話すライオン
ライオン「あのさぁ」
女子生徒「うん?」
ライオン「ここで弁当食べるのやめてくれない?あと1時間で飼育員が肉持ってくるっていう時に弁当の中身を猛獣の前で普通晒しますか?」
女子生徒「あっ。わりっ。昼休みくらいじゃないとタテガミムーンに会う時間が無くて。不思議なことに怒られないしー」
ライオン「友達とかいないわけ?学生がどうしたら一体一人で学校の動物と話しながら昼飯を食うという選択肢に辿り着くわけ?」
女子生徒「だってタテガミムーンしゃべれるじゃん」
ライオン「だって俺ライオンだろ!?」
女子生徒「じゃあ私がメスライオンなら文句ないわけ?」
ライオン「いや、メスライオンならなおさら相手にしない」
春海「だって真紀が卒業しちゃって話が通じる人ひとまずメスライオンにしか興味がないようなあんたしかいないんだもん!」
ライオン「真紀の彼氏は?」
春海「それができないからあんたの近くにいるんだろうがっ。知ってる?私ってクラスではいてもいないような存在で誰にも相手にされないわけ。こちらとしては最大限努力したり試行錯誤練ってるのに。だからこれはある意味では私の意思じゃないの。タテガミムーンは淋しくないわけ?」
ライオン「ぜーんぜん。飯食えてりゃいいの」
春海「ちぇっ。タテガミムーンはいいよねー。生徒にチヤホヤされてるし食べたいもん食べれるもんねー」
ライオン「あーもー、春海食べたくなるくらいに腹減った。死んじゃうよーもー」
春海「時間になるまで我慢しなさい。弁当の中身は絶対やらん」