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薄羽蜉蝣
(ちょっぴり自分で繋ぎます)
あなたが落ちるのを待っていた
食べ物を得るための巣で
出遭えることを待っていた
ただそれは感動のシーンではなく
来る日も来る日も待ち望み
身ばかり大きく変わる日々
ビックリするんだろうか
蜉蝣になった途端にアウトドア
あなたが落ちるのを待っていた
端的に言えば食べたくて
手の届かない存在と知り
理不尽さに気付いた刹那
泣くことさえできずにただ
黙って傍で羽ばたき続け
毛虫などいれば即排除
呼ばれなかったとしても あなたと
飛べるようになったとしても
もはやあなたと釣り合うことはない
意気地なしの蟻地獄の願望
浮かんでは消える真夏の悪夢
アリジゴク→ウスバカゲロウって結構な変化だと思うんです。




