ユニークな作文シリーズ その3 「セメント樽の中の手紙」を読んで
教科書の「セメント樽の中の手紙」を読んだ感想です。
ちなみに、作者、葉山嘉樹は、学校から10キロくらいの土地出身。
学校から5キロくらいの山には、彼の文学碑もあります。
だれにも、お金持ちになりたい、幸せになりたいっていう気持ちはあるんだけれども、どんなに仕事をしても低賃金で、食べるだけで精一杯という現実は、私にはとてもつらい話でした。
私が与三だったら、樽の中の女工の手紙を読んだ時、正直言って、「読まなきゃよかった」と思うでしょう。子供が六人もいて、手一杯なのに、また一人生まれようとしている、そんな時に、そんな頼まれごとをしても、………捨てられた子犬を見ている心境だよーん。かわいそう、なんとかしてやりたい。けれど、自分の現状では、見て見ぬ振りをして、その場から逃げ出すしかない。女工さんをはげます。それくらいのことなら、できるかもしれない。でも、それ以上のこと、たとえば金持ちや資産家たちと戦おうって言ったって、どうすればいいんだろう。私にはそれがわからないから、女工さんには手紙は書けない。そう思いました。
こんな考え方をする私は、つくづく弱い人間で、それにくらべて、文学で、まちがった世の中を正そうとする葉山嘉樹は強い人だなあと思いました。今は法律が、ある程度の賃金や人権などを守ってくれています。それでもやっぱり、金持ちのひとたちの陰には暗いところがたくさんあります。そんなものがなくならない限り、プロレタリア文学の人たちも、世の中を正しい方向にむかわせるため、がんばり続けることでしょう。
行動に結びつくほどではありませんが、作者の意図はわかっているように思われます。