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危険はそれを回避してホッとした瞬間にあらわれる。
危険というものは、一歩間違えれば命を落としてしまうとても怖いものである。しかしいつでも危険というものは二回的であり、RPGで言うところの二回攻撃というものをしかけてくる。
危険という攻撃は常に二段構えである。
一回目の攻撃はおとりであり、二回目の攻撃が本命である。
一回目の攻撃で相手を油断させ、二回目の攻撃で仕止める。
・誰かにつきまとわれて必死で逃げてそれを「撒いた!」と思ってホッとした瞬間!
・猛スピードで自転車を漕いでいて車とぶつかりそうになり、それを瞬間的に回避してホッとした瞬間!
・ネタバレを見ないように回避したのに、人の会話からそれが耳に入ってくる瞬間!
枚挙にいとまがない。
だから危険はそれを回避したとき、ホッとするのではなく、さらに用心深くならなければならない。それを回避したときが最も慎重にならなければならない時である。
危険という石橋は最後まで渡るまでわからない。「橋の真ん中まで渡れたからもう安心だ! 壊れるはずはない!」と気を抜いてはならない。
至る所に危険は潜んでいる。
最後の最後まで気が抜けない。