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起
昔々ある所に一羽の孔雀がいました。
孔雀は大変美しい羽を持っていました。
そこに一羽のウグイスがやってきて言いました。
『孔雀さん、孔雀さん。貴方はなんて美しい羽をお持ちなんでしょう』
孔雀は答えます。
『そうですか。それはありがとう。
それよりもウグイスさん。貴方はなんて美しい声をお持ちなんでしょう』
ウグイスは孔雀の羽を眺めるとこう言いました。
『本当にきれいな羽ですね。
どうか私に一枚くれませんか。
その代わりに私は貴方のために歌を歌いましょう』
孔雀は少し考えてから答えます。
『良いですよ。是非とも私のために歌を歌ってくださいな』
そこでウグイスは綺麗な歌声を孔雀に聞かせてやり、
代わりに孔雀は綺麗な羽を一枚ウグイスにあげました。