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63 旅のお供

六十三



 靄のかかったような陽光が降り注ぐ朝、畳敷きの部屋で仄かな日本の気配に包まれながらまどろんでいると、突如、空に溶かしこんだような鐘の音が響く。


「ぬぅ……何の音じゃ?」


 ミラは毛布に埋もれた顔を、探るように覗かせる。幾度と鳴り響くその音は、外から聞こえていた。そして音が止むと、


『大陸鉄道の運行情報をお伝えします。八時十五分に左循環線がウッドホルム駅より発車いたしました。当駅への到着予定時刻は、十二時四十五分となっております。繰り返します──』


 それは鉄道の運行状況を伝える為に、駅から発信される放送であった。鉄道の到着時間は日本のように分単位に正確ではない為、こういった街全体への放送がされているのだ。

 放送を聴き終わりメニューを開いて現在時刻を確認すると、八時三十分と表記されていた。


(残り四時間と少しか)


 毛布に顔を突っ伏しながら起き上がったミラは、軽く身体を解してから窓へと歩み寄る。まだ眠気の残る目を手の甲で擦り外の景色を一望すれば、朝の日差しの中に、多様な種族や衣装の人々が行き交う街並みが望めた。視線を上げれば、そこには大きな駅が鎮座し、その出入り口には漣のように忙しなく行き交う多くの人々が見える。

 そんな人の波を漠然と眺めていたミラは、ふと駅を見上げて到着した夜の事を思い出す。

 シルバーサイドに到着した時に覗き見た駅構内は広く、見て回るとなれば随分と時間が掛かるだろうという事だ。

 乗車までの間に、見て回る気満々だったミラは取って返すように窓から離れ、もはや帯に引っ掛かっているだけの浴衣を脱ぐと、いそいそと朝の支度を始めた。

 手水舎に似た造りの洗面所で顔を洗い、和式のトイレで用を足し、魔導ローブセットに着替えている時、


「そうじゃったそうじゃった」


 そう呟きながら、生け花の隣にあるベルを爪で弾く。これを合図に、朝食が運ばれてくると仲居が言っていた事を思い出したのだ。

 着替えが終わると、お茶を淹れて座布団に座る。ミラは間延びしたような長閑な一時に何をするでもなく、しみじみと湯飲みを傾ける。


「平和じゃのぅ」


 そう呟いた姿は、どこかの隠居人の如き哀愁が漂っていた。


「おはようございます。朝食をお持ちいたしました」


 廊下側から涼やかに落ち着きながらも、良く通る声が掛けられる。ミラは立ち上がると、鍵を開けて仲居を招き入れた。

 卓上に並べられた朝食は、見事なまでに徹底された定番の和食だ。

 これもまた美味しそうだと席に着いたミラ。昨日の晩と同じ様に料理の説明を受けた後、ミラは真っ先に納豆を混ぜ始めた。



 朝食に満足すると、ミラは先日まで髪を留めていたリボンを手にして鏡と睨み合う。マリアナが整えてくれたように、上手く髪が結えないのだ。


(ぬぅ……。ツインテールが最高に可愛いんじゃがな)


 理想の自分の姿な為、他人が聞けばずいぶんと自惚れているように聞こえるであろう事を考えながら、四苦八苦するミラ。この世界へと来て約三週間。随分と今の自分に慣れ始めていた。


 試行錯誤してどうにか髪型が決まると、ミラは姿見の前で満足そうに胸を張る。

 準備も整い室内を見回し忘れ物が無いかを確認して、ミラは若干名残惜しそうに空の間を後にした。

 少しだけ道に迷ってから、カウンターを見つけたミラ。その途中の靴箱部屋の前を通り過ぎ、玄関の上がりかまちを目にして踵を返す。靴箱と部屋の鍵は同じなので、カウンターに返す前に靴を回収するのだと説明されていたからだ。


「世話になった」


 自分の靴を手にしたミラは、そう言ってカウンターへと鍵を返す。


「ご利用ありがとうございました。……ところでお客様、差し出がましいようですが、その髪で外へ出るおつもりでしょうか」


 営業スマイルで鍵を受け取った受付の女性は、ミラの姿を不安そうに見つめると、結果、我慢できずにそう問い掛ける。ミラは僅かに首を傾げ、自分で結った髪に触れて出来栄えを確かめる。

 特に解けたりはしておらず、受付の女性の態度に疑問符を浮かべた。


「そのつもりじゃが、何か変かのぅ?」


 ミラには見当が付かず、そう問い返す。すると受付の女性は「少し、失礼してもよろしいですか?」とカウンター内の鏡を手にして優しく微笑み掛けた。それは営業スマイルと違い、母性に満ちた表情であった。

 ミラが頷いて答えると、受付の女性は鏡を手前に置いて少女の髪を解く。ミラは気づいていなかったが、やはり初めてのセットだけあって上下や前後の纏める位置が壊滅的で、それこそ他者から見れば直ぐに判るほどであったのだ。

 その違いに頭を悩ませながら、受付の女性に再度整えてもらう事暫く。鏡に映った姿は確かに見違えるほど見事な出来栄えで、仕上げを終えた受付の女性は軽くその銀髪を指先で靡かせ、ふわりと羽のように舞う髪の具合を確かめる。


「これで、大丈夫です」


「ありがとう。手間を掛けたのぅ」


 受付の女性の朗らかな笑顔に見送られ、ミラは星月荘を後にした。

 


 真っ直ぐシルバーサイド駅に向かったミラは、改めてその大きな建造物を見上げる。アルカイト学園で見た校舎ほどの大きさがあり、日の光の中で堂々と佇む。

 ミラは人通りの激しい駅の入り口から構内へと入った。商店街のように奥の方まで店舗が続いているが、一番手前は駅の職員と思わしき者が並んでおり、受付と書かれたカウンターがある。

 ミラは、この世界の鉄道の利用法を訊くべく、その一つへと向かう。


「質問をしてもよいか?」


「はい、何でもお聞き下さい」


 ツインテールを揺らして少しだけ高いカウンターに顔を覗かせた少女に、受付の女性は笑顔で答える。それは、いつもより幾分丁寧な対応であった。だがミラは、仕事とはいえ随分優しいなと感じる程度だ。


「鉄道を利用したいんじゃが、どうすれば乗れるのか教えて欲しいのじゃ」


「畏まりました。ではまず、切符の説明をしますね。この切符には座席クラス毎に三種類あり、全てここで販売しております」


 質問に笑顔のまま答える受付の女性は、ミラにも見えるようにトレーに三枚の切符を載せる。色は白と、淡い青と赤。材質は紙ではなく、ダンジョンの許可証に似た素材で作られていた。


「こちらから、エコノミークラス、プレミアムクラス、ファーストクラスですね。一駅毎に一枚が必要となり、それぞれ値段は、五千リフ、一万リフ、二万リフとなっています」


「ふむ、一駅で一枚か……」


(元の世界とは若干、様子が違うようじゃな)


 ミラは三枚の切符を睨みながら唸る。違いは、色と書いてある文字だ。エコノミークラスは容易に想像できる。だが一般家庭であったミラは、プレミアムクラスとファーストクラスという単語に少し憧れを抱く。


「アリスファリウスまで行きたいんじゃが、ここから何駅かのぅ」


「シルバーサイドからですと、五駅になります。エコノミークラスで合計二万五千リフですね」


 笑顔で答える受付の女性に、ミラはファーストクラスの切符を指差しながら、


「では、これを五枚頼む」


 そう言ってウエストポーチからミスリル貨を十枚、十万リフをトレーに載せた。受付の女性は少しだけ呆けるも、即座に笑顔を取り戻し料金を確認する。


「はい、確かに。では、こちらがファーストクラスの切符となります。ご確認下さい」


「うむ」


 ミラは小さく頷き切符を受け取り、そのままウエストポーチにしまう。受付の女性はその仕草を見守ると、頃合を計って口を開く。


「ファーストクラスの切符は高価なものですので、人前では余り見せない事をお薦めしますよ」


 そう一言だけ注意点を述べた。ミラも確かにその通りだと納得し、


「そうじゃな、気をつけよう」


 忠告を受け止め、ミラはウエストポーチを少しだけ腹部の方へとずらした。

 それから受付の女性に礼を言い、ファーストクラスはどれ程のものなのかと楽しみにしながら、ミラは店舗の並ぶ通りへと繰り出していった。


 メニューで時刻を確認すれば、九時十分と出る。鉄道の到着時間は十二時後半だと記憶していたミラは、実際に足を踏み入れると予想よりも広く大きな駅構内店舗の区画を前に胸を躍らせる。

 二層吹き抜けで居並ぶ店舗は、それこそ雑多な商品を扱っている商店街であり、ここに来れば何でも揃いそうな気さえしてくる所だ。

 残り約三時間半。ミラは、時間になるまでショッピングを楽しもうと、一番手前の店へと飛び込んだ。

 一軒目は『月と銀塔特産商会 シルバーサイド駅店』と看板が出ている。いつかの系列の土産物店だ。店内は広く客も多いので、随分と繁盛しているように見える。


「ぬ……」


 店舗内のそれなりに目立つ場所に見覚えのある子供サイズのローブが九種類並べられており、それを目にしたミラは若干頬を引き攣らせる。

 それは、もちろん賢者のローブレプリカだ。綺麗に並べられているので壮観とも思えるが、ミラはその在庫の方に着目した。


(何故わしのローブだけ三着しかないんじゃ……)


 展示品と在庫として折り畳まれているレプリカを合わせて、他は五着以上が陳列されている。ルミナリアのローブに至っては明らかに差別が感じられる数だ。


(きっと売れたんじゃな……わし、大人気……)


 自分に強くそう言い聞かせ、ミラはその場を離れた。

 裁縫関連の棚を抜けると、次は食料品が置いてある棚が続く。その土地毎の味が楽しめる食品は、土産物の定番といっても過言ではないだろう。若干割高に感じる商品を、ミラは順に確認していった。

 まず目に入ったのは定番中の定番、クッキーだ。ここに売っているものはアルカイト王国で栽培の盛んなマスカットを利用したもので、プレーンのクッキーの中央にジャムが載せられたマスカットクッキー。エメラルドのように美しく輝くジャムの甘酸っぱさが人気の一品である。

 その隣にはマスカットキャンディ、マスカットドリンクと続く。

 ミラは次の棚へと向かう。その棚の一帯もまた定番といえる土産物が並べられていた。九賢者と書かれたペナント、九賢者とソロモン王の二つ名が刻まれたピンバッジ、アルカイト王国と書いてあるミニ提灯、職人技の光る首都ルナティックレイク模型、職人の拘りが窺える銀の連塔の置物。貰ったら扱いに困るものばかりが一箇所に纏められていた。だがミラの認識とは裏腹に、その区域が一番客が多かったりもする。

 ミラは、マスカットクッキー六百リフを購入して土産物店を後にした。

 次に訪れた店は本屋だ。売り物が売り物だからだろうか、術士といった身なりの客が多く、付き合いで居るのであろう筋骨隆々な戦士の男は、渋い表情で棚を眺めている。

 平積みにされていた本を手に取ったミラ。表紙には魔術入門と書いてあり、その内容は初級習得用の魔術触媒や立ち回りといった、その表題通りの入門書であった。

 見れば全ての術種の入門書が売られている。最後のページにはアルカイト学園の紹介パンフレットが付属しており、これ以上を学びたければ通えという意思が伝わってくる。

 そっと平積みに返すと、ミラは術書の隣に積まれた武術指南書を目にして苦笑した。剣術や槍術といった武器の扱いの基礎を記した、これもまた入門書だ。もちろん一番後ろのページを開けば、各道場のパンフレットが挟んである。


(逞しいのぅ……)


 どちらかというと感心しながら、ミラは店の奥へと入っていく。

 魔物図鑑や植物図鑑といったものから、観光案内に英雄事典といった本もある。

 奥の棚には、絵本が並んでいた。古代神殿ネブラポリスの最下層でエメラが熱く語った九賢者の物語を筆頭にした児童文学、他にも多様なジャンルの小説も揃っている。

 更にミラの手の届かないところには如何わしい大人向けのタイトルが陳列されており、そこへ向かって必死に手を伸ばすミラの背中を、店内の客や店員は落ち着かない様子で見守っていた。諦めて手を下ろした少女の姿に言いようの無い溜息を漏らしたその他大勢は、次の瞬間、空気を踏むようにして飛び上がり本を手にした少女に慌てて駆け寄った。



(ぬぅ……取り上げられてしまったわい)


 不貞腐れるミラだったが、一番奥の一角で信じられない本を発見した。

 大人の高尚な文学ではない。大衆の娯楽、漫画本がそこにはあった。こういった文化は、どう考えても元プレイヤーの影響だろう。

 当然だがミラに覚えのあるタイトルは無く、全ての表紙が新鮮に映る。


(初見の漫画がこんなにあるとは……。発掘作業が楽しみじゃな!)


 発掘作業。つまりは、自分に合った面白い漫画を見つける事だ。ミラは片っ端から手に取ると、表紙とあらすじを一瞥していく。

 漫画本の棚で上機嫌そうにしている少女の姿に、居合わせた面々は漸く安心すると、思い思いに散っていった。

 結局ミラは数冊の目ぼしい漫画の一巻を手に取ると、これから向かうアリスファリウス聖国周辺の地図も一緒に購入した。


 他にも多くの店舗を見て回っていく。冒険者に狙いを絞った様々な便利道具を販売するディノワール商会の支店は見応えがあり、他にも別の土産物店や雑貨店、薬品などを扱う店が幾つも乱立している構内を進む。どこも定番以外の商品内容が違い、眺めるだけでも随分と楽しめるものであった。


 あれやこれやと巡り始めて、ほどほどの時が立った頃。ある服飾店の店員から逃れるように飛び出したミラの耳に、聞き覚えのある鐘の音が飛び込んだ。


『大陸鉄道の運行情報をお知らせします。左循環線は当駅へ向けて順調に走行中。一時間後に到着予定となります。繰り返します──』


「一時間か……」


 ミラはそのアナウンスを耳に時刻を確認すると、店舗巡りを再開する。

 放送を合図にしたかのように、次々と手近な階段から二層目へと赴く人の流れに紛れ込んだ。上の階には飲食店が軒を連ねており、駅弁を扱う店や、駅弁専門の店が多く見られる。

 多くの種類が交じり合うが、それでも腹の虫を刺激する香りが一帯に漂っていたのが原因だろうか、ミラは、彩り豊かな駅弁の数々に鉄道旅行の醍醐味を思い出す。過ぎ行く景色を前に、駅弁をつつくその至福の一時を。

 気付くとミラは、軒先に並ぶ数多くの駅弁を吟味し始めていた。

 一軒目はパステル調の明るい雰囲気の洋食店といった見栄えだ。普段はレストランとして経営しているが、鉄道の到着前になると店先で駅弁を販売している。その内容は、肉や魚、野菜のサンドイッチがメインで、彩りに溢れた内容は女性に人気の出そうな印象である。

 実際に女性客も多く、ミラはその女性達を掻き分けるようにして抜け出すと、次の店へと向かう。

 徐々に人の数が増えていく二層目で、ミラが訪れたのは『ぽかぽか弁当』という店だ。駅弁のみを扱っており、そのバリエーションは、から揚げ弁当、のり弁当、焼肉弁当、ミートボール弁当といった庶民の友がメインだった。安くて量もあるという事で、客層は主に冒険者が多く、がたいの良い戦士などはのり弁当を二個買ったりもしている。


(弁当というのは、見てるだけでも美味そうじゃ。何とも不思議な魅力があるのぅ)


 ミラは、から揚げ弁当に後ろ髪を引かれつつも隣の店舗へやって来た。そこは少し高級そうな店構えで、商品も手の込んだものが多い。デミグラスソースの掛かったオムライス弁当、トマトスープで煮込まれたロールキャベツ弁当、ハーブの利いたスコッチエッグ弁当といったものだ。


「これは職人技じゃのぅ」


 半熟具合が絶妙なオムライス弁当の見本に、ぎりぎりまで鼻先を近づけてデミグラスソースとバターの香りに頬を綻ばせるミラ。

 しかし、まだもっと良い駅弁があるかもしれない。ミラは候補の一つにオムライスを入れて、また隣へと向かっていった。この日、天使のような少女のとろける笑顔につられた客により、オムライスの売り上げ記録が更新された事はミラの与り知らぬところである。

 次の店は、ミラが一泊した星月荘に良く似た店構えをしていた。和風様式を基礎としているのだろう。和服の売り子が販売している商品は、駅弁という分類とは少し違い様々な具を入れた、おにぎりが一個ずつ売られていた。具の種類は十を超え、棚の脇には付け合せの漬物やお茶が並ぶ。お茶に至っては、容器と中身が別売りとなっていた。


(ここにも、から揚げが……)


 おにぎりの具は定番から、異世界情緒溢れるものまで多様に用意されている。おにぎりというその手軽さから、それなりに繁盛しているようだ。

 その隣の店は、おにぎりの店と同じ系列だ。扱っている商品は、きのこご飯に竹の子ご飯、栗おこわ等の炊き込みご飯をメインとした駅弁が売られていた。その香ばしい匂いと狐色のおこげは正に鉄板だろう。添えられた副食もそれを一層際立たせている。


(田舎で食べた竹の子の炊き込みご飯は絶品じゃったな)


 第二候補を記憶して、更に一つ隣の店、隣の店と覗いていく。

 一番安くても二千リフの高級駅弁の店、豊富な串焼きを提供する炭火焼が自慢の店、ファストフードの定番であるバーガーを扱う店、松竹梅の三種類で勝負している寿司弁当の店といった多くの店舗がずっと続いている。

 そしてミラが数十軒目に覗き込んだのは、弁当の定番中の定番の店だった。一番安いもので五百リフ、高いものは千三百リフだ。その内容といえば、白飯に数多くの副食を組み合わせた、幕の内弁当である。シンプルながらも、多くの副食が詰められており、舌でも目でも楽しめる、ある意味駅弁の完成形だ。

 ミラにとっても見覚えのある副食が多く、異世界初の鉄道旅行において、これほど安心感のある駅弁は無いだろう。

 ミラは見本に張り付き、値段の違いによる差異を確認した。安い方と高い方、副菜の種類や数もあるが、メインとなる肉や魚に大きな違いがある。安い方では白身のフライ等だが、高くなるとサーモンの塩焼きやミニハンバーグへと変わっていく。

 弁当箱に詰められた覚えのある料理達。遂に意を決したミラは堂々とした態度で、一番高い幕の内弁当を購入した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] > 靄のかかったような陽光が降り注ぐ朝、畳敷きの部屋で仄かな日本の気配に包まれながらまどろんでいると、突如、空に溶かしこんだような鐘の音が響く。 この一文で始まるの文才を感じて鳥肌が立っ…
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