでメルローズさんにもお願いすることになるのですが、【工房】をお持ちですよね」


「あなた……、何故そのことを?」

「そうですねー。そちら側の言い方ですと、記録を見ることが許されているので、という答えでいいでしょうか」

「そういうことなのね。その通りよ、持っているわ」

「そこで、ガフさんからお借りするミスリルと、あなたが開発したN型素子を合成して頂きたいのです」

「そこまで知っているのね。あれがどういったものか理解した上での発言ととっていいのかしら」

「はい、ルーちゃんに続く成功例をご披露しますよー」

「わかったわ。ここなら十分な広さがあるから、【工房】を展開しても問題なさそうね」


 よくわからん話になったので、オラはとっととミスリルを持ってくるかのう。




 頼まれたものを持ってくると洞穴の中に大きな銀色の箱が置いてあった。


「おわー、なんじゃこりゃー」

「わたしの工房よ。どうよ、立派でしょ」

「こんなもんどこに隠してたんじゃ?」

「レディにそういうことは聞かないのが紳士よ」

「そ……そういうもんなのか」

「ビチャビチャちゃんが頼んだものは持ってきたの?」

「おっ、おう。こんぐらいでいいのかのう。足りないならまだあるが」


 念のために馬車用の荷台に収まるだけ持ってきた。これだけの量があれば一個騎士団の装備が丸々製造することができる。


「まぁ、いいんじゃなーい。足りないよりはいいでしょ。あんたも中に入ったら?」


 箱の一部が扉のように開いたので、メルローズに続いて中に入る。


「なんじゃ、これは。眩しすぎて目が痛いぞ」

「あら、ごめんなさい。わたしのいた世界では、室内はいつもこれぐらい明るいのよ」

「慣れてきたからいいわい」


 龍穴から出る光で先ほどまでいた洞窟の中もかなり明るかったが、ここはそれ以上じゃ。異世界の技術というのはすごいもんだのう。


「奥でビチャビチャちゃんが首を長くして待ってるわよ」

「わかっとるわい」


 荷台を引きながらでも入れる広さが箱には十分にあった。箱の中はただ明るいだけではなく、壁が赤く点滅したり、隅っこを丸い管のようなものが這っていたりと不可解なものばかりだった。


「ここよ。わたしがビチャビチャちゃんに頼まれたものはすでに用意してあるわ。後は、あなたの持ってきたミスリルとかいうのと合せて頂戴な」


 通された部屋に荷台ごと入った。部屋の中央に大き目の台座があり、そこにビチャビチャの魔核が置かれていた。


「ビチャビチャよ。待たせたのう。こんぐらいで十分か?」

「うわー、いっぱいですねー。ありがとうございます。これだけあれば想定していたよりも強力なのが作れます」


 どこに目があるかわからないので、どうやって確認するのかと思ったが認識しているようじゃ。


「ガフさん、お手数ですがお持ち頂いたミスリルとそこにある瓶の中身を合成させてください」


 ビチャビチャが示したであろう場所を見ると、銀色の液体が入った少し大き目の瓶が置いてあった。


「それはわたしが開発したN型素子、それの未調整状態のものよ。こちらの世界では生成できない逸品よ」


 瓶に顔を近づけると中の液体が、少し動いた。こちらの視線に反応したかのように。


「おわっ、生きとるのか」

「生きているというわけじゃないわ。食らおうとしているのよ」


 食らう? 確かに瓶の中の液体がこちらに向かって出てこようとしているようにも見えるのう。


「どうやってこの子とミスリルを合成するのかしら、じっとしているようなものじゃないわよ」

「まぁ、そうじゃのう。力尽くで何とかなるかのう」


「大丈夫ですよー。今から言う方法で行えば危険はないです」


 ビチャビチャの言う方法とは、こういったものじゃった。

 ミスリルを精製できる温度まで熱して一度、形を整形する。その形は鍋のようなものにして、メルローズの瓶の中身を注ぐ、その後に残っているミスリルを中にぶちこんで蓋のようにして銀色の液体を完全に閉じ込める。


「ふむ、その方法ならミスリルも液体と十分に合成されて、精製状態にまで持っていけるじゃろう。だが、一度目の焼成が難しいのう。温度を上げすぎるとミスリルが無合成の精製状態に変異してしまう」

「その辺も大丈夫ですよー。この施設には熱する温度を一度単位で調整できる窯がありますのでー」

「そんな便利なものがあるんか」

「あるわよー。わたしの世界じゃ、火を起こさなくても加熱できる機械が普通に売ってるわよ。ここに置いてあるのは、特別製で市販品とは違うけど」


 そういってメルローズが指差すのは、人族が一体入れるほどの大きさの金属製の箱だった。


「その箱の中に生物は入れないから、N型素子の注入は私がマニュピレーターを操作して行うわ。あんたは外からミスリルが調整できる状態になったか確認して頂戴」

「おう、まかせとけ」


 持ってきたミスリルの半分以上を箱の中に入れた。精製前のミスリルは薄緑をした泥のような状態なので、べちょべちょと積み上げることになる。


「気持ち悪いわね。本当にこれがビチャビチャちゃんの言っていたものになるのかしら」

「なりますよー。ご期待ください」


「とりあえず、これぐらいでいいじゃろ」


 かなりの大きさの鍋が作れる量を入れ込んだ。メルローズが箱の扉を閉めて、横に付いていた光る突起物を操作する。


「それじゃあ、加熱していくわよ」


 一瞬だった。自分でやるときは大量の石炭を用意して時間をかけながらミスリルに熱を加えていたのでそれ以外に方法はないと思っていたが、目の前でミスリルがすさまじい速さで熱されていくのがわかる。

 瞬く間に、ミスリルの赤熱化が始まりあと少しで整形できる状態になることが見て取れた。


「もうちょいじゃ。すごいのう、この箱は。普通にやっとったら半日はかかる工程じゃぞ」

「文明レベルが違うからね、オホホ」


「おう、一度止めてくれ。もう形を作れる」


 先ほどと同じように光る突起物を触ると、ミスリルに熱が加わるのが止まったようで急速に温度が下がっているのが見えた。


「もういいわよ。箱から出してちょうだい」

「すぐに整形に入るぞい」


 箱から取り出した大量のミスリルを、使い慣れた金槌で叩く。加熱されたことで硬さを得たミスリルは甲高い金属同士が打ち合う音を響かせる。

 何度か金槌を打ち込むと、鍋の形に変化していく。


「すごいわね。ハンマーで叩いているようにしか見えないのにどんどん形に成っていくわ」

「この槌には、妖精の力が付与されているからのう。オラの考えがこれを通じて金属に形を変化させていくのじゃ」

「へー、こちらにはこんな技術があるのね。勉強になるわ」


 頭の中で作り上げた鍋と同じ形に成るように思いを込めて打つ。これをできるかできないかが一流のドワーフの線引きになってくる。


「もうそろそろ完成するぞい。次の準備を頼む」

「早いわね。それじゃあ、こちらも次の段階ね」


 鍋の形になったミスリルをもう一度、箱の中に入れた。


「N型素子の準備もいいわよ。それじゃあ、温度をあげるわ」


 今度は先ほどの倍ほどに熱される。瞬く間に赤く色づいていく。


「注入というか流し込むわね」


 箱の中を細い木の枝のようなもので挟まれた瓶が運ばれて銀色の液体がミスリルの鍋に注がれた。

 液体は蒸発している様子もなく鍋の中に存在しているようだ。 


「流し込んだわよ。外に一時的に出して残りのミスリルを投入するわ」


 停止させた箱から急いでミスリルの鍋を取り出して、残していたミスリルをすべて投げ込む。

 鍋の中で動めいていた銀色の液体は、整形もしていない泥状のミスリルに潰されるような形になった。


「これで全部ね。すぐに戻すわよ」


 箱の中で再度加熱させる。メルローズが温度を上昇させ続けているのか。鍋の表面が赤から白みを帯びた色に変わりつつあった。


「素材との融合が始まるぞい」


 形を保っていた鍋が歪み、中に取り込んだものを咀嚼しているように見える。

 これがミスリルの合成だ。取り入れた物質の特性を得て新たな性質を生む。得た力が低い時は元の緑に近い金属に、大きければ緑とは別の色に変化する。

 どのような状態になっても鋼よりも高い強度と皮のような柔軟性を持つ特殊な金属にはなる。しかし、特殊な力を持ったミスリルは高い資産価値を持っているため、歴戦の勇者や貴族が求めてやまない。

 合成させた素材を隠していて、自分だけにしか作れない秘術扱いとしている鍛冶師もいるくらいなのだ。


「食べている――、もしかして……これって。別界同源なの?」

「その通りですー。メルローズさんは物知りなんですねー。ミスリルとはN型素子であり、N型素子はミスリルなのです」

「そうなのね、そうであるならばこれ以上の適合率もないでしょうね」


 また、ようわからん話をしておる。ミスリルはミスリルじゃぞ。


「ガフさん。融合が終わったら四角い塊に整形をお願いします。できたら四辺をすべて同じ長さにしていただけると助かりますー」

「おや、武具じゃなくていいんか? てっきり、お前のご主人様に持っていくものを作っているとばかり思っておったんじゃが」

「武具というか、戦うために必要なものではあるんですけど、ちょっと違うんですよー。ですので、その形にしてください」

「まぁ、オラに取っては逆に楽になるだけじゃから、いいんだが」


 どの程度、合成が終わったのか覗こうとしたら眩い光が辺りを包んだ。


「なによ、これ」


 メルローズが頭部で光を反射させながら驚愕の表情を浮かべている。


「こんなことがあり得るの? こんな簡単な方法で、これが生まれてしまっていいの」


 何をそんな驚いているんだと、オラもミスリルを見てみる。


「なんじゃ、これは。輝いているが金でも銀でもない。色合いは白金や白銀のそれに近いが……」

「そうですねー、この世界でもあちらの世界でも片一方だけでは作れないものになってますからご存じなくても当然かと」

「そんなもんが目の前にあるんかい」


「中央世界のデータベースによると、このタイプの合成物質は【<多階金属>オリハルコン】ということになっていますね」

「オリ……ハルコンというと、昔話の中に出てくる神の器を作る際に使用されたという、あの」

「わたしの世界でもお伽話で出てくるわ。その中で獣の王の首を落とした武器を作るために使われた素材。これがそうなの?」

「一応、分類的にはそうなってるみたいですよー。でも、あの頃にはN型素子がなかったですから、新しいタイプのオリハルコンでしょうねー」


 その言葉を聞いて、メルローズが何やらぶつぶつ言い始めた。


「……もしかして、N型素子は単体ではなく融合前提での……」


「ガフさん、それではお願いしますねー」

「よしっ! すぐに終わるからのう。待っておれ」


 箱から輝く物体を出した。鍋に整形した時のように愛用の金槌を打ち付ける。


「んっ?!


 おかしな手応えを感じて、別の角度でも叩いてみる。


「なんじゃ、この感触は?! 場所によって硬さが違うのか」

「違いますよー。その一瞬一瞬で変化し続けているんですよー。普通の錬鉄では整形することが不可能なんですー。だから、思いを込めることによって物の形を変えられる【妖精王の金槌】を扱えるガフさんにお願いするしかないんですー」

「そういうことじゃったか、お前さんは元から知っておったんじゃな、これが普通の妖精の金槌ではないことを。それにしても厄介なものを持ち込んだのう。じゃが、オラにしかできんと頼まれたとなる腕が鳴るわい」


 心の高まりを感じながらもそれを押し込み、オリハルコンの塊が四角くなるように想像し槌を打ち込む。

 おかしな手応えは相変わらずだが、一打ごとに形が変わってくるのが分かった。

 頼まれた正立方になるように打つ――打つ――打つ――打つ


「ふぅー、終わったぞい。オラが本気を出せばミスリルの精製でも二、三発打ち込めば大丈夫なのじゃが、百発近くかかるとはなんちゅう素材じゃい」


 目の前には見事に整形されたオリハルコンが出来ていた。もともとの量が量だっただけに、精製した後でもかなりの大きさになっていた。


「このまま置いておくと形が定着してしまうぞい。いいんか?」


「固まっちゃう前に、わたしの魔核をオリハルコンにくっつけてくださいー」


 メルローズが部屋の中心にある台座に乗せられていたビチャビチャの魔核を持ってきた。


「どこでもいいのかしら?」

「できたら、中央にお願いします」

「わかったわ、この辺?」

「あー、はいー。大丈夫ですー」


 ビチャビチャの魔核がオリハルコンに付けられた。その時、オリハルコンが心の臓のような鼓動を鳴らし始めた。


「んー、いい感じですねー。これなら出来上がりそうです」 

「出来上がるって何になる気なんじゃ、これを使って」


「わたしの体にします」


 体じゃと?! 全身ミスリルのゴーレムは聞いたことがあるが、その上をいく金属で体を構成したゴーレムなど聞いたこともない。


「言い聞かせるのに時間がかかりそうなので、お時間くださいねー。その間に、別の用も済ませてきちゃいますので、少し潜ってきます」


 もう何が何だかわからんぞ。一体、こいつは何をするんじゃ。メルローズはまた一人でぶつぶつ言う状態に戻ってしまっとるし、オラだけなのか、この場にいる常識があるもんは。


「好きにせい、ここで待っとる」


「はーい、ではお言葉に甘えてー。【瞑想】」


 ビチャビチャはゴーレムのスキルを使ったようだ。オラも真似て地面で胡坐をかいて、目を瞑って待つことにした。






「そしたらいつの間にか寝てしまってのう。起きたらこんな姿のビチャビチャがいたんじゃ」

「肝心なとこで寝てたのかよ!」


「なんかぐにゃぐにゃーってなって、バキバキーって音がしてそんな姿になってたわよ」

「そんな適当でいいのか!」


 もうよくわからないが、なんかすごい素材で体を作ったってことでいいんだな。


「まぁ、とりあえず良かったよ。お前が無事でさ」

「マスター、心配してくれていたんですねー。抱き付いていいですかー。返事を聞く前に抱き付きますけどー」


 でかいメイドが走ってきたので、俺は両の手で静止する。


「待て、待て。前の姿の時でもそうだが、今の状態で抱き付かれても俺は死ぬ。そんな気がする」

「そんなー、こんなに可愛い姿なのにー」


 それには同意できるが、中身がゴーレムだから……。しかし、これをゴーレムと呼んでいいのか。外見的には、人族にしか見えんぞ。

 以前に見た錬金術師が作ったマリオネットでさえ、ここまで精巧ではなかったはずだ。


「再会の喜びは、後でな。それよりも今は、やらなきゃいけないことがある。手伝ってくれるか?」

「わたしがいない間に何かありましたー? いつも格好良かったのに、さらに格好よさが増してますよー」

「まぁ、色々な。それで、手伝ってくれるのか?」


「当然ですよー! 我が主が意志は我等が意志って契約の時のこと忘れちゃいましたー?」


 ビチャビチャは箒を片手に異世界の軍勢に体を向ける。


「ならば、主として我が下僕に命じる! あの異世界の連中をぶっ潰せ、ビチャビチャ」


「承りました、マイマスター」




次回予告


新たな力を手に入れたビチャビチャが

異世界の軍勢を立ち向かう。

圧倒的な暴力の前になす術なく倒れていく軍勢

気分良く敵を一掃する中、ビチャビチャの前に

はじまりの魔王が立ち塞がった。




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