表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

春一番

作者: 苺大福

酔っ払いながら書いてるんじゃないかって?そんな事ないですよ。

苺大福はいつだって本気です。

春一番


 業務連絡:主人公の部長の部下の田中君はすべて

心理描写で有り台詞ではございませんのであしから

ず。あとナレーションも若干ふざけていますので、

これまたあしからず・・・



 3月上旬。東京をかつてないほどの「春一番」が

襲った・・・


 部長「いやあああ。今日はすっごい風だね?」

五五歳の部長おな~り~


 医薬品メーカー「黒十字」の社員であるなり


 部長「じゃあ田中君、さっそくだけど営業行こうか?

今日はがっつりいくよ!僕の本気見せてあげる」

 田中(別に見たくないよ・・・)

 田中は必要な契約書とパンフレットを、可愛いブタ

ちゃんのリュックに詰めた。

 

 部長「よし。行こう」

ふたりは外回りに出た。

 

 部長「うわっ! さっきよりすごい風だな。風速

100メートルはあるね? 田中君!」

 田中(あったら僕達死んでるよ)

その時でありんす。

いたずらな春の風が部長の頭にお痛した。

 田中(はう!? 部長のヅラがあ! ちとずれ

てる)

 社内においては部長の「ヅラ」は周知の事実、そ

して「ヅラ」に触れる話をしないのが暗黙の掟。

 部長の「ヅラ」は右に5センチ程ずれていた。

 その時だ。キャバレー「まこちん」の看板が暴風

に飛ばされ部長めがけて飛んできた!

 部長は間一髪でよけた。

 部長「あぶねええなああ! もうちょっとで死ん

でたよ! 暴風は事前に天気予報でわかってるんだ

からさ! 看板、中に入れて置くとか対策しておか

ないと! ねえ田中君!」


 田中(事前にわかってるんだったらあんたも、そ

の ヅラ なんとか対策しないと)


 再び、いたずらな春の風が部長の頭にお痛した。


部長の「ヅラ」は上に下にぱっかぱっかしていた。

 田中(うわ。なんで? 浮いたり落ちたり、ど

ういう構造で頭に着いてるの?)


 部長「田中君! 本当にすっごい風だね」

 田中(いや。あんたの頭の方がすっごいよ)


 その時だ!とうとう「お痛」では済まないほどの

春の風が部長の頭を直撃した。


 ぱかぱかぱかぱかぱかぱかぱかぱかぱか


 物凄い秒速で部長の「ヅラ」は上に下に、ぱかぱ

かしていた。そしてとうとう・・・

 部長の「ヅラ」は宙へ飛んだ。


 部長のするどい眼光が田中に刺さる・・・


 次の日、部長の机には田中の「辞表」が置かれて

いた。


ご感想お待ちしております

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  部長は、春一番をうまく利用して田中君とのコミュニケーションを図ろうとしていたのでしょうか。「全てを曝け出して、信頼関係を築こうじゃないか」みたいな。そう読むと、(実は)上司をバカにしてい…
[一言] かつらは意外と周りから見ると、丸分かりなんですよね。でも、部長がかわいそうだなあ。
2010/04/03 23:22 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ