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不協和音シンドローム
タイトルに意味はない。
つまりは適当なのだ。
昔々、あるところに。
誰かがいました。
誰かがいました。
"誰か"がいました。
曖昧なのは、誰も彼のことを知らないから。
知らないから。
仕方ないよね。
きゃたら、きゃたら。
あ、彼の笑い声だ。気持ち悪いよね。
きゃたら、きゃたら。
で、何の話をしていたかな?
ああ、そうだ。
この野菜、ここでしか手に入らないから買ってってよ。安いよ?
なんと一本50円!
安いだろ?
安いだろ?
なぜかここでしか手に入らないんだよね。何でかなぁ?
きゃたら、きゃたら。
ああ、うん。あれ?
何の話、してたっけ?
ああ、そうだ。
キミも今度は一緒に行こうよ、音楽教室。楽しいよ?
なぜか耳、聴こえなくなるけど。
楽しいよ?
楽しいよ?
彼が歌い出すと地面や建物割れちゃうけどね。
きゃたら、きゃたら。
なんのはなし、してたっけ。
あうあう、あ、そうだ。
かれのわらいごえ、きみにはきこえた?
ぼくまだきけてないんだよね、きいてみたいなぁ
きいてみたいなぁ
きいてみたいなぁ
あ、れ
そういえばきみ、
だれ?
「きゃたら、きゃたら」