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トゥルース・ワールド  作者: 結城 空
王都ハルベリア
3/10

買い物

ちょっとエッチ回です

ほんとにちょっとだけですけど^^;

俺は今とある武具屋にきている。


「なあ浩介、この武器はどうだ?」


隣の聡がとったのはガントレットだ。ただの防具だが格闘家たちは武器としても使っている。


「格闘家を目指すのか?」


「ああ、ボクシングをやってたことがあってな」


とシュッシュッと拳を突き出す。


「いいんじゃないか?」


というとにししっと笑いながらレジに進んでいった。

聡とはこの店に来る道中で色々話をしていた。歳が同じなのもあってかすぐに意気投合してしまった。


レジにいった聡を目で見送りながら俺も自分の武器選びに取り掛かる。というよりもすでに決めていたのだが、お目当ての武器はやっぱりRPGでおなじみの片手剣にすることにしていた。片手剣を発見すると値段と攻撃力を見定めていく。

値段は値札に書いてあるが攻撃力はその剣を一秒以上凝視することによって現れる武器ウィンドウを見て確認する。

数ある剣の中からこれだというものを探していくと、ちょうどそれらしいものが見つかった。

《ブロードソード》だ。攻撃力は8だが最初の武器なのだから贅沢はいえないしここにある片手剣の中では一番の攻撃力だ。値段は600ニール、基準はわからないが十分に変える値段なので迷わずに買った。


俺と聡は店を出ると聡が会話を始めた。


「なあ、あの由美ってこけっこう可愛くね?」


と突然そんなことをいうので思わず吹いてしまった。


「まあ、確かに可愛いな」


そう、かくいう俺もまんざらではない。由美はかなりといって良いほど可愛い。

おそらく学年で1,2を争うほどだろう。


そして今ここに由美がいないのは彼女も個人の買い物をしているからだ。

途中まで一緒にいたのだが服屋を見つけると目を輝かせていってくる、といっていってしまった。


聡もほかに買いたいものがあるらしくいったん別れる。俺も個人の買い物をするべく歩いていると由美を発見する。しかしなにやらかなりの荷物を持っているようでふらふらしている。ほっとけずに近くまで走り寄る。


「大丈夫か?すごい荷物だな。持とうか?」


するとやっと俺にきずいた由美が俺を見上げながら言う。


「え、あ、ありがとうございます。助かります」


笑顔で返す由美に内心ドキッとしながら荷物を半分預かる。

由美は薄い緑色のタンクトップにしたはひらひらとした黒いスカートだ。


「いやー、真田さんがきてくれて助かりました」


あははーと由美

だが、ふと俺はこの手の敬語が少し苦手でそこを少し直してもらいたかった。それにもう少しこの子と仲良くなりたかったので・・・・・・決して下心があるわけじゃない、いや多少はあるが・・・・・・と悶々と頭の中でくり返すがやがて決断する。


「そんな敬語使わなくていいよ。それに俺のことは浩介って呼んでくれ」


いきなり言われてやや目を丸く見開いていたが


「わかりまし・・・わかった。これからそうするね・・・・・でも呼び捨てはあれなんで浩介さんでもいいですか・・・・いい?」


いきなり直そうとするところがなた健気で可愛い。それとあれというのは恋人でもないのに呼び捨てはだめなのか、それとも単に申し訳ないだけなのか、どっちかはわからないがそこは仕方ない。


「うん、じゃあ呼び捨てで呼びたくなったらいつでも言って。ところで俺はなんて読んだらいいかな?」


「わたしのことは由美でいいよ」


「ん、わかった。改めてよろしく、由美」


「こちらこそよろしく、浩介さん」


おそらく名前のほうはおそらく後者だったかな、と思いつつ俺がこうして女の子と喋っているなんて今までの経験上めったにないことだなと感心している。

感心していたが、俺達が歩いているちょうど横側からガラの悪い男たちが近寄ってくる。


「よう、そこの君ぃ今から俺達と遊びにいかねぇか?」


どうやら由美をナンパしているのだろう。いまどきこんなナンパするやつがこの世界にいるんだなと思ったが、ここは現実世界じゃない異世界であることにきずく。この世界ではこれが普通なのか通行人もこちらをちらりと見ても見てみぬフリをしてとめるものなど全くいない。

男は続ける。


「そこの男なんかほっといて、俺達と楽しいアソビしようぜ。すっごく気持ちよくなれるアソビをよぉ」


ゲスな笑い声を上げるチンピラたち、ここは早く断って去りたいところだがそんなこといっても無駄だろう。それにやつらの手には武器や鈍器といったものが握られている。穏便にことが済むはずはない。由美のほうを見ると顔が真っ青で明らかにおびえている、仕方ないので俺は由美の手をとって走ることにした。

後からチンピラが声を張り上げながら追ってくる。

大して由美はおぼつかない足取りで引っ張られていく。荷物もあってか差はどんどん縮まっていくがそこは気合で乗り切る。

細かい道をくねくね曲がりながら相手の視界に入らないようにする。それを続けることで何とか巻いたか、と思ったがまだどこ行きやがった、と声が聞こえるのでとっさに建物と建物の間に隠れる。

がその空間がせますぎる上に途中で障害物がありやめようと思ったが、チンピラの声がだんだん大きくなってきたので無理やり入った。

入ったはいいんだが荷物もあり俺達の身体はほぼ密着状態といっても良い。俺の目の前に由美がいるといった状態だ。

その至近距離から息ずかい、肌の感触、それにまだまだ絶賛発育中の胸が・・・・・・いかんいかんと頭の煩悩を振り払う。


「大丈夫?」

と、とりあえず声をかける。


「うん、そ、その・・・・・・大丈夫・・・・」


とそのままうつむいてしまった。


声がやむまで待つつもりだが、俺が身体の位置を少し動かすたびに由美は吐息を荒くする。走って疲れているのはわかるがそれはそろそろ落ち着いてきたはずだ。だとするともしかしたら・・・・・いや、まさか、それはさすがに・・・・・と思ったが足のほうに次は意識がいく。由美が俺の右膝にまたがっている状態だ。そして俺の膝にはパンツ越しから当然例のやわらかいあれがあたっているわけだが・・・・・・・そこから湿った感触が伝わってくる。つまるところ・・・・・・・・・濡れてる?


この状況は健全な男子高校生には非常に貴重な体験な分けですがさすがにこれ以上ここにいると俺の奥にいる何かがはじけ飛ぶので、ここを出ることにする。


幸いチンピラもあきらめたか、近くにはいないようなので急いで城に戻った。



その日の夜、聡にも今日の出来事を伝えると大爆笑していた。(さすがに密着していたとはいえないが)その間由美はずっと下を向いていた。やはり自分でも濡れていたことにきずいているのだろう。ここはそっとしておくことにした。








その日の夜 由美の部屋



自室に戻った由美はしばらくベットにうつ伏せていた。


「まさか、あんなところで・・・・・・・」


今日の失態を思い出してはそのたびに顔を赤くしていた。


(うう、絶対私が濡れてることに気づいてたんだろうなぁ)


と思い返してみるもののやっぱり気づいていないと思い込みたい。


(確かに助けてくれたときはすごく嬉しかったけど、あんなに密着するのはやっぱりどうかと思うよぉ~)


と一人もだえている。


(そ、それに・・・浩介さんの下半身のあれが・・・・・・・なんかすごく硬くなってたきが・・・・・)


きゃー、もう顔も合わせられない、とさらにもだえる。


(はぁ、絶対私エッチなこだと思われてるよ~)


内心うなだれながらごろごろする。

いっそのこと本人に確認してみるか?と思ったが顔も合わせられないとさっき言ったばかりじゃないかと思いなおす。

しかし確認したい、でも顔を合わせられない、といった思いがぐるぐると回り由美もごろごろと回る。

するとそのとき、ドアを誰かがノックした。


「由美、いるかー?」


声の主は今由美の脳内広場で話題となっている浩介だ。

ドキッか、ギクッかどっちかもわからない反応をして返事をする。


「はーい、いるよー」


これは確認するチャンスか?と思ったが今冷静に考えるとさすがに──さっき私濡れてるのきずいてた?なんていえるわけがない。しかし浩介は何の用事でここに来たのだろうか?まさか今日私が濡れてることにきずいてそれを言いにきたのか!?と内心ですごいことを想像しながら恐る恐るドアを開けた。


「ど、どうしたのかな?」


ドアを開けた先はやはり浩介だった。

変に緊張しながら聞いたせいか、浩介も少し戸惑っている様子だ。

しかし次に出てきたものはとんでもないものだった。


「あ、あのさっき風呂から出るとき・・・その、一つだけなんか・・・・・・あったから、忘れ物かなって思って・・・・・・・持ってきたんだけど・・・・・・・最初はどうしようか迷ったんだ、忘れていることを伝えにいこうかと思ったけど・・・・・今は男子の時間だから・・・その、ごめん」


最初は何を言っているのかさっぱりだったけどやがて浩介の手から出されたのもはそれはそれはとんでもないものだった。


「わ、私の・・・・・パンツ・・・・・・キャーーーー」


バシーンと反射的にビンタをしてしまった。そして反射的にごめんなさいと謝る。


「いや、いいよ殴られる覚悟はしてたから」


あははと笑うが相当痛そうだ。


「な、なんで私のだってわかったの!?」


「いや、今日ちょっと走ってるときに・・・・見えてしまいまして・・・・決してわざとじゃない」


口ごもりながら言うところが怪しい。それはそうと

少し説明する。

このお城はお城なのになんと浴場が一つしかないらしい。ミルチいわくこの世界では混浴が普通だそうだ。あまりにも自分の常識とかけ離れていたため無理いって男子が入る時間と女子が入る時間を決めていたのだ。女子が早い時間、男子が遅い時間に入浴するようになった。

そして今日帰ってきて速攻で浴場に向かって入ったはいいが、まさか自分のパンツを忘れてくるなんて・・・・それも今日に限って・・・・と内心で嘆く。


(やっぱり、まだ少し湿ってる。これでもう気づいていることは確定だ。だったら思い切って聞いてみるか?いや・・・だがしかし・・・・・ええい、聞いちゃえ!)


と半ば開き直って聞くことにした。


「ね、ねぇ、今日・・・・・私が濡れてるの・・・・気づいてた?」


まさか自分が男の人にこんなことを聞くなんてと思っていたが、浩介はというとかなりびっくりした表情で目を開いている。

しばらく沈黙が続いたがやがて観念したように浩介が口を開く。


「う、うん・・・気づいてたよ・・・・ま、まぁ・・・そうことだってあるさ・・・うん・・・・ドンマイ・・・」


慰めているんだ、慰めているんだろうけど、その言い方に少し、いやかなりカチンときた私は


「こ、浩介さんだって・・・・・・」


「へ?」


浩介が変な声を上げたのは私が浩介のとあるところを指差していたからだ。

そう、浩介の下半身を指差して私は言った・・・・・・・というよりも言っていた。


「浩介さんだってそこ硬くなってたじゃないですか~~~~~~」


気づいたときには遅かった。

やってしまった・・・・・・まさか男の人にこんなことを言ってしまうとは・・・・・・さっきもこんな感じのこといったなー、と思い返す。


「な、あ、あの状況だったら・・・・・男だったら絶対ああなってるって・・・・・む、胸も柔らかかったし・・・・・・」


「っ~~~~~!?」


もう恥ずかしさでなにがなんだかわからなくなった私はいきなり浩介を押し出しドアをバタンと閉めて鍵もかけた。


そして再びベットへ戻ってまたうつぶせになる。

なんであの男の人にこんなに悩まされるんだろうともだえていた。

それにパンツを届けてくれたことは確かにありがたかった・・・・・もしほかの人に盗られていたらと思うとゾッとする。そう思うと、気づいてくれたのが浩介でよかったと思う。でも・・・・・においとか、かいだりしてたのかな・・・・・・・とどうしようもない妄想をしてしまいまたベットでもだえる。


「はぁー、やっぱり私ってエッチなのかなー?」


頭をぶんぶん振って思考を戻す。

明日ちゃんと謝ろう。向こうは少なくとも善意で届けてくれたんだし、それに今日助けてもらったお礼をろくにしていなかったので、明日こそは・・・・・と考えながら深い眠りに落ちていった。

ちょいエッチ回です。

これからもちょいちょいエッチ回をはさんでいきたいと思いますが

ストーリーのほうもどんどん進めていく予定です。


これからもよろしくお願いします!

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