後輩の部下
リーシャ姫誘拐事件から1週間経った。
未だに俺はあのじゃじゃ馬姫からのご褒美をちょっとひきつっていて嫌になるな・・・。
あんな子供にこんな中年男が気に入られるなんて・・・。
あの無邪気さから嘘を言っているようには思えねえし・・・。
しかもあの日から妙に姫様の機嫌が良い・・・。
国王と妃である両親も有頂天だ。
『娘が今日も元気だ』と喜んでやがる・・・。
相変わらずの親バカ・・・いや、バカ親だな・・・。
ーー
それはそうと、今日はキャンディスが団長を務める部隊との合同演習だ。
キャンディスの部隊には数名だが女の騎士もいる。
やっぱりみんな若いな・・・。
って・・・また何考えてんだ俺は・・・。
「ペント団長」
「お、おうどうした・・・?」
「・・・いえ、何でもありません・・・」
「そうか?」
何だよ・・・一体?
キャンディス団長は相変わらず何を考えているのか分かんねえな・・・。
クールで優秀だが、あんなんじゃ男が寄ってくるのか・・・。
18歳ならもうちょっと遊びたい盛りなのに・・・。
なんでこんなむさ苦しい男の職場なんかに・・・。
(ま、キャンディスがいる時点で男の職場じゃなくなっているけどな・・・)
とりあえず、そろそろ合同演習の実践の準備を・・・。
「ペントだんちょ!」
「ん?あれ、君は確か・・・」
陽気な感じで俺を呼んだのは、キャンディスの部隊の女騎士だった。
ーー
彼女の名前は"セリイ・ローム"。
なんと、ピチピチの新米である15歳の女の子だ。
15歳で騎士団に入るとは・・・。
「ペントだんちょって、キャンディスだんちょの事、何とも思ってないんですか?」
「え?」
何言ってんだこの子?
「何とも思っていない訳ではない、彼女は優秀な騎士だ。団長としても優秀だし、雑務も率先して手伝ってくれていて、後輩としても優秀だ!こんな人材は他に居ないさ!」
「・・・そうですかあ~?でぇもぉ~・・・」
「でも?」
「ペントだんちょは、キャンディスだんちょを、女としては見てないんですか?」
「はあ!?」
本当に何言ってんだこの子!?
俺がキャンディスを"女"としてって・・・。
確かにキャンディスは可憐で胸もデカいが・・・いやいや・・・。
「おいおい、勘弁してくれよ・・・俺もう28だぞ・・・いくら彼女が可憐だからって、俺みたいな中年なんか相手にしねえだろ・・・?」
「まだ、28じゃないんですか?」
「・・・」
痛い所ついてきやがるな・・・
セリイも何考えているか分かんねえな・・・
そんな事を考えている内に、合同演習はあっという間に始まってあっという間に終わった。




