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名前
(詩央さんから頂いた単語で)
「悩める君に一つの謎を授けようか」
堅物奇人の博士は言った
単純明快と錯覚する問い
「一番大切な名札はどれかな」
七色のプレートが存在していて
てんでバラバラな記入がなされ
『冷静沈着』
『クラス委員長』
『生まれは東京都』
『特技は一輪車』
『夜景や星空が好き』
『弓道部の会計』
『妹が一人いて面倒を見ることが多い』
一番なんて決められるワケない
居場所が変われば肩書も変わるし
所属が変わればキャラだって変わるの
呪いのような博士の罠
「仲間に聞いてみたらどうかな」
何の慰めにもならなかった
ただただレッテルが増えていくばかり
「流動的評価だと思うのならば」
「馬鹿げたそれらを捨ててごらんよ」
「よしんば持ち札がなくなろうとも悲観してくれるな」
リシャさん、臨夢さん、天理さん、miaさん、レオルさん、
皆様のご協力にも感謝を込めて。




