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Body Change  作者: 秋元智也
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第二十二話

優香に握らせたスマホは達也へとかけるとそのまま優香と一緒に

ベンチに置いて来ていた。

優香から事情を聞いた達也はすぐに駆けつけて来てくれて、助けて

くれたのだ。


その時には意識も絶え絶えで俺はボロボロだったらしい。

怒り狂った達也に殴られ、大事なところを何度も蹴り飛ばしたとか。

これ以上俺に入れれないようにと念入りに潰したと言っていた。


俺はと言うと、次の日も達也の部屋へと行き何度も入れられては意識

がなくなるまで抱かれていた。

もちろん、優香もなので常に3p状態で抱かれている。

変わるがわるちんこをはめられているが、快楽に溺れさせられ、俺の

身体は淫乱なものへとなっていく。


最終日、達也の家に行っていつものように脱ぎ全裸になると二人のを舐

めると足を開く。

指で慣らされ、ヌルヌルに濡れてくるといつものように突き入れられる。


すると下腹部にこの世の文字では無いものが浮かび上がり、俺はそのまま

意識をなくしていた。


達也も優香も驚いて俺を揺さぶるが全く目覚めなかった。

俺の意識は身体の外に出ていて、その様子を眺めている。


ー優香!達也!俺はここにいるから!くそっ…何で身体に戻れねーんだよー


いくら叫んでも届かない。


「お兄ちゃん!ね〜起きて!目を覚まして!」

「ゆうと!嘘だろ?ゆうと、起きてくれよ!」


揺すっても、叩いても、動かない。

ただ眠るようにして動かなくなってしまった。

一定だった呼吸も止まり完全に停止状態だった。


「うそ…だろ…。」

「いやあぁっぁぁーーーー!!お兄ちゃん嫌だぁっぁぁーーー!」


泣き叫ぶが何も変わらない。

すると、二人の様子がおかしくなり、パタリッとその場に倒れてしまった。

まるでマリオネットの糸が切れたかのように…。


俺は二人に触れようとしたが触れない!

やっぱり死んでしまったのだろうか?


やっぱり男が孕むなんて所詮無理だったのかと思うと自然と涙が溢れてきた。


ーゆうか、たつや、ごめん。俺、こんな死にかたしたくなかった…もっと一緒

 にいたかったのに…ー


周りに霧が立ち込めると真っ白な部屋にぽつんと立っていた。

涙が止まらず蹲ると後ろから抱きすくめられた。

振り向くと、そこには達也がいて、横には優香の姿もあった。

もしかして、優香も達也も死んでしまったのか?


「お兄ちゃん!」

「よかった〜悠人に会えた!死んじまったのかと思ったぞ。もうどこにも行か

 せないからな!」

「死にたくない…ずっと一緒に居たい…居たい…」


そこへ前のように光る球体が現れ、人の形になった。


ーご苦労だったな、お前達は見事クリアしたぞ?其奴の腹の中に新たな命が誕生

 したのだ…しかし、出てくるまでが試練じゃぞ?さぁ、一気に成長させるから

 見ておれ!ー


そういうと、何か聞き取れない言葉を発した。

その瞬間俺の下腹部に浮かんだ模様が光りを放ち腹の中がドクンッ ドクンッ

と波打ち始める。

光は段々と強くなり孕んでいるかのように腹が張ってきて段々と膨れ上がっていく。

無理に引き伸ばされた肌がピンッと貼ってはちきれそうになっていく。


「いやあぁぁっ…痛い…痛い…皮膚が破れるっ…」


側の達也が抱きしめながら必死に腹を擦るが、それ以上に一気に膨れ上がってしまっ

た場所は中がぶちぶちと何かが切れていく音がする。


ピキっ!と下から音がすると血が溢れ出してくる。

ちんこの下の肛門の上辺りに裂け目が出来てドロっと血が吹き出す。


俺は痛みで悲鳴をあげていて、達也に必死にしがみついた。


「いやあぁっぁぁぁー、死んじゃうっ…痛い…切れてる…やだっ…痛いよ…助けて!」

「おい!悠人を殺す気か!早くやめろよ、くそ野郎!」


自称死神はにやっと笑うとそのまま続ける。

優香が飛びかかっていくも体をすり抜け攻撃もできない。


「やぁぁあぁぁぁっーーーーーー!!」


次第に切れ目は大きくなっていく。

床には大量の血溜まりができていて目の前がクラクラとしてくる。

すると、割れ目から小さな腕が伸びてきてハイハイでもするかのように赤ん坊が

自力で這い出て来たのだ。

しかも二人も出てくる頃には悠人のお腹は萎み元に戻っていた。

切れた割れ目も不思議と塞がっていき、血溜まりだけが残された。


達也は真っ青な血の気が引いた俺を抱きしめたまま、言葉を失っていた。

赤ん坊はそのまますくすくと大きくなっていく成人になってしまう。

まるで夢でも見ているかのような出来事が目の前で起きているのだ。


ーよくやった、人間よ。人の子の腹から同胞が産まれるとはな。ダメで死んでも

 また他の人間で試せばいいと思っておったが、よくやった。ー


「ふざけんな!こんな事しておいて…何がよくやっただ!悠人を返せよ!」


ーそう喚くな、人間。

 其奴は死んではおらん。我が子の母となったのだ。

 死なせはせんよ。一生この世界で生きていけばいい。

 死ぬ事も許さぬ、人間の身体などいらん。魂だけ有ればよい。ー


そういうと悠人は目を覚ますと、なんの光も映さない目でふらふらと立ち上がり

光の方へと歩き出そうとする。


「待てよ!悠人…行かないでくれよ!」

「お兄ちゃん!いやだよ…お兄ちゃんいなくなるなんて嫌!」


しがみつくが、なんの反応もない。

ただどこを見ているかわからない瞳で歩き出そうとする。


ーこっちへ早く来い!ぐずぐずするな…私が可愛がってやるー


俺の魂が惹かれるようにただ、ただ、光りに向かって歩もうとする。

後ろで聞こえる声もただの雑音のように聞こえてくる。


ー早く行かなきゃ…早く…何で動かないんだろう…この邪魔者はなに?

 何で邪魔すんだよ…俺は早くいかなきゃ…離せ…ー


振り払っても必死に掴まれる。

手を伸ばしても捕まれ前に進めない。


すると光りが一瞬遮られると、目の前が真っ赤に染まった。

死神と称されていた者の心臓に何かが貫いていたのだ。



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