第十四話
後ろから甘い声が漏れる。
「全部入ったよ?動いて大丈夫?」
「ダメ!お前ら絶対に動くなっ…あっ…だめっ…ひぃぃっ!」
「お兄ちゃん気持ち良さそうじゃん?」
優香は気にかける様子もなく腰を動かす。
それに釣られるように後ろの達也も動く。
もうわけがわからないくらいに痛みと快楽が交互に襲ってくる。
どれだけ揺さぶられただろう?
お尻が痺れて感覚がなくなってくるとやたらと快楽が意識の大半
を占める。
なにこれ…こんなの知らない…前も後ろも同時に攻められて後ろ
から胸を鷲掴みにされて強く握られると感じずにはいられない。
もう、どこを触れられても敏感になってしまった身体は止まらな
い。
「もっと、もっと動いてぇ!ああっ…イクっ…イっちゃうからっ!」
理性のかけらもない…何度も中に出され、ベッドは濡れてきて気持
ち悪いがもう、そんな事どうだっていい。
中が擦れて二人のが悠人の理性を溶かし、ただの獣のように腰を振り
貪るようなSEXをさせた。
「おい、そろそろ俺でねーんだけど?」
「私も、限界。空になるまで搾られた感じ〜」
「気持ちいい…もっと突いて!もっとシテ…あぁ…いい…もっと」
「やべっ…締めすぎだって…時間ももう少しだし、ラストだぞ?」
「もう、そんな時間?お兄ちゃん感じすぎっ!」
「確かに…最初嫌がってたくせに…その気にさせたら体力負けそう」
優香と達也はお互いに頷くと引き抜き、同時に突き入れた。
俺の身体は絶頂に登りつめ、そして意識を失っていた。
気がついた時には見慣れた部屋の天井があった。
側には優香と達也がうたた寝でもしているかのように眠っていた。
身体を起こすとトイレへと向かう。
用をたそうとズボンを下ろすと見慣れたモノがひょっこりと顔を
だした。
久しぶりに見る自分のペニスだった。
すぐに洗面所に駆け込むとそこには見慣れた自分がいる。
戻ったんだ…、本当に元の体に…。
慌てて部屋に戻ると達也も起きていた。
「優香ちゃん?」
「達也!戻った!戻ったんだ!」
つい嬉しくて達也に抱きついてから後悔することになるのだが、今は
戻った事の方が嬉しくて忘れていた。
「悠人なのか?やったな!そっか…戻ったんだ…なら遠慮なく口説け
るな?」
「ん?誰に?」
抱きついたままでいると、いつもの様に尻を触ってくる。
またかと思い振り払おうとすると床に押し倒された。
「おい、冗談は寄せって。優香もいるんだからな?」
「冗談じゃないよ?本当はこうしたかった…。」
そういうといきなり達也の顔が近づいてきて唇を塞いだ。
キスされてる…!?…何で?
押してもびくともしない。達也の手がシャツの中に入ってくる。
なんの膨らみもない胸を弄ると乳首をキュッと握ると俺の中の何かが
反応する。
なんで?俺、男なのになんで反応してるんだよ!
「悠人って敏感だよね?もう勃っちゃった?」
「違う…そんな事ない…」
「ならこれは…何を期待してた?」
すでにパンパンになったところを指され狼狽する。
ジッパーを降ろされズボンを脱がされる。
優香がすぐそこで眠っているのに…何故か期待している自分がいる。
達也は優香ではなく、自分を好きだと…何故だろ?
こんなにいつも一緒にいたのに女の体になってからは優しく接して
くれて、調子に乗っていたのかもしれない。
乳首を吸われると卑猥な声は漏れる。
さっき使ったローションを手に取ると足を目一杯まで開かされた。
優香の時より身体が硬くて開かない。
「なぁ〜やめよ!今ならまださ〜?」
「俺じゃ嫌か?」
「…嫌じゃない…けどっ…俺は…」
「男でもいいよ、昔から好きだった。ずっとこうしたかったんだ。」
達也の言葉を聞くといてもたってもいられなかった。
むず痒くて腕を伸ばし達也に抱きついていた。
自分からキスをせがみ唇を合わせる。
もっとと強請るように何度も啄む。
その間も尻の中に指が這い回り何度も出入りする。紙袋からさっき
使ったエネマグラが出させると今回二度目の、この身体初の体験を
させられる。
「きついか?」
「平気…さっきも入れたし…」
慣らしている間に達也のペニスを一緒に握り込むと擦り合わせた。
それだけでも気持ちがいい。
でも、お互いイっても精液は出ない。透明な液が少し流れる程度
だった。
気持ちはいいけど、出る感覚はない。
さっきあれだけやりまくってた身体は空っぽになっていたらしい。
それでも止められない。悠人の身体に入れたいという達也の願い
を受け入れる為、四つん這いになる。
はっきりいって恥ずかしい。
達也にお尻を突き出して好きにしていいよって姿勢はこれほど恥
ずかしい事はない。
本日二度目の挿入に痛みを覚悟したがたっぷり慣らしたせいもあ
るのだが、前立腺を何度も刺激されたせいで尻の中は痺れて快楽
だけが強調され、何度も絶頂を味わう事になった。




