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7年前の私へ

作者: やまだのり

前作『わたしの「好き」が変わっていったという話』の続き。

彼に飽きて忘れてしまうなんてことは、

一生なさそうだよ。




かつての私は、彼の全てが好きで、好ましくない部分なんて一つもなかった。

でもある時、彼の歌声に変化が起きたことで、初めて心から彼に失望してしまって、そんな自分の気持ちに動揺したし、好きだからその劣化(変化)が苦しくて、辛くて、精神的に不安定になった。

そんな状態を約1年経験して、当初は彼の声を聞くのも辛いくらいだったけど、徐々に気持ちに折り合いをつけて、それでも、誰がなんと言おうと、私は彼の歌声が、これまでの彼の(功績)が、彼のことが、好きだと思った。


これが恋が愛になるということなのかなって思ったよ。


今でも、彼の瞳に私は映っていないし、彼の耳に私の声は届いていないし、彼の中に私は存在しないし、それなのにおかしいんだけど、恋して、愛してしまったんだ。

遠くから静かに、自分のペースで見つめるだけの想いだけど、私にとってはこれでも、これが愛なんだと思う。

認め難いと感じていた変化を、徐々に今の彼の精一杯なんだと認めて、彼の幸せをただ願うようになっていった。

その時は愛とか考えてなかったけど、辿り着いた先にあった感情が、思い返してみたら、愛みたいだなって思ったよ。

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