表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力は最強だが魔法が使えぬ残念王子の転生者、宇宙船を得てスペオペ世界で個人事業主になる。  作者: なつきコイン
第一部 初仕事編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/119

第59話 服としゃぶしゃぶ

 ホテルを出た俺たちは、シャトルポッドのライセンス講習の申し込みに航宙管理局に来ていた。


「申し込むのは、リリスと」

「私です」

 アリアが手を上げて返事をする。


「アリアだな。聖女は受けないのか?」

「私には神の乗り物など、乗せていただくだけでも恐縮ですのに、それを操るなんて畏れ多いことできません」

「そうなの? じゃあ、仕方ないか」


 リリスとアリア、二人分の講習を申し込む。


 ライセンス講習は二日間で、一人五万G、明日から受講することになった。


 さて、そうなると今日はこれから暇である。何をしようか?

 俺的には船室で引きこもっていてもいいのだが、他のメンバーはそれでは納得しないだろう。


「さて、この後どうしよう。どこか行きたい所はあるか?」

「行きたいところと言われましても、何があるやらわかりません」


「そうだよな。チハル、何か適当に案内してくれるか」

「わかった。なら先ずは服屋。その服は目立つ」


 そういえば、リリスたちはセレストの服を着ていたから、ここでは少し毛色が違って見えるな。

 男の俺は構わないが、女性はそうもいかないだろう。


「そうだな。それじゃあ服屋に行こう」


 俺は、ここで大きな誤りをしてしまった。


 そう、女性の買い物に、特に服屋など一緒に行ってはいけない。

 朝から来て、もう昼過ぎなのにまだ決まらない。


「どうだろう、もうお昼の時間なので、そろそろ決めては……」

「もう、そんな時間ですか。セイヤ様、お待たせしてすみません。ですが、これと、これ、どちらか迷ってしまって」


「それなら両方買えばいいよ」

「そんな、それでは申し訳がありません」

「お金なら心配ないから、どっちもリリスによく似合っているよ」


「そうですか。それなら上はこの二つにして、中と下はどれがいいかしら、二つに合わせるならこれでしょうし、でも、こちらに合わせるならこっちの方がいいですよね」

「そうだね。その合いそうなのを全部買っていけばいいと思うよ」

「全部ですか。それは流石に……」


 レアメタルの売り上げが入る予定だ、いくらになるかわからないが、ここは思い切って大人買いだ。


「大丈夫、大丈夫。好きなだけ買っていいから」

「ですが、試着もしてみないと」

「試着。……。そう、試着も大事だよね」


 これはいつ終わるかわからない。


 結局、買い物が終わったのは三時過ぎだった。


「セイヤ様、すみませんでした。時間がかかってしまって」

「いいって、いいって。それより、遅くなったけどお昼ご飯にしようか」

「そうですね。そう言われたら急にお腹が空いてきました」


「チハルは何か食べたい物はあるか?」

「しゃぶしゃぶ食べ放題」

「しゃぶしゃぶか、それはいいかもな」

 船のフードディスペンサーでは、調理済みの物しか出てこない。


「しゃぶしゃぶってなんですか?」

「薄切りに肉を、鍋のお湯でしゃぶしゃぶしてタレにつけて食べるんだ。セレストにはなかったか?」


「ただの鍋料理ではないのですね?」

「鍋料理の一つではあるけど、少し違うな。まあ、実際に食べてみればわかるよ」

「そうですか。楽しみです!」


 そこで俺たちが向かったのがしゃぶしゃぶ食べ放題の店、時間制限で、二時間食べ放題だ。


「それじゃあ、好きなだけ食べてくれ、おかわり自由だ」

「まあ、いくら食べても構わないのですか?」


「時間制限だから、二時間までな。お腹いっぱい食べてくれ」

「二時間ですか。そんなに食べられるでしょうか?」


「いや、二時間まるまる食べ続ける必要はないんだぞ」

 俺は、リリスが無理して食べ過ぎないように注意しておく。


「えーと。この肉をここでしゃぶしゃぶすればいいのですね」

「そうそう。そんな感じ。それ位しゃぶしゃぶすればもう食べれるよ」

「これをタレに付けて……。うーん。美味しい。この薄い肉ならいくらでも食べられそうです」


 リリスが喜んでくれたようで、よかった。

 他の三人もしゃぶしゃぶしながら食べ始める。

 チハルの食べるペースが早い。こいつ、肉が好きだな。


 チハルのペースを見ていたリリスだが、最初は、一枚ずつしゃぶしゃぶしていたのだが、そのうち、五、六枚まとめてしゃぶしゃぶし始めた。

 それに伴い、次々にお替わりをしていき、空いた皿が山積みにされていく。

 他の四人が一時間もすれば箸が止まったのに、リリスは二時間、黙々と食べ続ける。


「リリス、無理してないか。お腹は大丈夫か?」


「お腹ですか? 腹八分目といったところでしょうか。やはり二時間ではお腹いっぱいになるまでは、食べられませんでしたね」

 リリスが大食いキャラだったのを忘れていた。


 二時間、そんなに食べられない、って、二時間食べ続けられないではなく、二時間ではお腹いっぱいにはならないということだったようだ!


「私はお腹いっぱい」

 チハルは満足そうに、ぽんぽん、お腹を叩いている。おじさんくさいからやめろ。


「お姉さま、また太りますよ」

「大丈夫よ、セイヤ様はデブ専だから」


 あれ? 俺、リリスにもデブ専だと思われてる? 違うからね。リリスなら、太っていてもいいけど、決してデブ専ではないからね!


「お嬢様、今日買った服がみんな入らなくなりますよ」

「うっ。それはまずいわね……」


 リリスが困り顔になっていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ