表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雰囲気だけで生き残れ  作者: 雰囲気
11/72

十話

「では始めます、セント様、この水晶の上に手を」


言われた通りに水晶の上に手を置く。

手が水晶に触れた瞬間、体の中の血液が一瞬熱くなった気がした。


「ではそのまま目を閉じて…………血液の流れを感じてください…」


ゆっくりと目を閉じる、そのまま血液の流れをーーー感じる。


「血液の流れを感じたら、その流れを左手の人差し指に集めるイメージを」


左手の人差し指の先に血液が集まるのをイメージする。


「そのまま…………溜め続けるイメージを」


血液が人差し指の先に溜まるイメージを続ける。


「限界まで溜まったと思ったら、言ってください。」


限界と思うのは早かった、不思議と本当に体中の血液が人差し指に集まっている気がする。


「限界までためました」



「…………………………………そこにとどめたものが、貴方本来が持っている、生きるために必要な魔力です。次は女神様から与えられた魔力、魔法を感じてください。心臓のあたりに」


妙な間があったが、今は気にしない。

心臓の鼓動を意識するーーーすると、心臓の中に何かある感覚がした。

「心臓の中に………何かが…………」


思わずに口に出してしまう。


「それが魔法です、そこに女神様から与えられた魔力もあります。そこに魔力を溜めた人差し指を当てて、流し込むイメージをしてください。そうすれば魔法は自動的に発動しようとします。ただしそのまま発動させると魔力全開で放つのと同じですので、出来るだけ魔力の収縮をイメージしてください。セント様は2回それが訪れる筈です、落ち着いて………ゆっくりで大丈夫ですので」



言われた通りに、人差し指をゆっくりと心臓に中心に持っていく。

背中には嫌な汗をかいている、握った右手は手汗で湿っていた。


そしてーーー人差し指が心臓に触れるーー


すると体の中を何かが駆け巡る感覚がした、ついでその何かが外に出ようとする感覚もーーー

(まずい!!抑えるんだ!)


最初に収縮をイメージしたのは闇、瞬間部屋の中にパァン!という破裂音が響きわたった。


「セント!闇魔法は成功だ!」


父様の声がきこえる、よかった成功したのかと少し安心した。


そして俺はこの時気を抜いてしまったーーー雷もこの感じならいける、と。


そしてもう一度体の中を何かが駆け巡る感覚、雷の魔力だ。


いけると思ったーーーそこでいきなり声が頭になかに響いてきた。








『私はーーー破壊を愛しているの』

『せっかく貴方に雷をあげたのに最小の魔力なんて楽しくないわ』

『だから、もっとーーーあげちゃいましょ?』











体中の全魔力が雷になるのを感じた。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ