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ぷぴ15 メエとコココ

 まーまに抱っこされて、牧草地へいく。もう【牧草の精霊】とも仲良しだ。 ぱーぱは小屋を建てながら薪割りをしていたが、両方終わったようだ。


「早いものだわ。ミシェルがやる気を出すと凄いんだから」


 ババーンとぱーぱが建てた小屋の周りを歩いた。楽しそうだ。


「はっははー。小さい方がコココのお住まいで、卵を産むときは静かに薄暗い方がいいのかと隅に産卵箱も構えたよ。山羊は元々使えそうだった木材をルンルンの輩が破壊してくれたので、材料を直しつつ組み立てたんだ」

「お鼻を高くしていると小鳥が休みにくるわよ」

『ぷぴ。壊れたものを活かすのは、ぱーぱの心掛けがいいからでちゅね』


 ぱーぱもまーまもいつも日の出前にパパパと働くので尊敬していた。


「三人で実家へいきましょう」

「これにコココが入るかな」

「山羊は引いて歩けばいいわよね」


 楽しい作戦会議をして、ルイーズの実家からパン店の天然スタッフを連れていく。


「家には孤高の山羊と家族の山羊がいるのよ。孤高の山羊族はデュフール家で暮らしていくわ」


 さっと連れてきた。まーまは魔法使いかも知れない。


「小さくて紐で繋げても跳ねているのが、フルールだわ。シルちゃんが産まれて二日後に誕生した仔山羊なの。大人しいのがウイエで、お母さん山羊よ」

『うにに。お父しゃん山羊はどこでちか?』

「僕に山羊嫌疑が!」

「もうやーだー、ミシェルが山羊なの?」


 二頭を出して、ぴょんすけのフルールとゆっくりしたウイエをぱーぱが引く。


「お父さん山羊は隣の家に貸しているの。ラムル湖とは反対に海の方へいったところに沢山のお子さんと暮らしているご夫妻がいるのよ」

『お父しゃん山羊がアモンさんちに帰ってきたら、シルも遊びたいでち』

「へえー、シルちゃんは動物も好きなんだ」


 まーまに抱っこされていたけど、コココを籠に入れるようで手から離れた。


「まーまはコココのカミーユとソフィアで一つの籠に入れて、シャルロットは別の籠で運びたいの。シルちゃんはふよふよしてくれるかな?」

『ふよふよでちゅ』


 楽しく話したり笑ったりしていた。実際は実家へそれなちの距離があるが、時間を感じさせない。そよそよと【牧場の精霊】が朝のセットを持ってきた。牧場の香りというらしい。

 

『いい空気でちゅね』

「うん、牧草がいいと思うわ」


 山羊の方へ手を振った。指先にリボンからピンクがうつって星を散りばめる。マニュキュアの魔法みたいだ。


『山羊の【牧場の精霊】よ、適しているグラスをキラキラにしてくだちゃい』


 ベエエエ、メエーベ。

 ケケー、コッコッコ……。ココ、コココココ。


『お乳を沢山飲んでください、卵を沢山持って行ってください――。と皆話していまちゅよ。【牧場の精霊】も今年は特に潤いがあるそうでちゅ』


「僕はもっと薪を用意しておくよ。いざとなったら火を頼るからな」


 パッカーン、パッカーン。


 悪戯をしたがっていた【精霊】も集まっていたが、もうパッカーンの音もしなくなっていた。【精霊】の力を貸してもいいけれども、基本は人間は人間の力でがんばってほしい。限界がきて、それでも必要だと思うことならば私から【精霊】に頼もうと思っている。


 メエエエ……。ベエ。


 フルールがウイエを追いかける姿にほっこりした。親子ってなごむ。


「鳥小屋もユニークだわ」


 鳥小屋では、雌鶏が巣ごもりを始めると飲まず食わずのようだった。巣ごもり用の箱から離して体温を戻し、体調維持のために卵はまーまがいただいていった。お母さんになりたい鶏がまた巣ごもりをしに箱に入った。大きな卵かと思ったら、お水入れをひっくり返してお腹の下へと潜り込ませていた。


「シルちゃん、我が家では山羊のお乳も卵もこうして得られるのよ」

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