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Body Change  作者: 秋元智也
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番外編

高校を卒業し大学へ進んだ悠人と達也は同棲を始めていた。

見た目は普通の男子大学生だが、悠人には人には言えない秘密があった。


それはとある体験がきっかけで念動力が使える事。

そして、男でありながら死神を産み落としている事だった。

その後遺症として男性器の他に女性器がある事だった。


最初は信じられなかったが、実際にあるのだから仕方がない。


「今日はどっちに入れて欲しい?」

「あっ…どっちも欲しい。両方に入れてっ!やぁっ…あぁっ…」

「欲張りだな〜なら、こっちには…」


恋人の達也の手にはバイブが握られている。

それを女性器に突き入れるとぐちゅぐちゅっ と音を立てて掻き混ぜる。

お尻を左右に割ると、こっちには達也の猛ったモノをゆっくりと入れて

いく。

中は濡れてきていてすぐに受け入れていく。


「あっ…たつやぁ…奥当たって…気持ちいぃ…」

「俺もだよ…もっと俺を感じてっ!」

「やぁあぁっ…イきそぅ…いっちゃうっ!…」


俺は毎晩のように達也に抱かれていた。

今はまだ妊娠して身動きが取れなくなるのは困るので尻の中に入れている

がたまにゴムをつけて女性器の方にも入れてもらっている。

同時に入れられると訳が分からないくらいに感じてしまって止まらなくな

ってしまう。

感じやすい俺の身体は、達也によって余計淫乱なものへとなっていった。


大学では仲がいい程度の友人で、多少人より距離が近いが、家では夫婦の

ように毎夜の営みをしている。

卒論を書きおわり卒業間近に迫った時、達也から迫られゴムなしで女性器

での生出しを懇願された。


「な?いいだろ?もうすぐ卒業だしさ?」

「あのな〜、もし孕んだら責任取れよ!」

「うんうん、俺が面倒見るからさ〜」


食事の後、渋々了承した。

しかし、ゴムなしでやると、感じやすいのもあってか気持ちよかった。

一回だけ…そう言っていたはずが、朝までお互いを求めててしまい、

あとで反省する事になった。


一週間後に吐き気がしてしばらく食事が出来なくなっていたのだ。

つわり…その言葉が頭を浮かんだ。


「マジかよ…」

「俺の子供!そうだよな?」


俺の腹をさすると嬉しそうにする達也を横目に予想外の出来事に病院

への受診を決意した。

しかし、男の悠人が妊娠など誰もまともには受けてはくれない。

そこで、山奥の病院へと行ってきたのだった。

事の顛末を報告しつつ、その時に検査を行った医師。

そこに受診すると、思いがけない言葉を聞いた。


「ここで入院して経過観察をする方が安全じゃないか?」

「ご迷惑じゃ?」

「ここは地元の人間しか来ないから心配しなくてもいい。大きい病院

 では受診できないだろう?助産師の人にも口の硬い人を頼んでおく

 とするよ」

「ありがとうございます。」

「これからが大変だが、頑張るんだよ?」

「はい!」


検査を受けた結果、しっかり着床していて、妊娠が認められた。

大学卒業後、優香から恋人を紹介すると連絡を受けて実家に帰って

きた。


目の前には優香と山尾麻子の姿があった。


「えーっと優香?恋人って…今付き合ってる人がいるって言ってなか

 ったか?」

「うん…麻子さん…。家を出て一緒に住む事にしたの。あのね…」

「おめでとう。優香が決めたのなら俺は応援するよ。」


ちゃんと兄らしく優香の事を反対はしたくなかった。

俺が家を出てからしばらく優香は落ち込んでいたと聞いていた。

俺たちの家にもちょくちょく邪魔しにきては達也と口喧嘩していた

のは知っている。

おとなしくなった頃には、山尾と仲良くなったのだろう。


「山尾さん、妹の事、よろしくお願いします。」

「なんだか驚いたわ。斉藤くんはてっきり反対するかと思ってた

 けど…」

「お兄ちゃん、達也さんに抱かれてる時すっごく色っぽい声出て

 るよね?隣の部屋だったからこっちが恥ずかしかったし〜」

「優香!山尾さん…これは…えーっと。」

「谷崎くんと付き合ってるの?仲良さそうだったけど…そうなの

 ね?ではご両親には悪い事をしてしまったわね。これじゃ孫の

 顔を見せてあげられないわ。」


山尾は本気でがっかりすると、両親に詫びた。

確かに、兄妹どっちも同性愛者だったら子供など見込めない。

そこで口を開こうとして、吐き気がして廊下へと出た。

トイレへ駆け込むとゲェゲェと吐き出す。

俺の行動に妹の優香も山尾さんも心配してくれて、このまま黙って

いるのを断念した。


「優香、聞いてくれ。俺さ〜妊娠してる…」


普通に考えればおかしな事だが、優香には事実だと思える。


「達也さんとの子供?」

「あぁ、だから大学卒業後しばらく山奥の病院で入院する事になっ

 てるからしばらくは会えないかな。ほら、俺男だし普通の病院じ

 ゃ出産できないからさっ!」

「斉藤くん、それ本気で言ってるの?」

「お兄ちゃん!おめでとう。私逢いに行くね!」

「うん、事実だよ。それと…こんな事もできる」


そういうと、本棚の本が勝手にふわっと浮かんで悠人の元へと移動

してきた。

ありえない現象だが、目の前で起こってしまえば信じるしかない。

それから数ヶ月後、優香と一緒に病院へとお見舞いに行く事になり

悠人のいる病室を訪れたのであった。


見る度にお腹が膨れて行く悠人に疑問は湧いたが、見守る事にした。

病室には達也が来ており久しぶりに見た彼らはまるで恋人みたいに

幸せそうに笑っていた。


それから9ヶ月が経った頃、優香より先に病院へ着くと悠人を訪ねた。

半信半疑のままここまできてしまったが、二人だとちょっと気まずか

った。


「山尾さん、優香は元気?」

「えぇ、でも、もういつ産まれてもおかしくないわね?」

「そうだね、でも前例がないから何が起こるかわからないし、ちょっ

 と不安はあるけどね。ほら男って痛みに弱いからさ?」


ふわっと笑うと窓の外を眺めた。

最近は食事が取れず点滴で栄養をとっているせいか、少し痩せた気が

した。


「ちゃんと食事取らないと子供に悪いわよ?花瓶借りるわよ?」

「ありがと…、もうすぐ達也も来るし山尾さんには昔の話もしないと

 ね?」

「昔の話?」

「そう、俺たちが体験した話。そして俺の身体がこうなった原因の話

 かな…」


山尾がいつも疑問に思っていても聞けない事だった。


「じゃー、聞いてあげるわ」


それだけ言うと廊下に出た。

医者は少なく、医療体制もしっかりしているとは思えないけど、ここ

でしか産めないと言うのだから仕方がないのだろう。


「おう、お前も来てたのか?」

「斉藤くん、結構痩せたんじゃない?大丈夫なの?」

「それな!あいつここのところ吐いちゃってまともに食べてねーん

 だよ。何か食べれそうなものでも有ればいいんだがな〜」


二人は話しながら病室へと向かった。

すると、部屋から何かが落ちる音が聞こえてきて戻ってみるとお腹を

抱えて苦ししそうに呻く悠人の姿があった。


「悠人!どうした?痛いのか?」

「あぁぁぁぁあぁぁっ…苦しい…痛いっ…やだっ…なんか変っ…

 あぁぁっ!」


悶える姿を目にして怖くなって山尾は何もできなかった。

さっきまで普通に話してたのに…。

汗が吹き出し、全身を濡らす。

布団を剥ぐと下半身から液体が漏れていた。


「破水!?」

「すぐ先生呼ぶからな!待ってろ!」


山尾を置いて達也は駆け出していた。すぐに医師が到着し目の前で

診察が行われた。

慣れた手つきで医師が下着ごと脱がすと男性器の下の穴へと手を入

れていく、そこにはお尻の穴ではなく子宮へと繋がるものが付いて

いた。

苦しがる悠人を他所に、テキパキと診察し助産師へと連絡された。


「先生、悠人は?」

「早いがもう、産まれそうだから分娩室へと運ぶ。麻酔は使えない

 から痛みには自力で耐えて貰うしかないから、ついててやってく

 れるかな?」

「はい。悠人俺がついてるからな?しっかりしろ!」


分娩室のランプが付くと悲鳴が何度も聞こえてきた。

身を裂かれる痛みに女性は耐えて子供を出産する。なら男の悠人くん

はどうなのだろう。

おとなしく、冷静な彼が取り乱すように叫び続ける。

優香も隣で心配そうに眺めていた。

悲鳴が止んで、赤ちゃんの鳴き声が響き渡ると、ホッとして息を撫で

下ろした。


心配そうにしている優香を抱きしめ、報告を待つ。

しかし中は慌ただしくなり、なかなか出てこない。


そして無事子供は産まれたがその後、出血が酷く悠人は意識を失ったま

ま戻ってこないらしい。

医者は慌てて処置をするが、その日は慌ただしいまま悠人と会うことは

叶わなかった。


後日、目を覚ました事を聞かされ、病院を訪れた。

まだ起き上がる事ができないのか何個もチューブをつけた状態での彼を

見る事になった。

献身的な看病もあり、そっと病室へ行くと、今まさに濃厚なキスの最中

で、恥ずかしくなって固まっていると真っ赤になった悠人がこちらに気

づき、達也に離れるように言っていた。


「元気そうねあ。」

「あっ…あぁ。子供産むって大変なんだな〜、身体がバラバラになるかっ

 てくらい痛かったし…でも生きててよかった〜」


達也を見上げ、横の子供を見下ろした。

隣の小さなベッドで眠っている赤ちゃんは、安らかにすやすやと寝息を

立てている。


「今だに信じられないわ。これマスコミが知ったら大変ね?」

「そうだろうね?普通に暮らす事なんてできないかもしれないし、俺って

 少子化を改善する為のカギって言われちゃったりして?」

「笑えない冗談だぞ?」

「うん…分かってる。俺は達也と一緒に居られればそれでいいよ。」


チュっとリップ音を立ててキスを交わす。

達也からのキスは気持ちがいい。子供を産むまではと禁欲していた

のでそろそろ我慢の限界だったようだ。


「山尾悪りぃけど少し二人にしてくれねー?」

「達也?…一体何を言って…うんっ…ちょっと…ここどこだと!」


悠人の首筋にキスを落とすと、きつく吸い上げる。赤いマークが

付くと満足そうに何度もキスを繰り返し耳を甘噛みする。耳の中

に舌を入れると甘い声が漏れる。


服のボタンをゆっくりと外していく。

抵抗する悠人の上に乗るとチューブを外さないように気を使いな

がらゆっくりした手つきで煽っていく。


「やっ…たつやぁ…やだっ…声でちゃ…あぁっ!そこだめっ…」


扉の外まで聞こえる声に山尾も恥ずかしくなってきた。

しばらくすると優香が来て、中の声に真っ赤になるといきなりドア

を開いた。

そこには悠人に馬乗りになって突き入れている達也の姿があった。

ズカズカと入っていく優香を止め良うとしたが、トロトロに溶け

たような悠人の視線にドキッとしてしまった。


「お兄ちゃん、エロすぎ。ほらこっちも舐めて?」


そういうと優香は自分の指を悠人の口へと入れる。

ピチャピチャと音を立てて舐めると喉の奥へと入れて行く。

苦しそうに呻くが、トロンとした視線がたまらなく神秘的で

官能的だった。


身体を揺さぶられ、目の前で起こる濃厚なセックスに芸術的と

すら思ってしまう。

上気した顔が優香ともまた違った意味で美しかった。


「達也くんがハマる訳ね。」


数回精液を出すと、悠人はそのまま落ちてしまう。


「お兄ちゃんに無理させないでよ?」

「我慢してたんだから、少しくらいいいだろ?優香お前も何して

 んだよ!」

「こうすると苦しさからよく締まるのよ!お兄ちゃんMっ気ある

 から…」


優香は抱かれるより抱く方なのだ。

女性同士ではどっちも変わらないが、男性の方は違う。

さっきのように片方の負担が非常に大きいのだ。


それからこれまでの出来事や、入れ替わりの事。

そして夢の様な話を聞かされたのだった。




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